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西オーストラリア州で最も古いワイナリーエリアとして知られる、スワンバレー(Swan Valley)。
実はこの地域、ワインが飲めない方でもグルメやショッピングを楽しめる魅力的なスポットが点在しています。
今回訪れたのは、地元で人気のはちみつ専門店「The House of Honey」です。自然豊かなスワンバレーらしいローカルフード体験ができるこのお店の魅力を、たっぷりご紹介します。
2010年にスワンバレーでオープンした The House of Honey は、今年で15周年を迎えました。オーナーのRupertさんがミツバチに魅了されたきっかけは、幼少期。実家の農場にあった蜂の巣や、近所の養蜂家、お父さまの影響で、自然と蜂に強い興味を抱くようになったそうです。その後、タスマニアをはじめ各地で養蜂家としての経験を積み重ねる中で、ルパートさんの夢が形づくられていきました。
それは、世界的にミツバチが脅威にさらされている現状に向き合いながら、素晴らしい食体験を提供し、ミツバチを守るための持続可能な養蜂と蜂の保護区をつくること。その理想を実現した場所こそが、The House of Honey です。
現在では、訪れる人々にミツバチの重要性を知ってもらうための教育ツアーも行われています。店内には、花粉、ローヤルゼリー、手作りの蜜蝋キャンドル、美容製品、ギフトアイテムなど、蜂と蜂蜜にまつわるさまざまな商品が並び、ミツバチの世界を存分に楽しむことができます。
店内に入ってまず目を引くのが、その日に働いているスタッフを「働きバチ(Worker Bee)」に例えた、可愛らしい言語ボード。入口には、その日に対応可能な言語がスタッフ名とともに掲示されており、日本人スタッフの方も数名在籍しています。現在の The House of Honey は、30名以上のスタッフ、500の巣箱、そして約5,000万匹のミツバチ を抱える大きな施設へと成長しました。世界中から訪れる観光客に対応できる体制が整っているのも、ここが多くの人に支持されている理由のひとつです。
「ハチミツにそんなに味の違いなんてあるの?」実は私も、ここを訪れるまでは半信半疑でした。しかし、その疑問を一気に解消してくれるのが、ハチミツの無料テイスティングです。西オーストラリア州のどのエリアで採取されたお花なのか、ユーカリの種類は何かなど、スタッフの説明を聞きながら味わうことで、同じはちみつでもこんなに風味が変わるのかと驚かされます。テイスティング自体もとても楽しい体験でした。2025年12月現在は、特にテイスティングの回数制限などは設けられておらず、気に入った味を伝えるとスタッフがテイスティング用に出してくれる仕組みでした。
そのなかでも特に人気なのが、ジャラハニー(Jarrah Honey)。西オーストラリア州の限られた地域に自生する「ジャラ」というユーカリの花から採れるはちみつで、ジャラの花は2年に一度しか開花しないため、非常に希少価値が高いことでも知られています。
ジャラハニー(Jarrah Honey)が人気を集めている理由は、その希少価値だけではありません。実は、ジャラハニーには さまざまな優れた効能 があり、これが多くのリピーターを生んでいます。
・抗菌作用が他のハチミツに比べても、格段に高い
・糖尿病の方でも摂取できる唯一のハチミツ
・肌に直接塗ることもできる(火傷や美容効果も)
黒糖のようなコクのある味わいで、とても食べやすいのもジャラハニーが人気を集める理由のひとつです。ラベルに 「TA〇〇」 といった表記がある場合は、ジャラハニーの 抗菌作用の強さを示す指標。数値が高いほど抗菌力が強く、より高品質とされています。風邪のひき始めや喉の不調にも良いとされており、毎日ティースプーン1杯を摂取することで健康維持に役立つといわれています。
また、ジャラハニーを使用した基礎化粧品「Beeautify」も非常に人気があります。ちなみに、パース空港でも購入できますが、The House of Honey の方がお得な価格で販売されていました!
店内にはカフェも併設されており、軽食やスイーツを楽しむことができます。なかでもぜひ試していただきたいのが「Ginger Honey Chocochip」。
ショウガの爽やかな風味とはちみつの優しい甘さ、そしてチョコチップの食感が絶妙に合わさった、ほかでは味わえないフレーバーです。後味もさっぱりしていてとても食べやすいので、ぜひ一度お試しください。
「Mead(ミード)」や「Honey Wine」とも呼ばれる蜂蜜酒は、現在、西オーストラリア州では The House of Honey が唯一製造している専門店です。ミードは、発酵させた蜂蜜から作られるアルコール飲料で、スパイスや穀物、さらにはフルーツを加えることで、さまざまな個性豊かなフレーバーを生み出すことができます。ワインやビールと同じ “飲み物のカテゴリー” に分類されますが、その中でも幅広いスタイルがあり、お酒が苦手な方でも、蜂蜜由来の優しい甘さで飲みやすいのが特徴です。
現在、The House of Honey では 7種類のミードを製造しており、こちらも無料でテイスティングが可能。ここでしか出会えない特別な一杯を、ぜひ楽しんでみてください。
■The House of Honey
住所:867 Great Northern Hwy, Herne Hill WA 6056
電話番号:+61 (8) 9296 3635
URL:The House of Honey | Swan Valley WA