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【奈良】6万羽が夕空を舞う!平城宮跡でツバメのねぐら入り観察

Rumi

Rumi

奈良特派員

更新日
2026年8月11日
公開日
2026年8月11日

奈良市にある平城宮跡歴史公園は、奈良時代の都・平城京の中心となった宮跡を保存・整備した広大な公園です。 毎年夏になると、数万羽ものツバメが夕空を舞う「ねぐら入り」が見られます。日没が近づくにつれてツバメの群れは次第に大きくなり、やがてヨシ原へ吸い込まれるように姿を消していきます。古都の歴史を伝える平城宮跡で繰り広げられる、夏ならではの光景を見に出かけました。

 

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夏の夕暮れに現れる、ツバメの「ねぐら入り」

春になると日本へ渡ってきて、民家の軒下などで子育てをするツバメ。巣立ちの季節を迎えると、夕方になるたびに仲間と集まり、ヨシ原などで夜を過ごすようになります。ヨシ原とは、川辺や湿地などに、背の高い植物のヨシが群生している場所のこと。ツバメは細長いヨシの茎や葉につかまり、集団で一晩を過ごします。 このツバメたちが眠る場所を「集団ねぐら」、夕暮れ時に群れがねぐらへ入っていく現象を「ねぐら入り」と呼びます。

集団ねぐらが見られるのは、主に子育てを終えた親鳥や巣立った若鳥が集まる7~8月頃。ねぐらの規模は場所や時期、天候によって異なり、数百羽ほどの小さな群れから、数万羽が集まる大規模なものまであります。ツバメは昼間、それぞれの場所で飛び回って餌をとり、日が傾くと夜を過ごすねぐらへ戻ってきます。

なぜツバメが大きな集団をつくって眠るのか、その理由は詳しく分かっていません。タカやカラスなどの天敵から身を守るため、餌のある場所について情報を交換するためなど、いくつかの説があります。

数万羽が集まる、平城宮跡のヨシ原

  • ©︎日本野鳥の会奈良支部
  • この日は200名を超える人が見に来ていました

平城宮跡では毎年夏になると、復原事業情報館の西側に広がるヨシ原を目指して、多くのツバメが集まります。ヨシ原は、大きな川の河川敷や湿地などに見られる環境で、ツバメは細長いヨシの茎や葉につかまって一晩を過ごします。

平城宮跡のねぐら入りは、例年7月下旬から8月中旬にピークを迎えます。今年もすでに、7月下旬から約6万羽の飛来が確認されるなど、日本でも有数の規模を誇る集団ねぐらとして知られています。

訪れたのは8月初旬。日中の暑さが少しずつ和らぎ始める18時30分頃、復原事業情報館の西側にあるヨシ原へ向かいました。この日は200名以上の人が集まり、なかには全国各地や海外から見に来ている人も。夕暮れの空を見上げながら、ツバメが現れるのを待ちます。
この日は、日本野鳥の会奈良支部の方によるツバメのねぐら入りの解説やツバメに関するQ&Aもありました。

はじめは、広い空にちらほらと見えていた小さな鳥影。それが日没が近づくにつれて少しずつ増えはじめます。やがて、無数のツバメがヨシ原の上空を旋回し、夕空いっぱいに広がっていきました。

19時15分頃に見られた、6万羽のツバメがヨシ原へ入っていくねぐら入りの光景は圧巻でした。タカなどの天敵がヨシ原に潜んでいると、ツバメは再度上空に舞い、しばらく飛び回った後、またヨシ原へ降ります。それを何度か繰り返しながら、19時30分過ぎにねぐら入りが完了しました。

観察するときの注意点

大きな声や音を出したりすると、ツバメが警戒してねぐらを変えてしまうことがあるため、静かに見守ることが大切です。また、ヨシ原周辺の柵の中には入らず、少し離れた場所から観察します。暗い中でのフラッシュ撮影や、ライトをツバメやヨシ原へ直接向けることも避けます。

ねぐら入りは日没直前の約30分間に集中しますが、観察が終わる頃には辺りが暗くなります。足元を照らす懐中電灯やスマートフォンのライトを用意し、園路や段差に注意して移動します。ただし、ライトは足元だけを照らすようにします。また、平城宮跡は日陰が少なく、夏の夕方も暑さが残ります。飲み物や虫よけ、必要に応じて敷物を持参すると安心です。

例年7月下旬から8月中旬にかけてピークを迎え、その後は南へ渡るツバメが増え徐々に減っていきますが、10月まで見られる年もあります。気候などの自然条件により観察場所、ツバメの数、見ごろのピークなどが変動することがあるため、日本野鳥の会奈良支部によるツバメのねぐら入りの記録を参考に、足を運んでみてください。

歴史ある自然豊かな平城宮跡で、日没前後のわずかな時間に繰り広げられる、ツバメのねぐら入り。見頃や飛来数は天候などによって変わりますが、夏の奈良でしか出会えない風物詩。写真では伝わり切らないツバメのねぐら入りを、実際にゆっくり眺めてみてはいかがでしょうか。

■ツバメのねぐら入り
場所:平城宮跡歴史公園(
奈良県奈良市佐紀町)内の復原事業情報館付近
入場料:無料
アクセス:近鉄大和西大寺駅南口から徒歩約20分、近鉄大和西大寺駅北口からJR奈良駅行バス乗車「佐紀町・大極殿」下車→徒歩約10分、近鉄奈良駅・JR奈良駅西口から大和西大寺南口行バス乗車「朱雀門ひろば前」下車→徒歩約15分
URL:https://www.heijo-park.jp/

■日本野鳥の会 奈良支部
URL:https://wbsj-nara.jimdofree.com/

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