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ギリシャの首都アテネには、アクロポリスやアゴラなど古代遺跡や神殿がいっぱい。またそれらに埋蔵されていた貴重な古代遺物が展示された博物館や美術館もあり、観光名所に事欠きません。
でもせっかくギリシャに来たならば、美しいエーゲ海も眺めたいですよね。
もちろん観光旅行ならばフェリーに乗ってエーゲ海に浮かぶ島々に行けますが、もしアテネ中心で短期滞在する場合はスケジュール的に難しいかも。
そんな方にお勧めしたいのが、エーゲ海を望むピレウス港です!
アテネのピレウス港は、ギリシャに沢山ある島々へ向かうフェリー発着場として有名。でも横浜や神戸と同じように、港町としての散策を楽しんでみませんか?
アテネ中心部から地下鉄3番線に乗って、最寄り駅ディモティコ・シアトロで下車。ちなみに1つ手前のピレウス駅で降りるとフェリー乗船場には近いけれど、ピレウス繁華街は少し遠くなります。
ディモティコ・シアトロ駅を出ると、目前にあるのが駅名にもなった劇場。そして背後には優しいクリーム色の聖コンスタンティン&ヘレナ教会があります。劇場は上演がない限り閉まっていますが、教会は朝から開いているので立ち寄ってみてはいかがでしょう。
ピレウスは活気のある港町。紀元前から交易港および海軍基地として台頭し、大きな役割を果たしました。
そんな長い歴史を誇るピレウスは、アテネ首都圏ではアテネ市街に次いで人口が多い街。また旅行者にとってはエーゲ海クルーズの拠点としての利用頻度が高い場所です。
日本ならば横浜や神戸に近い存在で、目抜き通りにはショップや飲食店が並び、観光者よりも地元住民が多い印象。
でもピレウスまで来たら、やっぱりエーゲ海の眺めを楽しみたいもの。海沿いにはカフェやレストランが沢山あるので、お茶やランチがてらゆっくり過ごしましょう。
海を一望するプロムナードを歩いていくと、アーチ型オブジェが見えてきます。近付いて見ると機械や楽器やタイプライターなど様々な金属廃材を利用した、複雑で重厚感ある作品。
地面にはめ込まれたプレートには、ポントゥス地域でのギリシャ人虐殺の慰霊モニュメントと表記。ポントゥスは現在のトルコ北西部で、オスマン帝国時代は多くのギリシャ系住民がいた地域です。
それは1913年~1922年の間にオスマン帝国で続発したギリシャ人迫害の1つで、他にもカッパドキア、イオニア、東トラキアなどで大量虐殺や強制移住などが起こり死者数は25万人とも55万人とも言われてます。
当然ながら、その後ギリシャではオスマンからの独立闘争が激化。航空機が発達する前は、海が近いということは他国との攻防において最前線でもあったはず。
美しいエーゲ海ブルーを愛でながら、そんな事も考えさせられる港町ピレウスです。