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昨年あたりからコモド島を旅行で訪れる日本人観光客が増えてきましたが、訪れる観光客の数に比して、現地の一次情報は極端に少ないです。コモド島観光は船での海上移動が基本で、海況や野生動物の状況などにより行程が変わることがあります。時期によっては、高波のためにしばらく航行が禁止されることもあります。自然を相手にしたツアーであるがゆえに、ご旅行前に注意しておいた方が良い点がいくつかあります。今回は現地旅行会社の視点で、重要だと思われるポイントをお伝えしたいと思います。
コモド旅行を検討される方があまり気づいていない点に、コモド島旅行で訪れるほとんどの観光スポットは、アイランドホッピングで訪れる島々にあることが挙げられます。
コモド国立公園の観光の目玉は、主にコモドドラゴンがいるコモド島やリンチャ島、絶景で知られるパダール島、稀少価値の高い美しいピンクビーチなどがありますが、それらはすべて島しょ部にあり、船で1つ1つ移動しながら観光します。
そのため、高波が発生したり、コモドドラゴンが極端に少ない時期、海中環境に異変が発生した場合など、行程は大幅に変更する可能性があり、当然行程順も変わってきます。
また、たとえばマンタの群泳が見られる可能性が高いとか、何か野生動物の生態が理由で、同一行程内の他の立ち寄り先も調整するということもありますので、行程時間ははっきり決められません。これは他の観光地と大きく異なる部分ですので、留意されてください。
東山動植物園にタロウがやってきてから、コモド島に旅行する日本人の多くが、コモドドラゴンを目当てに訪れるようになりましたが、コモド諸島をめぐるツアーには、コモドドラゴンだけを見るツアーというのはほとんどありません。
前述した通り、このエリアには稀少価値の高い観光資源が豊富にあり、野生動物や海洋生物だけでなく、自然ですら世界的に稀有のスポットがたくさんあります。それらを見ずに、コモドドラゴンだけ見たら終わりという行程は、設定自体がありません。
プライベートツアーでしたら、“コモド島に行って帰ってくるだけ” というのも可能ですが、個人的にはやや勿体ない気がします。
来日したタロウくんを見てますと、穏やかな瞳をしていてとても愛嬌がありますが、コモド島にいるドラゴンは野生です。自分の才覚をもって狩りをして、生きるために食糧にしなければいけないという過酷な島に生きています。
観光客が周りに大勢いますので、大丈夫なんだろうと思いがちですが、たまに事故が起きています。2024年にも単独行動をとった外国人観光客が誤ってコモドドラゴンを踏んづけてしまい、逆襲され大けがを負うという事故が発生しています。
大人数の混載ツアーであれば、レンジャーがいて、そのあとをグループで付いていきますが、後方にいると置いていかれがちになります。それが危険なのです。保護色になっているコモドドラゴンは見えませんので、はぐれてしまい、通るべき道を間違って、コモドドラゴンに遭遇しないとも限りません。
必ず、レンジャーのすぐ近くにいるようにして、単独行動は絶対に取らないようにしましょう。
コモドドラゴンと人気を二分するマンタですが、コモド諸島ではアイランドホッピングについてくるシュノーケリングで手軽に観ることができます。
ですが、このマンタが頻繁に姿を見せるマンタポイントは、潮の流れが速く、深さも5~15mほどととても初心者向けのスポットではありません。大人であればライフジャケットとフィン(足ひれ)をつけて、さほど経験がない人でも安全を最優先にしつつ楽しむことが可能ですが、小さなお子様はとても無理です。
ただ、ボートキャプテンに話を聞くと、船上からでもマンタが見られることがあるそうですので、あまりクリアに見られるとは思えませんが、クルーズからマンタに会えるのを期待した方がよさそうです。
ウミガメと会える確率が高いタートルポイント(ウミガメの浜)も同様です。混載ツアーの場合には、船上で待機されるか、もしくはプライベートツアーにして、立ち寄り先をお子様に合わせて変更することをおすすめいたします。
意外と盲点なのが、コモド諸島をめぐる日帰りツアーのほとんどが、朝6時ホテル出発だったりします。そのため、朝食をホテルで食べることができません。通常は、前日ホテルに依頼し、朝弁当(ブレックファーストボックス)にしてもらい、船内で食べることになります。
この「朝食をホテルのレストランで食べられない」というのは、観光客の多くが旅行を計画する段階では知らない点だと思いますが、コモド島観光の拠点となるラブアンバジョには5つ星ホテルがいくつもあり、せっかくの機会だからとラグジュアリーホテルや高級リゾートに泊まる方もいらっしゃいますが、ホテルで豪華な朝食が食べられないことになります。
1泊でコモドを訪れる場合には、もったいないことになりますね。
ですので、プライベートツアーで遅めの出発にするとか、クラスを落として朝食をあきらめるなどした方が良いかもしれません。
インドネシアの紙幣にも描かれているユニークな湾で有名なパダール島ですが、入島制限があり、朝10時までに上陸しないと午前中に登れません。午後は15時から上陸が可能になりますが、それでは1日で周遊できません。
パダール島に早めに行く行程のツアーが多いのはこれが理由です。
また、お子様はマンタポイントなどは不向きと言いましたが、パダール島では5合目から7合目あたりまでは緩めの階段で登りますので、子供でも登れます。小さなお子様でも、親御さんがおんぶしたりすれば、ある程度綺麗な景色が見られます。
こちらの画像の右下あたりに人だかりができていますが、その辺までお子様でも登ることが可能です。個人的には十分眺望が良いと言えるのではないかと思います。
ラブアンバジョと同じフローレス島にあるレウォトビ火山が度々噴火します。昨年2025年は5度ありました。
レウォトビ火山とラブアンバジョは直線距離にして600㎞離れていますので、コモド島観光に直接影響することはまずありませんが、風向きによって噴煙がラブアンバジョ方面に流れると、コモド空港の滑走路が閉鎖されることがあります。
滑走路閉鎖となると全便欠航になりますが、2日以上欠航が続くことはまれです。多くで1日だけの欠航となります。
また、バリ発便は、滑走路が閉鎖されなくても、モニタリング欠航、つまり “コモド空港上空の状態がよく分からないから欠航する” と判断されることがあります。これはエアアジアがよくやります。あくまで航空会社の基準に照らし合わせてということなので、他社便は飛んでいて、エアアジアだけ欠航するなどという事態も起こっています。
持ち物に関してですが、コモド島のアイランドホッピングにはバスタオルが必須です。バリ島から日帰りでコモド島を訪れる方は、バリのホテルからタオルを持ってくる必要があります。また、ラブアンバジョに宿泊の方も、ツアー日がホテルのチェックアウト日であった場合、ホテルにお願いして借りるか、ご自身のものを持参してください。
ラブアンバジョにタオルをレンタルできる施設は今のところありません。
なお、ミネラルウォーターは通常クルーズ船にたくさん用意されていますので不要です。シュノーケリングギアやライフジャケットなどもお子様のサイズのものも含めて、用意されていることがほとんどです。
服装に関しては、混載ツアーであれば、水着の上にTシャツなどを着てツアーに参加するという人が多いと思います。トイレなどで着替えることも可能ですが、着替えるためのスペースではありませんので、できれば控えた方が良いように思います。
その他必要に応じて、サングラスや日焼け止め、帽子などをお持ちください。現金はガイドにあげるチップ以外はほとんど使わないと思います。
以上、長々と書きましたが、どれも知っておいていただいた方が良い、重要な内容だと思っています。
安全面を最大限考慮に入れ、体調にくれぐれも気をつけて、ぜひコモド諸島を満喫してくださいね。