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【イタリア・ミラノ】ローマ時代から続くロマンチックな愛とバラのバレンタインデー

Shiho Yamaguchi

Shiho Yamaguchi

イタリア特派員

更新日
2025年1月31日
公開日
2025年1月31日

情熱的なイタリア人、バレンタインデーには男性から女性へバラを贈る習慣があるのです。世界中でロマンスと愛を祝うバレンタインデーは、イタリアで「サン・ヴァレンティノ(San Valentino)」と呼ばれる大切な人と過ごす日。

本記事では、ローマ時代にまで遡るバレンタインデーの歴史、バラを贈る文化、バレンタインの過ごし方をご紹介。イタリアのバレンタインデー文化を紐解きます。

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バレンタインデーの発祥はローマ時代

バレンタインデーは、古代ローマから多くの伝説が残されているのです。

名前の由来にもなっているバレンタイン(ヴァレンティノ)は、かつてキリスト教の聖職者だった実在した人物。

歴史はローマ時代まで遡り、ローマ皇帝クラウディウス 2 世は家族のいない兵士は既婚者よりも戦い、家族の心配をする必要もないため、若者の結婚を禁止する法令を出しました。ヴァレンティノは、皇帝の布告が不公平であると思い、兵士の結婚式をこっそり行うようになったのです。

そして、兵士に誓いと神の愛を思い出させるために、羊皮紙からハートを切り取り、それを兵士に贈りました。これがバレンタインデーにハートが広く使われるようになった起源と言われているのです。

ヴァレンティノは、2人の若い恋人が言い争っているのを耳にし、彼らにバラを差し出し仲直りさせたことも。バラを贈る文化はここから始まったとも言われています。

クラウディウス 2 世はヴァレンティノが結婚式を行っていることを発見し、その結果ヴァレンタインは2月14日に処刑されてしまいました。
その後、殉教者を称えるキリスト教の祝日として「San Valentino(サン・ヴァレンティノ=聖バレンタイン)」が始まり、愛の守護聖人バレンタインデーが恋人たちの日になったのです。

イタリアのバレンタインデーは男性から女性にバラを贈る

イタリアではバレンタインデーは恋人たちの日であり、男性から女性にバラをプレゼントする文化があります。

ミラノでのバレンタインデー当日は、地下鉄を降りた場所に突如とバラが販売されるポップアップショップが登場し、街で歩きながらバラを販売する人もいて、いつでも気軽にバラが購入できるようになるのです。

街中には、多くの男性が一輪のバラから大きなバラの花束を抱え1年の中でもっともロマンチックに赤く染まる華やかな日になります。

イタリアには男性から女性に花を贈る日が他にもあり、3月8日「女性の日」にはミモザの花束を贈る習慣もあるのです。

ミラノのバレンタインデー

バレンタインは恋人たちの日ですが、実際はシングルでも大切な人と楽しい時間を過ごす文化があります。ミラノにある街中のレストランでは、ランチやディナーにバレンタイン限定メニューが登場。

恋人だけではなく、大切な友人や家族とバレンタインディナーなど楽しみます。

街中の洋菓子店では、バレンタイン限定のスイーツも。バレンタインデーのシンボルでもある、ハート、バラをモチーフにしたクッキーやチョコレート、ケーキがショーウィンドーに並び見ているだけでも楽しめます。

職場では、バレンタインデーに皆で食べるようにお菓子を買ってきてくれる人もいるのです。もちろん購入してくれるのは男性。

レジデンスの管理人をしているおじさんからも一粒のチョコレートをもらうこともあります。

さらに、パートナーや恋人以外にもイタリアの友人や家族から「Buon San Valentino!(ブォン・サン・ヴァレンティーノ=素敵なバレンタインデーを)」とメッセージが届きます。

シングルでも一人にさせないイタリア人の世話焼きで、誰でもハッピーな気持ちになれるのがミラノのバレンタインデーです。

愛に溢れたバレンタインデーを

イタリアの首都でもあるローマ(Roma)は、後ろから書くとAmorラテン語の「愛」という言葉に。

イタリア人は大切な人、パートナーや子ども、ペットを「アモーレ(Amore=愛)」と呼ぶのです。

日頃から愛に溢れた時間を過ごしていますが、バレンタインデーはより一層、愛と思いやりで笑顔になる1日でもあります。

今年のバレンタインデーは、男性は女性にバラの花を贈ってみたり、大切な人と一緒に過ごし、バレンタインのメッセージを送ってみてはいかがですか。

 

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