【大学紹介＠オクラホマ州】アメリカ中西部の名門、オクラホマ大学（University of Oklahoma）

この秋、筆者はオクラホマ州を訪ねる機会がありました。オクラホマ大学（University of Oklahoma・略称OU)で教鞭を取る友人を訪問し、ほぼ20年振りの再会を果たしてきましたと同時に、同大学の教授である友人の好意で、彼の指導する講義や大学内の見学もさせてもらい、学生気分を味わってきたところです。

カリフォルニアの大学と比べると、オクラホマ大学のキャンパスは、統一感のある赤レンガ建築が連なり、伝統を持つ大学キャンパスという趣きがあります。また、筆者が訪問した秋には、校舎のレンガの色と木々の紅葉が調和し、記念写真を取るのにもぴったりな景色が広がっていました。

オクラホマ大学 (OU) は、米国オクラホマ州ノーマン市にあるオクラホマ州最大規模の公立の総合研究大学です。 1890 年に設立され、 2023 年秋の時点で、4,000 人近くの教員が33,000 人近い学生を指導しているそうです。

学術プログラムでは、研究活動が非常に盛んな大学とカーネギー教育振興財団から評価されており、経済学、気象学、地理学の分野は、世界トップレベル、物理学、哲学、政治学、看護学といった分野は、全米トップクラスで、全米でも屈指の教育・研究環境が整っているそうです。総じて、174の学士課程、199の修士課程、101の博士課程、そして88の認定プログラムが提供されています。

また、OUはビッグ12カンファレンスに所属するスポーツ強豪校でもあり、特にアメリカンフットボールチーム「オクラホマ・スーナーズ（Oklahoma Sooners）」は全米屈指の実力を誇ります。ゲイロード・ファミリー・オクラホマ・メモリアル・スタジアムでは、試合のある日は熱狂的なファンで溢れるそうです。

 なお、メインキャンパスにあたるノーマンキャンパスには、フランス印象派とネイティブ アメリカンの芸術作品を専門とするフレッドジョーンズ ジュニア美術館と、オクラホマの自然史を専門とするサムノーブル オクラホマ自然史博物館の 2 つの著名な美術館が維持されています。

今回、筆者がOUのノーマン・キャンパスで特に惹かれたのは、図書館です。

1929年に建設されたこの図書館は、国定歴史建造物に指定されており、外観だけでなく内部のステンドグラスやアーチ型の天井も見どころです。

バイゼル図書館の内部は天井も低く、昔ながらの建物を感じさせます。筆者としては、天井の低さや雰囲気に、1933年に建設された聖路加病院旧本館（東京都中央区）の廊下をふと思い出しました。聖路加病院は、米国聖公会宣教医師として来日されたトイスラー博士が創立された病院で、米国赤十字社、聖公会本部、ロックフェラー財団の支援を受けて旧本館が完成されています。ですから、同時代の米国の文化が残っているのかもしれません。

バイゼル図書館にいらしたら、ぜひ立ち寄っていただきたいのが、三階にあるGreat Reading Roomです。

映画で見かけるような重厚な雰囲気のある図書室が、学問に取り組む学生の自主性や研究心をしっかりと無言の中にも導いている空気を味わうことができます。

室内の装飾も素晴らしく、学術機関の最高峰である大学の礎を強く感じられると思います。

今回、筆者はオクラホマ大学の博物館や美術館は、残念ながら訪問することができませんでした。しかし、現代美術や南西ネイティブ・インディアン達の作品が数多くあるそうです。

オクラホマ大学のキャンパスは散策しやすく、歩きながら歴史と現代が融合した魅力的なキャンパスを楽しむことができます。各校舎には特に鍵もなく、自由に出入りができるようにもなっており、米国ならではの校舎と、世界中から集まった学生が集う多様性の雰囲気を味わえます。アメリカ中西部の大学文化を肌で感じてみてください。

大学構内の様子は、こちらのバーチャルツアーで楽しむことも可能です。

なお、OUのロゴ入りグッズや記念Tシャツなどの購入を希望される場合は、キャンパスに隣接しているキャンパス・コーナーと呼ばれる街の一角にお店が数店ならんでいます。

ノーマンを訪れた際には、ぜひオクラホマ大学に立ち寄ってみてください。伝統的なレンガ建築や学生たちの活気に触れて、カリフォルニアとはまた一味違うアメリカを愉しんでいただけることと思います。

■オクラホマ大学（University of Oklahoma）

住所：660 Parrington Oval, Norman, OK 73019

電話番号：(405) 325-0311

URL：https://www.ou.edu/