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こんにちは。岡山特派員のmamiです。先月は大阪府堺市に行ってきました。
堺は戦国時代、繁栄した町を濠(ほり)で囲むことにより町全体を守ろうとしました。このような都市を「環濠都市」というそうです。城を濠で囲むことはよくありましたが、町屋を囲む環濠は珍しく、今もその遺構が点在しています。
到着後、ホテルから徒歩圏内で散策できる堺旧港を訪れてみました。堺は早くから国内の物流の拠点地として発展し、15世紀以降は明や東南アジアなどとの交易により、国際貿易港として重要な役割を果たすようになりました。
遠くから目立っていた龍女神像が、港の親水プロムナードを歩くと徐々に存在感が増してきました。明治36年、第5回内国勧業博覧会の際に設置された像を平成12年に復元建設されたそうです。「龍女神」とは乙姫様のことでした。
プロムナードをどんどん海に向かって歩くと旧堺灯台が見えてきました。湾岸線をくぐり抜けた途端、暴風のようない海風です!
波も高いです!今までの港の中の穏やかさが嘘のようです。
湾岸線をくぐると巨大な壁画が目を惹きます。「浪漫やさかい~時代を越えて通じるロマン~」がこの壁画のテーマのようです。
大航海時代の全盛期を迎え日本にも南蛮船がやってきた頃の港の様子でしょう。
南蛮船から上陸してきた乗組員や伴天連の姿も見えます。鉄砲や火薬などの武器をはじめ、金平糖やカステラ、ジャガイモ、煙草、キリスト教などが日本に伝わった頃ですね。
巨大な南蛮船が堺の港にやって来て、積み荷を降ろし、生糸や絹を積み込み、スペイン人やポルトガル人が賑やかに町を行きかって…今、私が立っているこの場所で、このような風景が展開されたことを想像するだけでワクワクしてきます。
そして、この可愛らしい旧堺灯台は、堺のシンボル的な存在です。
高さ12㍍で明治10年、堺の⼈々の寄付などにより築造されました。現地に現存する⽇本最古の⽊造洋式灯台の⼀つとして、国の指定史跡になっていますが、周辺の埋め⽴てが進んだ結果、昭和43年に役割を終えました。この港は西に面しているので夕暮れ時の風景も素晴らしいそうです。
この港を海から眺めたいと思うと「堺のんびりクルーズ」という環濠を遊覧船で巡るツアーがあります。運行期間が3月末日~11月末までの日曜日のみとなっていますので、HPを確認してお出かけください。
堺のんびりクルーズ http://www.kc-sakai.com/