
紫陽花と毘沙門天の寺「安養寺」 ~福山周辺~
2022.6.15
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紫陽花の美しい季節になりましたね。県内には紫陽花で有名なお寺はいくつもありますが、中でも数年前から話題になっているのが県北の新見市にある済渡寺(さいどうじ)です。白い千本鳥居を中心に初夏には花菖蒲(約5,000株)や紫陽花(約11,000株)が咲き誇ります。
済渡寺(さいどうじ)は、行基が天平11年(739年)にここに庵を結んだのが始まりで、弘仁2年(811年)、弘法大師(空海)が庵を見つけ、済渡寺と命名して開創したと伝えられています。奈良時代から連綿と続く歴史あるお寺というわけです。
弘法大師は、この地の民の願いを聞き、安産の仏様である子安観音を創り上げ、この地に祀ったといわれています。その後は、死産や難産がなくなり、信心深い人々が参詣するようになったといいます。6月の最終日曜日には、安産祈願の大祭が行われます。
仁王門を通らず、右側の坂道を下っていくと、どこまでも続く真っ白な千本鳥居が見えてきます。
済渡寺の鳥居が白いのは、空海(弘法大師)とともに渡来し、「法曽焼」の基になる陶器製造技術を伝えた「白龍」という人物に由来します。千本鳥居は全長86m、78基あります。数年前からSNSなどで人気が広がっている鳥居です。
鳥居の入り口は人気の撮影スポットで、一人づつ譲りあって写真を撮ります。申し合わせたわけでもないのに、阿吽の呼吸で撮影をした後は鳥居の中を通らず、次の人の撮影の邪魔にならないように脇道を通ります。こういうところって日本人ならではですね。
鳥居の中央には、白龍が寺に持ち込んだ邪気を払うという桃がレイアウトされ、鳥居の名は「白龍(はくりゅう)門」といいます。
鳥居の周囲には1万1千株もの紫陽花が植えられています。紫陽花の季節が一番人気があり、観光客の姿も多くなります。真っ白な鳥居と紫陽花の清々しさに心が奪われます。
紫陽花の見ごろは6月下旬から7月上旬となります。県内でも最も寒い地域のひとつで、見ごろも市内より遅いので済渡寺のFacebook で確認するのが確実です。
鳥居が折れ曲がったこの辺りから、鳥居に近づきます。ここまで来ると鳥居の入り口からは写りません。
快晴の青空にまぶしいほど白い鳥居が映えています。
鳥居の最後に白龍殿が見えてきました。白龍が唐から持ち込んだとされている桃の木も近くにありました。1つの花から2つの実をつけるそうで夫婦桃と呼ばれています。実を付けたところも見て見たいですね。
中国山地のつづら折りの狭い山道の先にあるお寺で、駐車場は約100台ほどありますが、紫陽花の季節の土日は、ほぼ満車になります。お寺までの途中の道が大変狭く、観光バスで行くには難しいかと思います。軽自動車やバイクで行くのがお勧めです。
住 所 〒719-2552 岡山県新見市法曽661
電話番号 0867-75-2407(済渡寺)
公式サイト https://saidouji.wixsite.com/home
見 頃 Facebook
営業時間 9:00~16:00(※閉門は16:30)
駐 車 場 普通車100台
交通アクセス(車) 中国自動車道新見ICから約25分または、岡山自動車道賀陽ICから約35分