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ウズベキスタンの首都タシケント。ここに来たら、ぜひ乗車していただきたいのが地下鉄です。タシケントの地下鉄は1977年に開業し、中央アジア初の地下鉄として知られており、世界で最も美しい地下鉄のひとつとも言われています。改札を抜け、地下におりると芸術的な世界が広がっていて驚く人も多いはず。核シェルターの役割も担っているので、国家の安全上、2018年までは撮影が禁止でしたが、今は解禁されています。そこで、今回はタシケントでおすすめの「地下鉄の駅」をご紹介します。
一歩、足を踏み入れると圧巻の「大理石」の世界が広がるのは「独立広場」の駅。シンプルながらも、存在感抜群の同駅に降り立つと、まるで神殿に迷い込んだかのようです。
駅名が書いてある壁まで美しく、ため息もの。ツルッとした、上品な質感がお好きな方には、たまらない空間です。
次にやってきたのは、コスモナフトラル(宇宙飛行士)駅。天文学者や宇宙飛行士など、宇宙に関連する著名人をモチーフにした作品を見ることができます。さりげなくホームに佇む柱も、鉱物のような深いブルーやグリーンなどの色味で統一されており、ホームを歩いているだけで「宇宙」への想像が膨らみます。
タシケントの中でも、最も美しい駅のひとつとして人気があるのがアリシェール・ナヴォイ駅。目の前に、モスクが現れたかのような感覚になります。壁面や地下鉄の入り口部分も、素晴らしい装飾なので、ぜひ立ち寄ってみてください。
駅名になっている「パフタコール」は、綿農家という意味。実はウズベキスタンは世界第2位の綿花の輸出国。重要な産業のひとつなので、とても大切にされており、駅の壁面にも、綿花モチーフのモザイクが並びます。
街中を歩いて、このような入り口を見つけたら、そこが地下鉄の入り口。地下鉄の入り口には『M』の標識が出ているので、目印に探してみましょう。チケットは窓口で直接購入、あるいはクレジットのタッチ決済で購入可能です。単一料金なので、どのチケットを購入すれば良いか迷うことはありません。料金は乗車距離に関わらず、一律2,000スム(約26円)という安さ。QRコードがついた、レシートのような紙がチケットです。
チケットが必要なのは入場時のみ。そのため、改札に入ったらすぐ奥にある黒い箱に、チケットを捨てる人がほとんどです。その先にある階段をくだると、お目当てのホームに到着。
電車は不規則に走っていますが、10分弱で次の電車が到着するので、ホームで待ちぼうけすることはありません。車両自体は、かなり古いものから新しいものまで、さまざまなタイプが走っています。古い車両は多少蒸し暑いですが、比較的新しい車両に乗れると、冷房が効いていて快適に過ごせます。
注意して欲しいのは乗降時。かなりの勢いでドアがしまうので、気を抜くと有無を言わさずにドアを閉められてしまいます。とはいえ、歩いているだけで、惚れ惚れする装飾に出会える地下鉄は、世界でも多くありません。タシケントの地下鉄は訪れる価値ありの場所なので、ぜひ乗車してみてください。