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【山形】時を越えて紡がれる赤い宝石。東根さくらんぼにまつわる職人の手仕事と初夏の予感

ちせ

ちせ

山形特派員

更新日
2026年6月2日
公開日
2026年6月2日

山形新幹線のJRさくらんぼ東根駅。そこに降り立った異国の女性の前に現れたのは、どこか不思議な雰囲気をまとった少年でした。

今回は、東根さくらんぼのGI(地理的表示)認定10周年を記念して作られた美しいショートムービー『HIGASHINE SAKURANBO 〜secret of cherries〜』のなかを旅します。まるでファンタジーのような映像美のなかで描かれるのは、私たちが何気なく口にしている佐藤錦の知られざる歴史と、この町が誇る職人たちの誇り高き歩み。映画のなかに優しく流れる「手仕事の継承」のストーリーに耳を傾けながら、東根の知られざる魅力に迫ります。

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時を越えて結ばれるバトン。映画が描く東根

映画はJRさくらんぼ東根駅前から始まります

物語は、異国の女性が少年と出会り、東根の美しい自然や歴史を巡るファンタジーとして描かれます。この一本の映画のような映像美と、胸を打つ世界観を生み出したのは、フィリピン出身で日本を拠点に瑞々しい作品を放ち続けている気鋭の映像作家、YUI MENDOZA(ユイ メンドーザ)監督率いるクリエイティブチームです。そこに暮らす人々の営みを温かく見つめる卓越した視点が、東根の果樹園に差し込む木漏れ日や風に揺れる若葉と見事に重なり合いました。

実はこの動画、地元の高校生たちがメイキング映像の撮影を担当するなど、まさに町が一丸となって作り上げられた、地域の人々の想いが詰まった作品でもあります。物語の結末は、直接動画を観てその温かい余韻に浸っていただきたいのですが、メンドーザ監督や地元の若い世代の素晴らしい感性を通したからこそ、私たちが普段当たり前のように見過ごしてしまいがちな地域の美しさが、より鮮烈に、愛おしく浮かび上がっています。

◾️HIGASHINE SAKURANBO ~secret of the cherries~
|東根さくらんぼ|山形県東根市

【制作・著作】果樹王国ひがしね6次産業化推進協議会 | 山形県東根市
【撮影】株式会社 THIRD SPACE PRODUCTION
【監督・脚本・編集】ユイ メンドーザ
【出演】ビクトリア カポルツェワ 、斎藤優太
【楽曲】木村仁星

腰につける収穫籠。職人の指先から生まれる「手仕事」と世界の繋がり

動画のなかの収穫シーンで出てくるのが、腰に添えられた竹の収穫籠。山形では「はけご」と呼ばれます。ひとつひとつ手で採ったさくらんぼをそっと腰の位置に下ろす動作の繰り返しがさくらんぼ詰みです。果実を傷つけないような形と大きさ、子ども用の小さなものもあるのです。

また、東根近隣の道の駅や産直所を覗くと、映画に登場する伝統的な竹籠のみならず、ビニールテープで編まれたカラフルな網目の籠もお土産ものとしてたくさん売られています。水洗いができて軽くて丈夫という、農家の方々のリアルな日常の知恵(機能面)から生まれたこの籠。そのポップな色使いは、現代の果樹園を彩る新しい手仕事の形として、見ているだけでワクワクさせてくれます。

山ぶどうの籠と並んで置かれたその鮮やかなグラデーションは、アフリカやアジアのキッチュな編み籠の可愛さにも通ずるものを感じます。新旧の手仕事が共存するのも、この町の面白い魅力です。

初夏の風物詩 果樹王国東根さくらんぼマラソン大会

映画のなかに優しく流れる物語の世界に触れたあとは、ぜひリアルな東根の活気も肌で感じてみてください。東根の初夏の風物詩が今年も開催されます!

開催日: 2026年6月7日(日)
大会名: 第23回 果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン大会

赤く実ったさくらんぼの木々に囲まれたマラソンコースを全国のランナーが駆け抜けます。沿道からは市民のみなさんが手作りのうちわを持って温かい声援を送り、東根中が笑顔のエネルギーで満ち溢れる特別な1日です。

もうすぐ、この町が一年で最も鮮やかに輝く「さくらんぼの季節」が本番を迎えます。時を越えて受け継がれてきた赤い宝石の秘密を五感で確かめに、東根の町を訪れてみませんか。

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