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絶景の宝庫イタリアには、息をのむほどに圧巻の壮麗な建築から、中世の面影が残るふとした路地裏まで、感動の美景がたっぷり。どの町もそれぞれに魅力的で、どこを訪れるべきか迷ってしまうイタリアですが、なかでも今回は、aruco編集部イチオシのフォトジェニックな旅先、「ブラーノ島」と「ムラーノ島」へご案内します。
南北に細長いイタリア半島の東側に広がるアドリア海。北部にはヴェネツィア湾があり、ラグーナ(潟)に無数の杭を打って築かれた町がヴェネツィアで、大小118の島と400以上の橋、約170の運河からなる、美しい水の都です。
観光の中心はヴェネツィア本島ですが、ヴェネツィアに行くなら、本島とはまた違う魅力のある離島、「ブラーノ島」「ムラーノ島」を巡るプランを組み込むのがおすすめ!
6時間あれば、ふたつの島を見て回り、本島に帰ってくることが可能です。時期によっては混雑したフェリーになかなか乗れないこともあるので、プラニングには余裕をもってくださいね。
■こちらもチェック!
憧れの美景を楽しむ!春のヴェネツィア散歩♪
ヴァポレット(水上バス)に乗って、ヴェネツィア本島からブラーノ島へ。サンタ・ルチア駅前の停留所「Ferrovia駅」ではなく、本島の東側に位置する「Fondamente Nove(F. te Nove)駅」から出発し、約40分でブラーノ島に到着します。
ヴァポレットの券は1回券が75分間有効ですが、これでブラーノ島→ムラーノ島→本島まで行こうと思うと、途中で切れてしまうので、24時間券があると安心です。
ちなみに…ヴァポレットのチケットを正しく所持していなかった場合の罰金は60ユーロ+1回券の料金7.5ユーロを加えた67.5ユーロ。家族4人で270ユーロの罰金を取られている外国人を目撃しました…。乗船中に有効時間が切れても罰金の対象となるので、注意してくださいね。(※罰金の額は2018年4月時点のもの)
ヴァポレットでブラーノ島の「Burano駅」から、細い路地を通って運河沿いの通りに出ると、期待を裏切らない、カラフルな絶景が目の前に!ブラーノ島は、ヴェネツィア本島とは明らかに違う、ゆるい島時間が流れるのを感じます。巨大な建物や大きな道がないせいか、全体的にこぢんまりとした印象を受けるはず。
漁に出た漁師たちが、帰宅したときに自分の家を見つけやすいように、隣の家とは塗り分けたという色鮮やかな町並み。赤や青だけではなく、イエローやピンク、パープルの色彩が見事に調和し、かわいい町並みを作り上げています。
1時間もあれば、隅々まで歩けてしまうほどの小さな島。運河沿いの道や細い路地を歩き回って、お気に入りの一枚を撮りましょう。おみやげ屋さんには、この島の伝統であるレース編みの小物や、カラフルな家の形のマグネットなどが並びます。
ヴェネツィア本島から、ヴァポレットでブラーノ島に近づいていくときも見える、明らかに斜めに傾いている「サン・マルティーノ教会」。湿地に杭を打ち込んで作っているゆるい地盤に、建物の重さが耐えられなかったようですが、いつかひっくり返らないか心配です…。
ブラーノ島でカラフルな町並みを堪能したら、ヴェネツィアングラスの島として名高いムラーノ島へ向かいましょう。ブラーノ島の「Burano駅」から、ムラーノ島の「Murano Faro駅」までは約35分です。
ムラーノ島の停留所「Murano Faro駅」に着いたら、目抜き通りへ。ヴェネツィアングラスを使ったアクセサリーやガラス細工のショップを見てまわるのが楽しいストリートです♪
目抜き通りを北側へ進み突き当たると、「COMET GLASS STAR(ガラス星の彗星)」という作品が現れ、記念撮影スポットになっています。ムラーノ島のガラス職人Simone Cenedeseさんが2007年に作った作品です。
さらに進むとムラーノ大運河にぶつかります。世界一のヴェネツィアングラスのコレクションを誇るガラス博物館へ行くなら、ムラーノ大運河にかかる橋を渡ります。
ヴェネツィアングラスの技巧のひとつに、「ムリーネ」という加工技術があり、棒状のガラスを金太郎飴のように切って断面の模様を見せるというもの。カラフルなムリーネを組み合わせたガラス雑貨は、ムラーノ島に行ったらぜひ手に入れたい逸品です。
ムラーノ島からヴェネツィア本島に帰るには、先程降りた「Murano Faro駅」ではなく、「Murano Colonna駅」からヴァポレットに乗ります。ヴェネツィア本島の「Fondamente Nove駅」までは約20分の船旅です。
『arucoイタリア』最新版でもブラーノ島、ムラーノ島の情報を地図付きで詳しく紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
aruco編集部 福井由香里
©iStock(写真一部)