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断崖の家々と世界一美しい海岸「アマルフィ海岸」、とんがり屋根のかわいらしい石積み建築がある「アルベロベッロ」、時がとまってしまったかのような洞窟住居「マテーラ」、紺碧のティレニア海に浮かぶカプリ島の宝石のような「青の洞窟」、古代ローマで起きた自然の驚異を今に伝えるナポリの「ポンペイ遺跡」、陽光降り注ぎ心地の良い地中海性気候の南イタリア旅に外せないスポットをご紹介します。
映画の舞台にもなったアマルフィ海岸は、サレルノ湾に面した約30kmにおよぶ海岸線を指す南イタリアきっての高級リゾート地。断崖の斜面に張り付くように点在しているパステルカラーの家々が特徴的で、一躍世界の人気スポットになり1997年にユネスコ世界遺産に登録されました。9世紀頃に建設された象徴的な建造物でもあるアマルフィ大聖堂を中心に、地中海都市独特の迷路のような街が広がっています。どこまでも青いティレニア海と美しい海岸線とのコントラストを、ポジターノ展望台から眺める時間はまさに至福。時間を忘れてしまいそうです。
白壁に円錐型の石積みのとんがり屋根、「トゥルッリ」と呼ばれるこの伝統的な家屋が約1,500軒ほど建ち並ぶ、アルベロベッロの代名詞的なスポットです。これらの家屋は16世紀から17世紀にかけて現地の農民によって造られたそうで、1996年にユネスコ世界遺産として登録されました。屋根に刻まれたシンボリックな紋様を眺めて楽しむもよし、夜のライトアップされた幻想的なトゥルッリをSNSに投稿するもよし、どこを切り取ってもインスタ映え確実なスポットです。
石・岩を意味する「サッシ」と呼ばれる洞窟住居が密集するマテーラでは、8世紀から13世紀にかけて、東方からイスラム勢力を逃れた修道僧が住み着き、130以上の洞窟住居を構えていたといわれています。サッシの中心には、13世紀に建築された石造のドゥオモ(大聖堂)もあり、1993年にユネスコ世界遺産に登録されました。まるで時がそこで止まってしまったかのような静寂と歴史の余韻に浸りたい場所です。
波による侵食で長年かけて形成された洞窟などを海食洞と呼びます。南イタリアにとどまらず今や世界一有名な「青の洞窟」は、ここカプリ島に存在し、その鮮やかな色彩の海に癒されにくる観光客で連日賑わっています。青の洞窟からはギリシャ神話の海の神ポセイドンやその息子であるトリトンの彫像が発見され、かつてローマ帝国の皇帝が水泳用のプールや入浴に使用していた説などもあり、その見た目の美しさ以上にロマンのあるスポットです。
ナポリ湾に面し、アマルフィのような美しい海岸線とヴェスヴィオ山に挟まれる風光明媚な都市、ポンペイ。ここは遥か古代に起きた悲劇を生々しくも現代まで伝えている貴重な遺跡があることで有名です。西暦79年、古代ローマ時代にそのヴェスヴィオ山が噴火し、大量の火山灰や有毒ガスにより、当時人口1万人ともいわれるポンペイの都市は一晩で壊滅しました。18世紀に発掘されるまで、歴史と火山灰に埋もれていたポンペイは、その保存状態の良さから観光スポットとしても学術的な観点でも貴重な遺跡になりました。横断歩道やパン屋さんの窯、教会のフレスコ画など、古代ローマの人々の息遣いを今なお感じるようなポンペイ遺跡にぜひ足を運んでください。
画像提供・ツアー販売元:ヨーロッパの個人旅行 [みゅう