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2012年12月、山口県岩国市に開港した「岩国錦帯橋空港」。運航されているのは羽田便などですが、国内屈指の利便性を誇ります。最寄りの駅まではバスで約10分、しかも、安芸の宮島(広島県)に最も近い空港なんです。そこで、宮島・広島観光にプラスできる「ちょっと欲張り旅」ををご紹介します!
山口県岩国市にある「岩国錦帯橋空港」。滑走路は米軍と共用という全国的に珍しい空港で、航空事情が整っていなかった1950年代には、国内に2か所しかなかった国際空港だった歴史があります。その後、民間の空港としての役目は他に譲り米軍の基地として使われてきましたが、地元の要望を受け復活!2012年、新たなターミナルが建設され、全日空の羽田便などが発着しています。
そのターミナルビルに入ると、駐機している飛行機がドドーンと目の前に見えるほどコンパクト。検査場から搭乗ゲートまで徒歩30秒とかかりません。また、見学デッキからは羽田便だけでなく、米軍機や自衛隊機など様々な航空機の離着陸を眺められるのも特徴的。さらに、全国屈指の利便性も自慢です。最寄りのJR岩国駅まではバスでなんと約10分。ここを起点に広島県の観光を楽しむ人も多いんです。
■岩国錦帯橋空港
・住所:〒740-0023山口県岩国市旭町3丁目15-1
・URL: http://www.iwakuni-airport.jp/
岩国駅は、文字通り、岩国市の玄関口。JR山陽線と岩徳線、錦川鉄道、さらに、市内を走るバスも乗り入れる交通の要衝です。世界遺産・宮島への連絡船が出ている宮島口駅へは約20分。宮島に渡っても計1時間もかかりません。さらに広島駅へも約50分で、電車は15分~20分間隔で運行されています。
一方で、駅前から出る「いわくにバス」に乗れば、約20分で五連のアーチが美しい錦帯橋に到着です。これからの時期は、錦帯橋がかかる錦川の河原で川のせせらぎを耳にしながら、川遊びも楽しめます。周辺は城下町らしい武家屋敷や公園、さらに岩国城もある観光スポットです。まずは岩国観光を楽しんだ後、広島方面に向かうこともできますね。
岩国駅と岩国市北部の錦町駅を約1時間で結ぶ「錦川鉄道錦川清流線」は、その名の通り錦川沿いを走るローカル線です。春は桜や菜の花、夏は涼やかな清流・錦川と山なみのコントラスト、秋は紅葉、そして冬は雪景色と四季折々の風景をを楽しめます。特にこれからの時期は、アユや山里で栽培されているワサビなど清流ならではの味が旬を迎えるので、ますます魅力的です。
さらに、見逃せないのが、終点の錦町駅で月1回開催される列車の運転体験です。運転ができるのは駅構内だけですが、実際に清流線で運行されている車両を動かせる、超レアなチャンス!「一度は列車を運転してみたい」、そんな夢を叶えたいあなた、ぜひ、挑戦を。参加料は大人が5,500円、中学・高校生が3,300円です。清流線オリジナルの駅弁も予約できますので、錦川鉄道のホームページをチェック!
■錦川鉄道錦川清流線
・URL: http://nishikigawa.com/index.php
列車の運転体験の後、錦帯橋に寄ってそのまま泊まるもよし、広島県・宮島に宿を取るもよし。どちらでも、翌日の羽田行きの最終便利用なら、宮島・広島観光も十分すぎるほど満喫できます。羽田―岩国線は人気が高く、日によっては席が取りにくい場合もあります。予約はお早めに!
記事:西村正行
※本記事は、「日本の歩き方」内、「おでかけガイド」に2015年5月22日に掲載されたものを一部情報を改訂しました。