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サンタクララ・バレー交通局 (VTA) では、2025年3月10日 から Amalgamated Transit Union (ATU) Local 265 に所属する約 1,500人の労働者 がストライキを開始しました。
VTAが運行している公共バスやライトレール(路面電車)等の公共交通が一切機能しておらず、数多くの利用者への日常活動に大きな支障をきたされています。
シリコンバレーでレンタカーをせずに観光をしようと計画されている旅行者にとっても、大きな打撃です。
VTAと労働組合は数か月間交渉してきましたが、契約条件で合意に達することができず、交渉は行き詰まり、組合側はストライキの決行に踏み切ったようです。
ストライキの理由として、公正な賃金と福利厚生、苦情処理手続きの見直し、職場環境の改善、が挙げられています。
2025年3月19日現在、ストライキは2週目に突入 しており、解決の見通しは立っていません。
交渉は停滞しており、調停セッションは行われていますが、大きな進展はありません。
VTAは、カリフォルニア州知事ギャビン・ニューサム に介入を要請し、交渉中に従業員を職場に復帰させるよう求めましたが、知事は直接介入を拒否し、双方に対話の継続を促しています。
そして、VTAは、ATU Local 265 に対して「ストライキ禁止条項」の違反を理由に法的措置 を提起しました。しかし、サンタクララ郡の裁判所 はVTAの仮差し止め請求を却下し、2025年3月26日 に次の審問が予定されています。
筆者や筆者の数少くない友人たちが、予定外の家族の通勤・通学の移動支援に勤しんでいます。一日数時間を送迎に費やすためには、日常生活の調整が必要です。住民全体が、日常生活の予定調整に更に忙しい毎日を送るようになっています。
幸い、パラトランジット(障がい者向け交通)は通常運行中 です。しかし、多くのシリコンバレーの住民が、代替手段を探す必要に迫られています。
3月26日の裁判所審問 で新たな進展がある可能性がありますが、状況によってはストライキがさらに長引く可能性もあります。
双方の交渉次第では、早期解決も期待されていますが、現時点では大きな打開策は見えていません。
<参考情報>
https://www.sfgate.com/bayarea/article/commuters-lack-bay-area-transit-amid-labor-strike-20226698.php
https://www.sfchronicle.com/bayarea/article/vta-transit-strike-20212115.php
https://sanjosespotlight.com/vta-legal-request-to-stop-bus-light-rail-union-worker-strike-temporarily-denied-santa-clara-county-public-transit/
https://www.sanjoseinside.com/news/judge-rejects-vta-bid-to-end-strike-court-hearing-set-for-march-26/