• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

世界遺産ボロブドゥールと古都ジョグジャカルタ、見どころ満載のインドネシア・ジャワ島を巡る

地球の歩き方編集室

地球の歩き方編集室

更新日
2017年12月12日
公開日
2017年12月12日
AD
ボロブドゥール寺院から見るサンライズは感動的!

首都ジャカルタのあるジャワ島は、インドネシアの政治・経済の中心地。世界遺産に登録されているボロブドゥールやプランバナン寺院があることでも知られています。旅の起点となるのは、古くから王宮文化が花開いたジョグジャカルタ。隣のバリ島がヒンドゥー教なのに対して、ジャワ島ではイスラム教が主流。人々の装いや建物にも、どこかエキゾチックな雰囲気が漂います。遺跡のほかコロニアルな町並みや伝統文化など、ジャワ島中部の魅力をご紹介します。

アジアの活気あふれるジョグジャカルタを歩く

庶民の足として活躍する自転車タクシーのベチャ
人の手によって昔ながらの方法で染色されるバティック

ジャワ島のほぼ真ん中に位置するジョグジャカルタは、古くから王宮がおかれ、今も王朝文化の伝統を受け継ぐ文化の中心地。インドネシアでは「ジョグジャ」と呼ばれています。旧市街にはオランダ植民地時代のコロニアル建築も多く、人力車ベチャをチャーターしてのんびりと巡るのもおすすめです。車と人々が行き交うメインストリートのマリオボロ通りには、ジャワ更紗として知られるバティック製品のお店が並び、ぶらぶらと散策するのにうってつけ。また市内にはバティックの工房兼ショップがたくさんあり、製作過程を見学することもできます。

仏教遺跡ボロブドゥールで悠久のパワーを感じる

緑のなかに建つ、高さ約34.5mの石造りの巨大な寺院

ジョグジャカルタから北西へ車で1時間30分ほど、ヤシの樹海が広がる盆地に、世界最大の仏教寺院ボロブドゥールがあります。8~9世紀に建造され、その後1814年に再発見されるまでの約1000年間、密林の中の火山灰に埋もれていたというから驚き。巨大な建造物は、それ自体が仏教の三界(欲界、色界、無色界)やマンダラを表すともいわれ、回廊にはブッダの生涯を描いた120ものレリーフが彫られています。寺院の頂にそびえる大ストゥーパは、時計回りに9周すると功徳があるといわれ、パワースポットとしても人気を集めています。

第1回廊にあるブッダのレリーフ。緻密な彫刻がみごと

ボロブドゥール寺院から見るサンライズに感動!

夜明けの幻想的な風景。東の方角にはムラピ山がそびえる
乾期(5~11月)はきれいな日の出が見られる確率が高い

ボロブドゥールはジョグジャカルタから日帰りで訪れることもできますが、できれば1泊して、昼間だけでなく朝夕の姿を堪能してみてはいかがでしょうか。特に観光客に人気なのが、遺跡から日の出を拝むサンライズツアー。ボロブドゥール周辺のホテルで申し込むことができます。早朝、暗闇のなかを歩いて寺院の頂上へ。東の空が明るくなるにつれ、徐々に遺跡のシルエットが浮かび上がってきます。そして密林の彼方から昇ってくるオレンジ色の太陽。朝の清涼な空気と静寂に包まれ、寺院で迎える日の出は、特別な思い出として心に残ることでしょう。

インドネシアのアンコールワット?プランバナン寺院

古マタラム王国によって9世紀に築かれたロロ・ジョグラン寺院

ジャワ島中部でボロブドゥールと並ぶもうひとつの世界遺産が、ジョグジャカルタ郊外にあるプランバナン寺院群です。約5km四方にわたっていくつもの遺跡が点在していますが、その中心がヒンドゥー教寺院としてはインドネシア最大の規模を誇るロロ・ジョングラン。アンコールワットを思わせる3つの大塔には、それぞれブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァのヒンドゥー三大神が祀られています。またプランバナンの南に位置するボコの丘は、遺跡を見下ろす絶景スポット。サンセットが美しいので、夕暮れどきに訪れるのがおすすめです。

ボコの丘には火葬場や沐浴場など9世紀の大宮殿の遺跡が残る

ノスタルジーあふれる、もうひとつの古都ソロへ

1757年に初代マンクヌゴロ王が建設したジャワ様式の王宮
ガラクタのような骨董品も並ぶパサール・トリウィンドゥ

ジョグジャカルタから列車で片道約1時間、日帰りトリップにおすすめなのが、18世紀にスルタンの王宮がおかれたソロ(正式名称はスラカルタ)。町にはコロニアル様式の建物が並び、どこか懐かしさを感じさせる、ゆったりとした時間が流れています。いちばんの見どころは、今も王族が暮らすマンクヌガラン王宮。宮殿内では装身具や聖剣など、王族のコレクションが見学できます。王宮を訪れたあとは、すぐ近くにある骨董市場パサール・トリウィンドゥへ。年代物の食器類や置物、仏像や仮面の複製品がところ狭しと並び、見るだけでも楽しめます。

文:中田瑞穂 (地球の歩き方編集者)
写真:有賀正博

トップへ戻る

TOP