
D25 地球の歩き方 インドネシア 2024~2025
2024.11.22
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ジャカルタは、インドネシア経済の中心地として活気あふれる都市ですが、どこか懐かしさを感じさせる雰囲気も持ち合わせています。巨大モールの隣には屋台が並ぶ路地があり、新しさとローカル感が共存する町並みにワクワクします。そんななかでも特に印象的なのが、コタ地区にある異国情緒溢れるカフェレストラン「カフェ・バタビア」です。
カフェ・バタビアは、ジャカルタがオランダ統治下にあった時代に建てられたコロニアル建築を活かした、おしゃれなレストランです。一歩足を踏み入れると、まるで映画のセットのような世界が広がっていて、クラシックなインテリアや壁一面に飾られた肖像写真に圧倒されます。2階のレストランに続く階段の踊り場は写真撮影スポットとして人気ですが、バーカウンターや廊下に至るまで、歴史の重みと美しさを感じる世界観です。予約していた窓辺の席に案内してもらい、店内を改めて見渡してみると、木のぬくもりを感じる内装に心が落ち着きつつも優雅な時間の始まりを感じて気持ちが高まります。
今回はランチタイムよりも少し前の時間に入店しましたが、観光客を中心にあっという間に席が埋まっていきました。
■カフェ・バタビア(Cafe Batavia)
住所:Jl. Pintu Besar Utara no. 14 Kota Tua, Jakarta Barat Jakarta
電話番号:+62 21 69 1555 531
アクセス:KRL Commuter LineのJakarta Kota駅から徒歩8分
営業時間:月~木9:00-0:00、金9:00-1:00、土7:00-1:00、日7:00-0:00(※ラマダン期間中・祝日は営業時間変更可能性あり)
URL:https://www.cafebatavia.com/
窓辺から見渡すことのできるファタヒラ広場では、観光客や子どもたち、カラフルな自転車に乗る人たちが思い思いに過ごしていて、眺めているだけで穏やかな気持ちになります。広場の奥に建つジャカルタ歴史博物館も、歴史ある空気を広場全体に漂わせています。都会にいながら、過去にタイムスリップしたかのような不思議な感覚になります。
見ていて気になってしまったカラフルな自転車をレンタルしてみました。広場が思っていた以上に広くて驚きましたが、広場を自転車で風を切って走ってみると、なんだかくすぐったいような、子どもの頃に戻ったような楽しさがこみ上げてきて笑顔になってしまいました。心が軽くなるような感じがしたので、オススメです。
■ファタヒラ広場(Taman Fatahillah)
住所:Taman Fatahillah No.1, Pinangsia, Kec. Taman Sari, Kota Jakarta Barat
電話番号:+62 21 69 29101
アクセス:KRL Commuter LineのJakarta Kota駅から徒歩4分
営業時間:火~日9:00-16:00
窓辺の席で心地よい風に吹かれながらメニューを開いてみると、その豊富さに驚かされます。せっかくなので観光気分を満喫しようと、インドネシア料理をいくつか注文してみることに。受賞歴があるという看板料理の「ナシゴレン・ロア」は、見た目も華やかで、ほかとは一味違った特別なナシゴレンが味わえます。ヤギ肉を使った「サテ・カンビン」は、付け合わせのサンバルやソースと合わせて食べてみると、病みつきになるおいしさです。
インドネシアには各地方伝統のスープ料理があるようで、今回はジャカルタの伝統スープ「ソト・ブタウィ」を注文。スープと一緒にごはんやクルプックとよばれるせんべいを食べるという、ローカルな食べ方も体験できます。食後のデザートには、オランダのスイーツ「ポファチェス」をいただきました。こちらは懐かしさを感じるような、ほっこりする程よい甘さです。
実際にカフェ・バタビアを訪れてみると、ジャカルタの「今」と「昔」が同時に感じられるような場所で、その魅力に惹かれずにはいられませんでした。
ここは、洗練されたインドネシア料理とオランダ統治時代の雰囲気が調和した、唯一無二の魅力が詰まった筆者お気に入りのスポットです。料金は観光地価格ではありますが、空間込みの“体験”として考えると、十分に訪れる価値があると思います。旅行者におすすめなのはもちろん、在住者にとっても非日常感を味わいながらリフレッシュできる貴重な場所です。