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イタリア半島の北東部、アドリア海に浮かぶ世界で最も美しい世界遺産の町のひとつ、ヴェネツィア。本島を中心に100以上の島々が点在する水の都は、歴史が細部まで息づいた町並みを眺めながら歩いているだけでも、思わずうっとりしてしまいます。2018年3月末~4月初旬にかけて訪れたヴェネツィアのおすすめ美景をご紹介します!『arucoイタリア』と合わせてチェックしてみてくださいね。
サン・マルコ広場に面して立つ、高さ96.8メートルの「鐘楼」からの眺めは、ヴェネツィアに行ったら絶対に見るべき景色。四角い棟の四辺の窓から、東西南北それぞれの美景を見比べることができます。
観光ピークシーズンの5~7月やイースター休暇中の行列は覚悟のこと。参考までにイースターマンデーの日(2018年4月2日)は9:30オープンのところ、9:45に行くとすでに45分待ちでした。チケット(大人8ユーロ)は塔の中にある券売所で購入。展望スポットまで行くエレベーターには12~13人しか乗せず、エレベーターは1台しかないため、列が進むのはゆっくりです。
サン・マルコ広場に面した南側の回廊にある「カフェ・フローリアン」。1720年に創業し、かつてドイツの文豪ゲーテや音楽家のワーグナーも訪れたという歴史あるカフェは、まるで美術館のような内装。単に休憩する以上の価値ある空間です。
アクア・アルタとは、10~3月くらいにかけて高潮の影響で水位が上がり、町が浸水してしまう現象のこと。サン・マルコ広場は真っ先に浸水するため、何十分もかけて散歩しながらやっとたどりついた広場が水浸し…ということも。実際に歩こうとすると、水たまりの深さが場所によってまちまちで、いつの間にか靴の中までぐっしょり…ということに。
町の主要な道には、アクア・アルタの際に通路として使う台があり、浸水時には観光客たちがそこを歩くので、特に人の多い時期のサン・マルコ寺院前は身動きが取れないほど。
イタリア主要観光地には、雨が降るとどこからともなく現れる傘売りおじさんがいますが、アクア・アルタ時にはビニール製の靴カバー(10ユーロ前後)を持って現れる売り子さんが出てきます。それを買うのもひとつの手ですが、破れやすいという情報もあるので、何日も滞在する場合は折り畳めるタイプの携帯用長靴を持参してもいいかもしれません。
ドゥカーレ宮殿と牢獄の間を流れる運河にかかる、小さいけれども美しい「溜息の橋」。かつて罪人が宮殿から牢獄へ向かう際に、この世に別れを告げて溜息をついたことから名付けられましたが、今は愛のラッキースポットに。夕暮れ時に、恋人同士がゴンドラに乗って、橋の下をくぐるときにキスをすると永遠に結ばれるんですって!
町全体が世界遺産で、どこを撮っても絵になるヴェネツィアは今も昔も世界一美しい水の都。『arucoイタリア』でもたっぷり紹介中です。 ヨーロッパに行くと、いくつものエリアを周遊したくなりますが、ヴェネツィアなら1週間滞在しても飽きない魅力と奥深さがあります。歩きやすい靴と、時期によってはアクア・アルタ対策グッズを持って旅立ってくださいね。
aruco編集部 福井由香里
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