【英国ウェールズ】リヴァプールから、異国へ！「ヨーロッパの美しい村30選」中世の城下町コンウィ＆世界遺産コンウィ城

イングランド王エドワード1世がウェールズ征服の拠点として、1283年からわずか4年半で築いたコンウィ城。イギリスの城塞の中でも保存状態がよく、ユネスコの世界遺産「グウィネズのエドワード1世の城郭と市壁」に登録された4城のひとつです。一方にスノードニアの山々、もう一方にはコンウィ川の河口を臨み、岩礁の上にそびえ立つ城はまさに難攻不落の堅固な要塞。昔も今も訪れる人を圧倒します。

城内は護衛所やキッチン、大広間、牢獄があるアウター・ウォードと王や騎士の間、礼拝堂跡が残る王の居住区だったインナー・ウォードに大きく分かれ、自由に見学することができます。また、城の外壁と８つの円柱塔のいくつかは上ることも可能。城の全容はもちろん、コンウィの町が今でもほぼ完全に城壁で囲まれている姿を一望できる文字通り、最高の場所です。

ちなみにジブリの名作『天空の城ラピュタ』はウェールズの古城をおおいに参考にしたと公式に発表されていて、コンウィ城もモデルでは？なんて思わずにはいられないスポットが満載なので、ぜひ、ラピュタの世界観も楽しんでください。

■ コンウィ城 (Conwy Castle)

住所：Conwy LL32 8AY

URL：https://cadw.gov.wales/visit/places-to-visit/castell-conwy

コンウィを訪れたら、ぜひ城壁に沿って歩いてみてください。エドワード1世が城を建てるとともに周囲を壁で囲み、イングランド人だけの町をつくった名残は今や、コンウィで人気の無料アクティビティです。ヨーロッパで現存する古代城壁の中でも最古といわれ、全長1.2㎞、約46ｍ間隔で21の塔を擁します。壁の厚さは1.6m、高さは場所によって多少異なりますが、約9mで、塔の高さは15m近くあるものも。現在は3つのオリジナルの出入口の他に2か所のアクセスポイントも設置され、気軽に城壁ウォークが楽しめます。城壁の上から眺める石畳の小路と中世の町並み、そびえ立つコンウィ城や河口、スノードニアの素晴らしい景観はJATA（日本旅行業協会）が「ヨーロッパの美しい村」に選んだのも納得の優美さです。

城壁で囲まれた中世の町コンウィにはフォトジェニックなスポットが満載。なかでも、埠頭に面した城壁沿いに建つ赤い壁のスモーレスト・ハウスはまるで絵本から飛び出してきたようなかわいい家です。しかも、ギネス認定の正真正銘、「イギリスでいちばん小さな家」。高さ約3m、床面積は3ｍ×1.8ｍと3.8畳ほどの家はなんと2階建てで、1階にはキッチンとリビング、2階には寝室があります。キッチンといっても、暖炉のストーブで調理したわけですが、水道と流し台も完備。寝室にはベッドとキャビネット、小さな暖炉まであります。

1900年までは実際に住居として賃貸され、最後の居住者は190㎝もあった漁師さん。家の中ではいつもかがんで生活してたそうです。ただトイレもなく、不衛生だったため、近隣の住居とともに取り壊されることに。そこでオーナーのロバートさん、新聞社に勤めていた友人と英国じゅうの小さな家を測定してまわり、この家が英国最小の価値ある建物であることを証明。見事、観光名所としての営業を議会に認めさせました。そんなスモーレストハウスは現在もロバートさんのご子孫が所有。ミュージアムとして、一般公開されてます。運が良ければ、素敵なウェルシュレディと記念撮影ができるおすすめスポットです。

■ スモーレスト・ハウス (The Smallest House In Great Britain)

住所：10 Lower Gate St, Conwy LL32 8BE

URL：http://www.thesmallesthouse.co.uk/

冬季休業（2025年は3月22日営業再開予定）

料金：大人1.5ポンド

英国で最も保存状態の良い中世の町のひとつ、コンウィ。中世のままの姿で保存されている町コンウィ。古代の城壁が狭い石畳の小路や歴史的な建物がぎっしりと並ぶ町は訪れる人を魅了します。リヴァプールやチェスターから日帰りもできますが、せっかくなら画家ウィリアム・ターナーも描いた美しいコンウィ城の夕景を眺めながら、ウェールズ料理も堪能されてはいかがでしょうか。

■ コンウィ観光案内所 (Conwy Tourist Information Centre)

住所：Rose Hill St, Conwy LL32 8LD

URL：https://www.visitconwy.org.uk/information/product-catch-all/tourist-information-centre-conwy-p321171