【メスティア】ジョージアの山岳地域で映画祭!?
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皆さんგამარჯობა(ガーマルジョバ:こんにちは)!
先日メスティアに訪れた際に、近くにある秘境の町ウシュグリを訪れました。
その際に、氷河へトレッキングをしたので、その様子をお伝えします。
ウシュグリは、メスティア市も擁するスバネティ地域にある中世から存在する小さな村で、外敵や村内部の敵や侵入者から守るために建てられたスヴァンタワーと言われる各家庭にある特徴的な塔や、その場所としての秘境性から1996年にユネスコの文化遺産に登録されている村です。またヨーロッパで最も標高が高い人間の定住地(2,200m)になります。
ウシュグリに関しては、以前にメスティアに関する記事を作成した際に少し紹介をしていますのでご覧ください。
さて、そんなウシュグリにはシュハラ山と呼ばれるジョージア最高峰の山があります。その高さなんと5,193m!
ジョージアで有名な山に、5,047mのカズベキ山という山があり、この山が最高峰と思われる方も多いのですが、実はこの山はジョージアで3番目に高い山で、最高峰であるシュハラ山の次に、標高5,059mのジャンガ山(これもウシュグリにあります)があり、その山々に次いでの標高なのです。
日本では富士山の3,776mが最高峰ですが、その上にさらに約1.5kmも上に山があると思うと、なんだかロマンを感じるのは筆者だけでしょうか?笑
ウシュグリ村はロシアとの国境にあり、シュハラ山は境に位置します。山を越えればロシアです。
またシュハラ山はヨーロッパでも、”最長で、最難関の山”と言われており、氷河地帯にそびえ特にロシア側からの登頂ルートは、その難しさでとても有名です。そしてシュハラは、この地域で話されるスバン語で、”9”という意味があり、言葉通り9つの峰を有しています。
そんなシュハラ山の麓に氷河があり、この季節は溶けて川になっているのですが大絶景なので、桜植樹でご一緒した日本山岳会の方々と訪れてみました。
シュハラ山の麓までは、スタート地点にもよりますが、片道45分コースもあれば、2、3時間コースもあります。
Lamaria教会などがある村の中心地からスタートすれば、片道およそ2時間半かかります。
またシーズンになると車で、氷河への道中にあるレストラン(地図の吹き出しの中:夏のみオープン)まで車で連れて行ってもらい、そこから30分ほど氷河まで歩くコースや、
レストランよりもう少し手前で降ろしてもらい、往路は1時間ほどトレッキングをし、復路はレストランまで迎えに来てもらうコースなど、組み合わせによって様々あるようです。
レストランあたりで車を停車させ、トレッキングを行うルートが人気なのか、多くの車が筆者が向かった日も止まっていました。
このレストランがある場所は、ウシュグリ村の中心地からは8km程離れており、氷河までは1.8kmの距離です。
また前述の通り、ウシュグリ村中心の標高は2,200mで、このレストランは2,310mに位置しています。
筆者が訪れたこの日は、良いお天気の予報では無かったため、メスティア市内を早朝7時に出発し、8時過ぎにウシュグリ村に到着後、1時間程カフェでお天気の行方を見守っていました。1時間程雨が降った後で、晴れ間が見えてきたので、9時過ぎに車でスタートポイントとなるレストラン(5月下旬は閉店)を目指し出発し、9時半過ぎにトレッキングを開始しました。
レストランからだと1時間足らずのトレッキングですが、川に沿って歩くので、足元がぬかるんでいる部分も多く、登山靴を強くお勧めします。また日差しがとっても強いので、サングラスがあると良いでしょう。
さて歩いていると珍しい植物が沢山出会います♪
筆者も普段ボルジョミ・ハラガウリ国立公園で勤務していますが、以前もお伝えしたとおり、ジョージア国内でも気候が全く違うので植生も異なります。
その中でも驚いたのが、なんと黒ユリ!!日本でも6月~8月に咲くことが多い高山植物なのだそうですが、
一緒にトレッキングをしていたお山のプロの山岳会様も珍しいね~と仰っていて、皆で写真大会になりました。
その他にもソラマメの一種やヤナギの木、はたまたカエルなど、色々な生物に出くわしながら氷山に到着しました。
前述の通り氷山は溶けているので、目的地には轟々と流れる川があるのですが、背景のシュハラ山との一体感がとっても美しく、エネルギーをもらえます!!
あまりにもシュハラが近すぎて、5,000m級の山なので写真を撮る際に画角に収めるのは大変ですが、雲が切れた瞬間にはとっても綺麗な山肌を見せてくれます。
そして少し休憩し、シュハラを背に元きた道を戻っていくというのがトレッキングコースになります。
今回ご紹介したシュハラ山麓トレッキングは、激しい傾斜も無いので、お年寄りから子供まで楽しめるコースです。
まだ脚力に応じてスタートポイントを調整できることも魅力ポイントです。
是非、夏の晴天の日を狙って、シュハラ山の絶景を見ながら、トレッキングをしてみてはいかがでしょうか?