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私が住むハノイの6月のお楽しみと言えば、蓮と生ライチです。特に生ライチは、日本でよく見かける冷凍ライチとは全く別物と言ってもいいくらい、日本人在住者も大好きな美味しい果物です。しかし、収穫時期は1年のうち、わずか1〜1ヶ月半。おっと、前置きが長いと、ライチの季節が終わってしまいます。早速、本題にいきましょう。
まず知っておいて頂きたいのは、ライチはベトナムで北部で収穫されるということ。ホーチミン市など南部の市場に出回っているライチは、北部で収穫されたものです。ライチの有名な産地は、ハイフォン市(旧ハイズオン省)やバクニン省(旧バクザン省)です。ライチは鮮度落ちが早い果物。収穫されたものはその日のうちに出荷されます。
今年私が訪れたのは、ハイフォン市でLALA-LYCHEEE(ライチ農家)を営むニャンさん・愛莉さんご夫婦の農園です。お二人直々にライチ村を案内してもらいました。
まず訪れたのは、収穫されたライチが集められる集積所です。朝早くからライチを売りに、次から次へとバイクが集まってきます。このタインハー産のライチは、水分量と甘みのバランスが良く、海外に出荷されるほどの高品質。このあたりで収穫されるライチは、中国向けに出荷されるものが大半で、中国国内で消費されたり、再輸出されるケースが多いそうです。
この地域にベトナムにあるライチの木の原木があるというので、連れて行ってもらいました。
路地裏の少し開けた場所に、原木とその子どもの木と孫の木があり、ベトナムライチ発祥の地を示す、石碑もあります。
この原木には言い伝えがあります。昔、中国の商人が商談でこの地を訪れた時のこと。彼らのお客さんが美味しそうな赤いフルーツを食べているのを見た、ホアン・バン・コムというひとりの少年は、捨てられた種を拾って、木を育ててみました。3本のうち2本は枯れてしまいましたが、1本は実をつけたのです。その1本の木が、ここにあるライチの原木です。原木は樹齢約200年で、その子どもの木でも約100年だそう。原木は、戦争時に爆弾にあたり、一部幹が枯れてしまい、伐採されましたが、今もなお“現役”で毎年実がなるそうです。今はコム少年の玄孫(やしゃご)にあたる、ホアン・バン・ルオムさんが1人でこの木を守っています。こじんまりとした場所ですが、シーズン時期は多くの観光客が訪れます。
ベトナムライチの木の原木(Cây Vải Tổ – Thanh Hà)
住所 Thôn Thúy Lâm, xã Thanh Sơn, Thanh Hà, Hải Phòng
アクセス ハノイ市内から車で約2時間
*ライチの季節は混雑しているため、近くに車を停め、徒歩で向かうのが良い。
ニャンさんと愛莉さんは、村に何ヶ所かライチ農園を持っています。ライチ狩りは、その日に収穫時期を迎えた最適な場所に案内してくれます。普段、私たち“ライチ”と一括りで呼んでいますが、実は何種類もの品種があることを教えてもらいました。
<主なベトナムライチの種類>
●1番(品種名 ヴァイ·タウ・フー):ライチとしてはシーズン初めに高値で取引される品種。青い実の状態で出荷されることが多く、酸味が強い。
●2番(品種名 ヴァイ·チュン・チャン):「チュン」はベトナム語で「卵」の意味。1本の木につける実の数が少なく、収穫量もわずかで、市場に出回ることもあまりない。大粒で可食部が多いのが特徴。
●3番(品種名 ヴァイ·チュン・ガイ):新しい品種。酸味が強く、味が薄め。見た目の赤みが強く、中国人に人気。木に雄雌がなく、花が咲けば、受粉しなくても実がなる。
●4番(品種名 ヴァイ·ウー・ホン):日本人に1番人気の品種。大粒で甘み、酸味、水分量のバランスが良く、パーフェクトライチと呼ばれている。ハート型をしており、表面の粒々模様が特徴。
●5番(品種名 ヴァイ·タウ・ライ):真っ赤な実で甘すぎず、独特な香りが特徴。全体が真っ赤にならないと美味しくない。中国人人気No1で、中国では漢方としても重宝される品種。
●6番(品種名 ヴァイ·ウー・タム):中洲の中でも一部の農家でのみ栽培されている品種。濃いピンク色で、味に少し渋みがある。
●7番(品種名 ヴァイ·ティエウ):ベトナムライチの原種で、ベトナム人のライチのイメージはこの品種。小粒で実が小さい分、種も小さい。甘みが強く糖度20度になるものも。シーズン最後に都市部の市場やスーパーに出回る品種。
●8番(品種名 ヴァイ·ナー):“幻のライチ”と呼ばれる品種。新しい品種のため、まだ木が5本しかない。1本の木につける実の数も少ないが、大粒で過食部が多い。甘味と芳醇な香りが特徴。
ニャンさん・愛莉さんの農園では何種類ものライチを栽培していますが、原木の周辺は、7番の品種をメインで栽培しているそうです。また同じ品種でも、実をつけた後のお手入れによって、味が変わるのだとか。今回、訪問した際、2〜4番を試食させてもらいましたが、個人的には2番が好みでした。市場に出回らない、貴重なライチを食べられるのも、ライチ狩りの醍醐味です。
ライチ狩りを楽しんだ後は、その場でお土産用に生ライチやライチの加工品を購入することも可能です。
生ライチの味をご家庭でも楽しめたら…そんな方に朗報です!
フィンラップ村で育った良質のライチを1つひとつ丁寧に手絞りされたクラフトジュースが発売されました。無加糖、保存料不使用、水を加えないストレート製法で作られているため、生ライチと同じ美味しさを1年中、楽しむことができます。ハノイにあるエム・ハノイで購入可能です。
価格 87000VND(約530円)〜
内容量 250ml
※自然農産物のため、収穫状況により価格が変更となる場合があります。
エム・ハノイ(Em Hanoi)
住所 12 Nguyễn Văn Ngọc, Giảng Võ, Hà Nội
アクセス ハノイ大教会から車で約15分
営業時間 10:00〜19:00
定休日 なし
◆Facebook https://www.facebook.com/emhanoi.official/
◆インスタグラム https://www.instagram.com/emhanoi.official
今年は、ライチの生育が例年よりも3週間ほど早いため、この記事が公開される頃には、旬も終わりに近いかもしれません。今回ご紹介したLA-LA LYCHEEEでは毎年、ライチ狩りを開催しています。日本からのお申し込みも可能ですので、機会がありましたら、是非訪れてみて下さい。
LALA-LYCHEEE
住所 Thôn Tú Y, Xã Hà Đông, Thành Phố Hải Phòng
アクセス ハノイ市内から車で約1時間半
◆インスタグラム https://www.instagram.com/lala_lycheee/
*例年はライチ狩りは5月20日頃から6月末くらいまで行っていますが、自然農作物のため、年によっては異なる場合があります。
*LALA-LYCHEEEのライチ狩りツアーは完全予約制(1日最大30名)。ハノイからの送迎込みのプランもあります。
*お問い合わせは、LALA-LYCHEEEインスタグラムのメッセージからお願いします。