キーワードで検索
イタリア建国時、最初の首都であったトリノ。イタリアのピエモンテ州に属し、街の中心部から郊外にかけて、ユネスコの世界遺産に認定されているサヴォイア家の王宮群が点在しています。また、トリノを中心とするピエモンテ州は、フランスの面影が混在しているとよくいわれ、ヨーロッパでは「リトルパリ」と呼ばれることもあります。今回は、そんなトリノに根づくカフェ文化と共に、トリノに行ったら外せない王道のカフェを3店紹介します。
サヴォイア家の紋章が入った椅子に座り、大理石の小テーブルで過ごす優雅な昼下がり。
最初に紹介する「Caffe` Reale Gerla」は、トリノでも珍しい、王宮内にあるカフェです。周りを見渡せば、当時使用されていた食器の数々を目にすることができます。「Caffe` Reale Gerla」は、王宮内にあるということもあり、比較的ゆったりと過ごせるのもおすすめです。1700年代に使用されていた、本来ならば博物館に飾られるべき逸品を眺めながら、一杯のカフェと共にぜいたくな時間が楽しめます。
「Caffe` Reale Gerla」の特徴は、Merenda Reale(メレンダレアーレ)と呼ばれる 1700 年代に食されていた「王宮のおやつ」が食べられる点です。「王宮のおやつ」は、数種類の焼き菓子にトリノ名物のCioccolata Calda(チョコラータカルダ)がセットになって10ユーロです(2018年5月現在)。
こちらのお菓子は、Gerla(ジェルラ)というトリノ市内に本店があるパスティッチェリア(お菓子屋さん)から毎朝運ばれてきます。王の街トリノで、陽光に包まれた高尚なひとときをお過ごしください。
次に紹介するのは、「Baratti & Milano」です。こちらは、1858年創業のトリノでは言わずと知れた老舗カフェ。今年で、なんと160周年を迎えます。カステッロ広場(お城広場)に立地していることもあり、王族をはじめ、文化人にも愛されてきたカフェとして有名です。
「Baratti & Milano」では、トリノ名物のCioccolata Calda(チョコラータカルダ)が一年中味わえるのが特徴です。ただ、夏の暑い日にホットチョコレートはちょっとと思われる方へのおすすめは、Caffe` Baratti(カッフェバラッティ)です。
Caffe` Baratti(カッフェバラッティ)は、エスプレッソにチョコレート、そして、ヘーゼルナッツリキュール、自家製の生クリームを加えたものです。仕上げに、刻んだヘーゼルナッツをたっぷりとトッピング。ピエモンテ州の名産を味わえる「Baratti & Milano」のオリジナルの一品です。
「Baratti & Milano」は、立派な老舗の佇まいに加え、店内入口にはおみやげコーナーもあります。王族が好んで食したというオリジナルのチョコレートやお菓子を、おみやげに購入してみてはいかがでしょうか。
最後に紹介するのは、「Caffe` TORINO」です。年代から言えばもっと古いカフェもありますが、何といっても地元のトリネーゼ(トリノ人)に愛され続けるトリノの顔、「Caffe` TORINO」はカフェ紹介には外せないでしょう。
「Caffe` TORINO」は、トリノの美しい広場のひとつ Piazza San Carlo(ピアッツァサンカルロ)に建ち、1903年から世紀を超え、存在感を誇ります。お店の入口前では、トリノのシンボルである雄牛がお出迎えします。天気のよい日は、広場に面した外席がおすすめです。
創業当時から王族や、政界人が集うことでも有名な「Caffe` TORINO」。ともすると敷居の高いカフェだと思われがちですが、こちらで働く人たちは気さくで、老舗のおもてなしを感じることができます。
「Caffe` TORINO」でも、一年を通してトリノ名物のCioccolata Calda(チョコラータカルダ)が注文できます。そのほか、実はトリノが発祥と言われるAperitivo(アペリティーボ)もおすすめです。
Aperitivo(アペリティーボ)とは、ディナーの前に食前酒や軽食をつまむ習慣です。カウンターでバールマンや地元のトリネーゼに交じって食すのもよし。優雅なシャンデリアを眺めながらテーブル席で楽しむもよし。
天気のよい季節には、素敵なサンカルロ広場でいただくカフェやAperitivo(アペリティーボ)は、きっとトリノ旅行の素敵な思い出となるでしょう。
いかがでしたか。トリノに根づくカフェ文化と共に、トリノを訪れたら絶対に外せない王道のカフェを3店紹介しました。ぜひ今度のトリノ旅行の参考にしてみてください。