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日本人にとっての香港の音楽は、いわゆる「四天王」や張國栄(レスリー・チャン)などといった時代でアップデートが停滞している感じがあります。実際には、近年はいろいろなミュージシャンがいて、広東ポップもより多彩な音楽になりました。
タワーレコード渋谷店の7階では「香港音市」という特設コーナーを設置して、時代やジャンルにとらわれない形で、バラエティに富んだ音楽を紹介しています。この企画の総合プロデューサーは、孫曉賢(ケンディ・スウェン)というシンガーソングライターです。香港音市が始まるのを記念して、同レコード内にあるイベントスペースでアコースティックライブが開催され、香港で活躍する日本人作曲家の波多野裕介とのコラボレーションという形で行われました。
ライブは彼女の最新アルバム『CHAPTERS』のアルバムを中心とした全8曲のライブです。『白眉(Hakubi)』は、彼女は2023年ごろから日本で演奏する機会があり、その中から感じたことを日本語で創作したメロディアスな曲です。その一方で、香港のロックバンドBeyondのヒット曲『遥かなる夢に~Far away~』や竹内まりやの『Plastic Love』を日本語で歌ったのですが、それでも彼女の世界観をしっかり伝わるライブでした。
香港音市では、香港のガールズバンド「Cozy Syndrome」や作曲家・編曲家であるき鍾慶鴻(バリー・チュン)の「The Rainbow」などの新進気鋭の多数のアーティストのCDも売られてました。前回紹介した陳奕迅(イーソン・チャン)もそうですが、彼女も途中で日本語のMCを入れながら、日本で香港の音楽がより広がっていくのを期待していると話していました。