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~地元っ子に混ざって、スイス流の涼み方を体験~
6月のスイスの気温も、真夏日のように32度近くまで上昇!日差しがジリジリと肌を焼き付けるような感覚を覚えます。こんな日は、体の火照りを冷やすかのうように、水辺には人がたくさん訪れます。
私たちも、体の火照りを癒しに湖水浴を楽しんできました。気軽に楽しめる古水浴は、夏のアクティビティとしても大人気!海のないスイスでは、こうして湖でのんびりと過ごすのもスイス流の過ごし方でもあります。
今回訪れたのは、チューリッヒから電車で約1時間ほどの場所にある「ハルヴィラーゼー(Hallwilersee)」。アールガウ州とルツェルン州の境に位置し、全長約8.4kmの細長い形をした湖です。周囲には緑豊かな丘陵地帯と小さな村々が点在していて、観光地としてはそこまで有名ではないものの、地元の人々にはとても親しまれている湖です。
湖畔には自然保護区もあり、静かな湖面と鳥のさえずりを聞きながら過ごす時間は、まさにリトリート。観光客が少ない分、のんびりとした空気が流れていて、喧騒から離れた時間を楽しみたい人にぴったりのスポットです。
今回私たちが湖水浴を楽しんだのは、「Seerose Resort & Spa(ゼーローゼ リゾート&スパ)」のすぐ前にある湖畔エリアです。
ホテル宿泊者専用ではなく、一般の人も自由に利用できる公共のスペース。木陰のある芝生や、湖に直接入れる階段、そして広々とした開放感が魅力です。
芝生にはレジャーシートを敷いた家族連れやカップル、友人グループなどが集い、思い思いの時間を過ごしていました。
水質は非常によく、透明度も高いため、湖に足を入れた瞬間から清涼感たっぷり!足元の小石がはっきり見えるほどの澄んだ水は、子どもでも安心して入れる穏やかな波でした。
「冷たすぎるかも…?」と恐る恐る入った水も、数秒後にはすっかり心地よく。火照った肌を包むように、じんわりと体温が下がっていく感覚が本当に気持ちよく、思わず何度も入りたくなるほどでした。
今回の湖水浴で「これは必需品!」と感じた持ち物をリストアップします:
・日よけグッズ(帽子・サンシェード・サングラス)
湖畔には木陰があるとはいえ、午後になると日差しが強くなります。日焼け対策は万全に!
・レジャーシート or ピクニックブランケット
芝生の上に直接座るのもいいけれど、長時間過ごすなら快適なシートがあると◎
・飲み物と軽食
近くにレストランもありますが、一旦水着になってしまうと濡れた体で買い物に行くのは面倒。フルーツやサンドイッチなどを持参すると便利です。
・マリンシューズやサンダル
湖の底が小石で少しゴツゴツしているため、足元の保護にもなるサンダルがあると快適です。実際に、私はゴツゴツした石で足の裏を切ってしまったので、怪我防止のためにもあると便利だなと思いました。
・おもちゃや浮き輪
子どもが湖に慣れるためにも、楽しく遊べるグッズがあると安心です。
Seeroseホテル前の湖畔エリアへは、公共交通機関でもアクセス可能です。
・チューリッヒHBからLenzburg(レンツブルク)まで電車で約30分(SBB利用)
・Lenzburgから「Meisterschwanden Seerose」行きのバスに乗り換え、終点下車(約30分)
・バス停から湖までは徒歩すぐ!
車で行く場合は、ホテル前や湖畔周辺にパブリックの駐車場(有料)もありますが、天気の良い週末は混み合うので早めの到着がおすすめです。
湖水浴の前に、すぐ隣にあるSeeroseホテルの湖畔レストランでランチ。湖に突き出したウッドデッキのテラス席では、まるで地中海のリゾートにいるかのような雰囲気を味わえます。
地元の湖で獲れた魚のグリルや、新鮮なサラダ、スイス産の白ワインなど、夏にぴったりの軽やかなメニューが豊富です。
おしゃれな雰囲気ながらも、子ども連れにも優しい対応で、ファミリーにもおすすめです。
スイスでは、自然と共生する意識が高く、湖畔でもいくつか守るべきルールがあります。
・ゴミは必ず持ち帰る(ゴミ箱は少ないので袋を持参)
・静かに過ごすのが基本(音楽を大音量で流すのは禁止)
・シャワーなど共用施設は清潔に使用
・湖に入る前に足を洗う場所があれば使う
こうしたマナーを守ることで、誰もが気持ちよく自然を楽しめる環境が保たれています。
スイスには海がありませんが、澄んだ湖がいたるところにあります。そしてその多くが水質も良く、無料または手頃な価格で湖水浴が楽しめるのです。
今回訪れたハルヴィラーゼーは、地元の人々の暮らしの中に溶け込んでいる、そんなスイスらしい場所でした。観光地をめぐるのも楽しいですが、こうした「スイス人の夏の過ごし方」を体験してみるのも、旅の新しい楽しみになるはずです。
ぜひ、スイスの真夏日には湖へ。冷たい水と青い空、鳥の声に包まれた、癒しの時間が待っていますよ。