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韓国の最南端に位置するエリア、済州島。
済州島は、漢拏山を中心に北側が済州市、南側が西帰浦市に大きく分けられます。
西帰浦市庁第1庁舎から徒歩20分南側に歩いたところに、20世紀を代表する韓国の画人イ・ジュンソプの生涯と芸術を讃えるために設立された「イ・ジュンソプ美術館」があり、その敷地内には以前イ・ジュンソプが住んでいたとされる「イ・ジュンソプ居住地」が保存されています。
そのイ・ジュンソプ居住地から徒歩5分のところに、イ・ジュンソプの名前にちなんだカフェ「ジュンソプの家」というこのエリアでは有名なカフェがあり、済州島の旅の中でも印象的だったのでご紹介します。
韓国の20世紀を代表する画家イ・ジュンソプ(1916~1956)。
ダイナミックな牛の絵「白い牛」や「雄牛」のほか、「闘鶏」や「鶏と家族」、「男と子供たち」など、郷土的、童話的な要素が取り込まれた牛や鶏、子供や家族などの絵を多く描いた画人です。
イ・ジュンソプは武蔵野美術大学(旧帝国美術学校)に入学した後、文化学院に転入し卒業したという経歴を持ち、そこで日本人女性(山本方子)と出会い、韓国に帰国した後すぐに結婚し2人の男の子に恵まれます。
しかし、1950年朝鮮戦争の勃発後、北朝鮮元山に住んでいた彼らは、南(韓国)へと非難。釜山や統営などを経てたどり着いたのが、この済州島です。
当時生活に困窮し、絵を描く材料もなくたばこの箱や銀紙などに絵を描いていたそうです。生活困窮のため妻と子供を日本に帰国させ、その後1953年に埠頭労働で儲けた金で船員証を取得し、1週間だけ日本に滞在し妻と子どもに会いますが、それが家族との最後の別れとなります。
イ・ジュンソプが妻に宛てた手紙は200通以上といわれており、日本語で書かれた一部の手紙がソウル国立現代美術館に保存されています。
そんな画人イ・ジュンソプを愛するオーナーが営むカフェが、この「ジュンソプの家」です。
イ・ジュンソプ居住地から徒歩5分のところにあり、カフェをオープンする際に「イ・ジュンソプ居住地から一番近い場所だった」ということで選んだのが、この場所だったとのこと。
古い民家だったと思われる入口で、表札には「ジュンソプの家」とハングルで書かれています。門を入るには、横にあるインターフォンを押すと門を開けてくれます。
門をくぐると、そこは2階で、左手にある階段を下りると、カフェの入口があります。
カフェの入口を入ると、広いスペース全体がまるでキャンバスのような白で統一されたスペースに、木製や陶器など茶をベースにした調度品でアクセントをつけた、洗練された中にも温もりを感じる店内です。
こちらで用意されているメニューには、「ジュンソプのホームブラウニー」や「雄牛」、「西帰浦の幻想」、「ソプ島の見える風景」など、済州島やイ・ジュンソプにまつわる名前がつけられているのが特徴です。
今回は、梅シロップとバジルを使った「ソプ島の見える風景(7000ウォン)」と「アメリカーノ(6000ウォン)」を注文することにしました。
梅シロップジュースにバジルが入ることで、飲んだ時のさっぱり感がより引き立ちます。
イ・ジュンソプと済州島への愛がつまったカフェ、こちらに来て画人イ・ジュンソプについてさらに知りたくなりました。
済州島西帰浦市を旅される際には、イ・ジュンソプ美術館とともに、このジュンソプの家で一休みされてみてはいかがでしょう。
【ジュンソプの家】
住所:済州市西帰浦市明洞路
アクセス:西帰浦バスターミナルから510、531番バスで「NH農協」前で下車、徒歩3分
営業時間:10:00~L.O.17:00
休み:火曜日
*2026.3月現在、お店の事情で一時休業中です。