【パリ】ロワシーバスが運行終了へ、新空港バスは地下鉄14号線サン・ドニ・プレイエル等から
2025.12.12
キーワードで検索
今年2026年2月末でシャルル・ド・ゴール空港とパリ市内(オペラ地区)を結んでいたロワシーバスが運行を終了し、同空港へのアクセス手段が一部変わりました。それに伴い2026年5月末現在の列車、バス、タクシーなど最新の空港アクセス手段とメリット・デメリットを、あらためてまとめてみました(なお以前に公開された記事に同様の内容のものがありますが、記述した通りロワシーバスはすでに終了しています)。
2026年6月時点において、シャルル・ド・ゴール空港とパリ市内を結ぶ公共交通機関は列車、バス、タクシーの3種類です。列車はRER B線、バスは3路線(9517番、350番、351番、N143番、N140番)が空港と市内を結んでいます。
RER B線は、ターミナル2TGV駅およびターミナル1駅(ロワシーポール)とパリおよび郊外を結ぶ路線。パリ市内を抜けた後は、B線はパリの南郊外にあるオルリー空港(オルリーヴァルが出るアントニー駅)方面へ抜けていきます。
ロワシーポールとは、シャルル・ド・ゴール空港内にあるRER B線の駅(ターミナル1駅、ただしこの駅にターミナル1の建物はありません)、バスターミナル、ホテル街があるエリアです。CDGVALと呼ばれる敷地内各エリアを繋ぐ自動運行列車により他のターミナルの建物と繋がっています。
9517番バスは、ロワシーバスの終了に伴い新設された路線です。シャルル・ド・ゴール空港のロワシーポールとパリ近郊の複数の駅(地下鉄13号線、同14号線、RER B線、RER D線)を結んでいます。これまでのロワシーバスと異なり、パリ市内には入りません。パリ郊外にある地下鉄駅などに停まります。
350番と351番は、空港各ターミナルと市内を繋ぐ路線バス。350番はパリ市内北部のポルト・ド・ラ・シャペル、351番はパリ市内東部のナシオンを往復しています。
N143番とN140番バスは、いずれも深夜運行のバスです(番号に「N」が付くバスは空港行きのバス以外でも全て深夜バスです)。各ターミナルを結んでいき、N140番バスはパリ東駅まで、N143番バスはパリ北駅を経由してパリ東駅までを繋ぎます。
タクシーは各ターミナルのタクシー乗り場から出ています。フランス語でVTCと呼ばれるハイヤーも、各ターミナルに呼ぶことができます。
これらどの交通手段が最適なのか、状況別に解説していきます。
RER B線の強みは、空港からパリ市内中心部までダイレクトに行けることです。
RER B線のパリ市内における停車駅を北から順に解説すると、パリ北駅は国際高速列車ユーロスターの発着駅、シャトレ・レ・アール駅はパリのへそに位置する地下鉄各線が集まるハブ駅、サン・ミッシェル・ノートルダム駅はノートルダム大聖堂の最寄り駅、リュクサンブール駅はパリ左岸の中心地サン・ジェルマン・デ・プレ地区まで徒歩圏内の駅です。
RER B線の弱みは、空港と市内を繋ぐ専用路線ではないため、周辺で暮らす人々の生活路線としても使われているということ。車内には、空港利用客以外の人も乗り込んできます。加えて、パリの北郊外は地価が安いこともあり、治安が少し劣るエリア。朝夕は混むことがありますし、所持品にも注意が必要です。
パリ市内からターミナル1へ行く場合、ターミナル1駅は実際のターミナル1の建物にあるわけではなくロワシーポールと呼ばれるエリアにあります(前項参照)。そこからターミナル1の建物までは、CDGVALと呼ばれるターミナル間列車に乗る必要があります。
空港とパリ市内の片道運賃は14ユーロ。バスに比べると高いです。
9517番バスの強みは、片道2.55ユーロという運賃の安さです。
乗客は空港利用客が多いです。そして、350番や351番といった路線バスと比べて停車する場所が少ないため、早く目的地まで着くことができます。
9517番バスで旅行者が利用が多そうな停留所は、ラ・プレーン・スタッド・ド・フランス駅(RER B線)、スタッド・ド・フランス・サン・ドニ(RER D線)、サン・ドニ・プレイエル駅(地下鉄14号線)、カルフール・プレイエル駅(地下鉄13号線)そして終点のアルジャントゥイユ駅(トランシリアンJ線)が挙げられます。
