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2025.12.7
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ヨーロッパも地域によっては稲作が行われお米を使った郷土料理があります。代表的なものがスペインのパエリヤやイタリアのリゾットなど。今回はイタリアの米どころであるピエモンテ州ヴェルチェリで、お米を使った郷土料理のパニッサを食べてみました。
パニッサとはピエモンテ州ヴェルチェリ県の県庁所在地ヴェルチェリで食べられるお米の料理です。ヴェルチェリは、イタリア北部のミラノとトリノの間に位置する町。パニッサは、インゲン豆、タマネギ、サラミ、ラードなどを使って作られるリゾットの一種です。
そもそもピエモンテ州やその隣にあるロンバルディア州は、稲作が盛んな地域。アルプスを源流とするイタリアで最も長い川であるポー川が流れているからです。リゾットが美味しい場所でもあります。なかでもパニッサは、ミラノなどでのレストランではメニューに載せているところはなかなか無く、ヴェルチェリならではの料理です。
ヴェルチェリ市内のレストランには、パニッサをメニューに載せているお店がたくさんあります。パニッサは、お米料理のため日本人の舌にも合います。ただ、お米のため少し重いなと感じる人もいるかもしれません。その際は前菜やデザートなどの量で調整すると良いです。
さて、米の食文化のあるイタリアと日本ですが、調理法の違いから好まれるお米の種類は異なります。
日本の「炊く」調理法とは異なり、イタリアはお米を煮たり茹でたりして使います。そのため日本と比べて粘り気の少ない品種が好まれます。特にリゾット用のお米の粒は、日本のお米の倍ほどの大きさ。また、日本ではお米を炊く時に芯が残らないようにしますが、イタリアはパスタ同様にアルデンテで茹でるため芯を残します。
そんなイタリアの米どころのピエモンテ州とロンバルディア州ですが、じつは日本米も生産されています。例えばパリで日本食材店に行くと、イタリア産コシヒカリが店頭に並んでいますし、同商品はヨーロッパの日本食レストランや日本食を好む現地の人々、そして私のような在仏邦人に需要があります。
お米の種類や調理方法の違いを感じながら食べると、イタリアのお米料理の食べ比べもさらに楽しくなります。
パニッサを食べたらヴェルチェリ市内も散策してみましょう。見どころは徒歩で巡れます。
ヴェルチェリ駅から徒歩すぐのところにあるのがサンタンドレア大聖堂。そこから南へ行くと町の中心であるカヴール広場に着きます。広場のすぐ隣にはトッレ・デランジェロと呼ばれる塔が立っています。美術好きな人は、カヴール広場から東に行くとフランチャスコ・ボルゴーニャ美術館があります。
ヴェルチェリまでは、ミラノから列車に乗って約1時間で行くことができます。時間に余裕のある方は、ぜひ足を伸ばしてみてください。
■サンタンドレア大聖堂(Basilica di Sant’Andrea)
住所:Via Galileo Ferraris, 99, 13100
URL:https://santandreavercelli.com/
■フランチャスコ・ボルゴーニャ美術館(Museo Francesco Borgogna)
住所:Via Antonio Borgogna, 4, 13100
URL:https://www.museoborgogna.it/