【ジョージア·ボルジョミ】ハーブが有名な町ボルジョミのバザール
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皆さんგამარჯობა(ガーマルジョバ:こんにちは)!
最近また雪が降る寒い毎日がボルジョミエリアにもやってきました。
そんな寒いある日、職場のランチに不思議な料理が登場したので、今回は冬に食べるジョージア料理と、バザールの様子を紹介しますね!
先日食卓に並んだ料理は、ხალადეცი(ハラデツィ)と言われるジョージアの冬の珍味です。新年を祝って食べる家庭もあるそうですが、一般的に冬の寒い時期であれば作って食べる料理だそうです。
ハラデツィは、豚の頭と脚を使用し、それらから濃厚なスープをとり、ゼラチン状に硬め冷ましたもので、そのゼラチン内に切った肉やスパイスを調理したものを混ぜて作る料理です。16世紀以降から様々な国で同様な料理が現れ、ジョージアでもხალადეცი(ハラデツィ)と呼ばれ親しまれています。
しかしながらこの名前はソ連時代にロシア語から来たもので、ロシア語で「ハラデッツ」は”冷たい”や”冷やした”という意味で、ロシア由来の単語だそうです、現在ではジョージア語【ლაბასხმული:ラバスフムリ】に名称が変えられ使われている事もありますが、一般的に浸透している名称はხალადეცი(ハラデツィ)なのだそう。
ではなぜ、ロシア語でも”冷たい”が語源で、ジョージアでも冬の食べ物として親しまれているのかというと、
かつて冷蔵庫の無かった時代、ゼラチンを冷やし固める作業においては、寒く気温が低い日が最適で、冬の寒い日が訪れると『ხალადეცი(ハラデツィ)作りに今日は最適だ!!』と作る日にしていたそうです。
また豚の頭や足を豪快に使うので、家族で買っている豚の屠殺日などにしか食べる機会の無かった珍しい貴重な冬料理だったのです。今では固めたりするのに、冷蔵庫を使う家庭も多いですが、田舎の地域では昔ながらの手法を守る家も多いそうです。
その他にも筆者が大好きな温州みかん、干し柿、栗が秋冬の季節のバザールには並びます。
イタリアオレンジがジョージアの土壌に馴染まず、代わりに日本が温州みかんの育て方をシェアしたところ、ジョージアの土壌に適し、栽培に成功し広がったというエピソードもある程、みかんの味は全く同じで、食べていると、寒いボルジョミの家でこたつを欲してしまう魅惑の食べ物、それがみかんなのです。
みかんについては過去に下記記事でも紹介しているので、ご覧ください。
バザールで現れる逆さまに売られる鶏肉なども、冬だけに見られる景色だなぁとバザールで思っています。
(夏にも稀に販売されていますが、炎天下で売られる生肉はお勧めしません。)
また筆者オススメの冬の食材として、バザールにあれば飛びついて買ってしまうのが”ヒラタケ”です。
ボルジョミはキノコの種類も豊富で、時として珍しいキノコがバザールに並ぶのですが、このヒラタケはとてもお安く、そして肉厚でとっても美味しいのです!!
さて、今回は冬の食についてご紹介しました。新年に食べる食文化についても以前の記事で紹介していますので、そちらも参照いただき、冬に来られた際は、冬だけに楽しめるジョージアの伝統料理も是非ご堪能くださいね!