オペラ地区に向かうにはサン・ドニ・プレイエルで降りて地下鉄14号線に乗り換え。ピラミッド駅で降ります。
9571番バスの弱みは、乗り換えの手間と時間です。サンドニ・プレイエル駅周辺が目的地である場合などは良いですが(同駅周辺は観光地ではないため観光で目指す人は少ないと思います)、そうでない場合は地下鉄に乗り換えてからパリ市内の各所まで行く必要があります。
RER B線で空港からパリ中心部のシャトレ・レ・アール駅まで約40分、9517番バスでも空港からサンドニ・プレイエル駅まで約40分ですが、9517番バスはそこからさらに地下鉄の移動時間が加わります。
現時点で9517番バスのバス停はサンドニ・プレイエル駅前にあるわけではなく、駅舎を出てからバス停まで徒歩1〜2分ほどの距離を歩きます。そのため大きな荷物を抱えている場合は、少し億劫です。
パリ方面から空港へ向かう場合、9517番バスはロワシーポール(RER B線のターミナル1駅)の空港バスターミナルに到着します。そこからターミナル1またはターミナル2へ向かう場合は、CDGVALと呼ばれる空港内のターミナル間列車に乗ります。
350番と351番バスの強みは、ロワシーバスが無くなった現在において、唯一のシャルル・ド・ゴール空港とパリ市内を繋ぐバスということです。発着場所も各ターミナル。そして片道2.05ユーロという運賃の安さです。
特に351番の終点であるナシオンは、リヨンやマルセイユ、ニース方面の高速列車TGVが発着するパリ・リヨン駅から2駅の場所にあります。周囲はホテルの値段も比較的安いです。
350番と351番バスの弱みは、時間。普通の路線バスのためパリ市内まで約1時間半かかります。パリの北郊外の生活路線でもあり、空港利用客以外の人々も多く利用します。
9517番バスト同じく、パリ方面から空港へ向かう場合、9517番バスはロワシーポールの空港バスターミナルに到着します。
N143番とN140番バスの強みは、早朝便など昼間の公共交通機関が動き出していない時間帯でも、タクシーなどに頼らずお値打ちに空港まで行けること。運賃もお値打ちで片道2.05ユーロです。
N143番とN140番弱みは、空港までの所要時間です。パリ東駅から空港までは約1時間20分。N140番バスは30分〜1時間に1本、N143番バスは約20分に1本の間隔で運行されています。
列車やバスを使わず、タクシーまたはUberなどのVTCを使う方法もあります。
タクシーの場合は、各ターミナルにあるタクシー乗り場から乗車します。タクシー乗り場までは表示が掲げられおり、乗り場には空港の係員もいます。乗り場以外の場所で「タクシー?」などと声がけをしてくるドライバーは全て違法ですので、それらドライバーの誘いには乗らないようにしましょう。
目的地がパリ市内であれば定額で、右岸(セーヌ川を挟んで市内北側)までは56ユーロ、市内左岸(セーヌ川を挟んで市内南側)までは65ユーロです(2026年時点)。乗り場に来たタクシーを使わず、タクシー会社の公式アプリなどで配車する場合は、別途手数料(その場での即時配車は4ユーロ、事前予約での配車は7ユーロ)がかかります。
パリ市外が目的地の場合は定額ではなく、メーター制です。
UberなどVTCの場合はタクシー乗り場からは乗れません。アプリで配車した際に乗り場が指示されるため、その場所から乗車します。料金はその時の需要によって変動します。需要が低い時はタクシーより安いですし、需要が高い時はタクシーの方が安い時もあります。
VTCはパリ市内のバスレーンは走行できません。そのため、道路が混んでいる場合はタクシーの方が早く着く場合があります。
料金重視ならバス、速さと料金の間を取るなら列車、ドアツードアの便利さを取るならタクシーなどと使い分けられます。旅行の予定、時間、人数、荷物の多さなどで、どの交通機関を使うか選んでみてください。
空港からパリ市内までの移動は、フランス個人旅行における最初の難関。スムーズな移動で、気持ちの良いスタートを切ってみてください。