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山梨県の北に位置する北杜市は、山々に囲まれ森や林や里山がいっぱいに広がっています。なかでもみずがき湖周辺は、多くの自然がそのままに残っており、特に紅葉が美しいエリアです。澄んだ空気が見せてくれる抜けるような青空の下、空が映り込んだ湖の周りで赤や黄に染まった紅葉が目を楽しませてくれます。すぐ近くの天然ラジウム温泉が湧く増富温泉狭には、自然をそのままに感じられる遊歩道があり、渓谷沿いを歩きながら紅葉を楽しめるほか、その昔採れたという水晶が今でも見られます。11月初めに行われる「増富もみじ祭りウォーク」では、普段閉鎖されている渓谷沿いの通仙狭を歩くことができ、渓谷の水音を感じながらの森林浴と、山水に育てられた紅葉の美しさに、心も身体もリフレッシュできます。澄んだ水と紅葉の静かなフュージョンを感じるおすすめの紅葉スポットを紹介します。
10月末から11月中旬にかけて紅葉の見頃を迎える、みずがき湖と増富温泉郷を紹介します。
山に湧き出でる美しい水。その水に育てられた木々を抱く山々の紅葉は格別です。朝夕の寒暖の差が激しいため、さらに美しさが際立つのだそうです。みずがき湖は、源流塩川に作られたダムの人工湖で、1998年に完成しました。
入口の案内所、みずがき湖ビジターセンターには、大型バスをはじめ、100台以上の車が停められる駐車場があり、地域の特産物や手作り品などの売店やテラス付きの食堂、バリアフリートイレなどが完備されています。
白い鹿鳴峡大橋などを見てもわかるように、里山の自然を残したまま、道路などがきちんと整備されています。
みずがき湖に映る紅葉を眺めながら、湖の周り(一周約4キロメートル)を歩くのも楽しいです。
みずがき湖ビジターセンターには、周辺のお店やイベントのパンフレット、みずがき湖や増富温泉郷周辺の地図(上の写真のモノクロ縮小版)が置いてあります。JR韮崎駅から増富温泉郷までのバスの時刻表もあります。
みずがき湖から5キロメートルほどの場所に、天然ラジウム温泉が湧く増富温泉狭があります。
増富温泉狭までバスや車が通っていますが、歩くのがおすすめです。森や林を抜けた民家がある里山は、明るく拓けた道が魅力です。空の大きさを感じながら、山々の紅葉を楽しむことができます。
増富温泉狭には、温泉旅館がいくつかありますが、日帰りで温泉を楽しめる公営温泉「増富の湯」がおすすめです。入口には「散歩しませんか」と周辺の遊歩道などを描いた地図があります。
こちら(上の写真)は、「増富の湯」からすぐの場所にある遊歩道です。小川のせせらぎや野鳥たちの声が静かに響く気持ちのいい道です。
この本谷川沿いに上流へと歩くと、金峰山・瑞牆山源流として平成の名水百選に選ばれた本谷川渓谷へと辿り着きます。辺り一帯には、誰でも気軽に水とふれあうことができる親水スペースが整備されています。
この辺りの山では、以前水晶がたくさん採れたそうです。今でもまだ残っているそうで、宝探し気分で水晶探しを楽しむことができます。なお、先述したみずがき湖ビジターセンターでは、自分で探した水晶を使ったアクセサリー作り体験教室が行われています。
みずがき湖周辺では、毎年行われているウォーキングイベントがあります。2018年で5回目を数える「増富もみじ祭りウォーク」です。2017年の参加者は約650人で、紅葉を楽しみながら里山を歩くにぎやかなイベントです。2017年は、14キロメートルコースと10キロメートルコースがあり、筆者は10キロメートルコースを歩きました。
本イベントの魅力は、何といっても、普段は閉鎖された通仙狭を歩けるということです。本谷川の渓谷沿いの道です。危険性が高いため閉鎖されている道を、整備して警備態勢を整えることで、年に一度だけ歩くことができます。
通仙狭を歩くと、目に映る紅葉に癒され、流れる川の水音に穏やかな気持ちになります。
山から流れ出る水は、豊かで澄んでいます。だからこそ木々の美しい紅葉が楽しめるのでしょう。
みずがき湖周辺の紅葉は、例年、10月末から11月中旬が見頃となります。この時期は、秋晴の好天でも、最低気温が0度になることが多くあります。里山ハイク、低山ハイクを楽しむ方には、防寒対策をしっかりすることをおすすめします。雨具や手袋、ネックウォーマー、毛糸の帽子、使い捨てカイロなどがあるとよいです。
いかがでしたか。空の大きさや命の源となる澄んだ水を感じながら眺めるみずがき湖周辺の紅葉。気持ちが解放され、パワーが湧いくるような気がします。澄んだ水と紅葉の静かなフュージョンを感じに、みずがき湖を訪れてみてはいかがでしょうか。