シャルル・ド・ゴール空港中央部のホテルエリア「ロワシーポール」はどんなところ?
2019.3.26
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パリの空の玄関であり日本からの直行便が発着するシャルル・ド・ゴール空港。2つのメイン・ターミナルを持ち、特に第2ターミナルは2A〜2Gと分かれています。ANA(全日空)が発着する第1ターミナルおよびJAL(日本航空)とエールフランスが発着する第2Eターミナルを中心に、シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内まで鉄道などを使った移動方法を説明します。
フランス人建築家ポール・アンドリューにより設計された、ドーナツ状の円柱型デザインが特徴なターミナル。主にスターアライアンス系の航空会社が乗り入れており、日系ではANAが、ヨーロッパ系ではルフトハンザなどが乗り入れています。
5階に到着ロビー、4階に搭乗ロビー、3階に出発ロビー、2階が各ターミナル間をつなぐ無料の交通機関CDGVALの発着駅とレストラン、免税手続きコーナーがあります。
第1ターミナルには、シャルル・ド・ゴール空港とパリ市内を結ぶRER B線は乗り入れていません。第1ターミナルに到着したら2階からCDGVALに乗り(約8分)、第3ターミナル・ロワシーポール(Terminal 3 Roissypole)で下車。そこに接続するRER B線第1ターミナル駅(Aéroport Charles de Gaulle 1)より鉄道に乗ります。
RER B線第1ターミナル駅からパリ市内へ向かう列車は、パリ北駅(Paris Gare du Nord)までノンストップ(または、ほぼノンストップ)と各駅停車の2種類あります。曜日と時間帯により、どの列車がどのような頻度で発車するかは変わりますが、ノンストップと各駅停車どちらに乗るにせよ、通常先に駅を出た列車が最初にパリ市内に着きます。停車駅の数によって、パリ市内(パリ北駅)まで25~30分で到着します。
第2ターミナルは、第1ターミナルと同じくフランス人建築家ポール・アンドリューにより設計された建物で、ドーナツ型の第1ターミナルと異なり横に広がったデザインです。第2ターミナル内の2Eにはフランスの航空会社であるエールフランスと日系のJALが乗り入れています。
建物は到着ロビー(下階)と出発ロビー(上階)の2重構造になっており、到着ロビーにはカフェやスーパーが、出発ロビーにはレストランや免税手続きコーナーがあります。
第2ターミナルには、空港とパリ市内を結ぶRER B線が直接乗り入れています。第2Eターミナルに到着したら、第2ターミナルの中央部分にある駅(Aéroport Charles de Gaulle 2 TGV)まで移動して、そこから列車に乗ります。
RER B線はこの第2ターミナル駅が始発駅です。第1ターミナル同様にパリ市内へ向かう列車はパリ北駅(Paris Gare du Nord)までノンストップ(または、ほぼノンストップ)と各駅停車の2種類あります。停車駅の数によって、パリ市内(パリ北駅)まで30〜40分で到着します。
第1ターミナル駅と異なり第2ターミナル駅はTGV(フランス版新幹線)やタリス(ベルギー、オランダ、ドイツ方面を結ぶ国際高速列車)も発着します。「Grandes lignes(幹線)」と表示されているのがTGVの発着ホーム、「vers Paris(パリ行き)」と表示されているのがRER B線の発着ホームです。シャルル・ド・ゴール空港からリヨンまではTGVで約2時間、レンヌまでは2時間半〜3時間、ボルドーまでは3時間半〜4時間半。ブリュッセル南駅までは、タリスを使って1時間~2時間以内でつなぎます。TGVは、空港からパリ市内をつないではいません。
券売機はタッチパネル式で操作します。最初はフランス語で表示されていますが英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語にも変更できます。
画面はまず「Achat Tickets(チケット購入)」「Forfait Navigo(定期券)」という表示が出ますので、左の「Achat Tickets(チケット購入)」をタッチ。
次に「Ticket pour Paris(パリへのチケット)」「Aller et Retour 2 Tickets pour Paris(パリへの往復チケット)」「Ticket pour PARC DES EXPOS(展示会会場へのチケット)」「Aller et Retour 2 Tickets pour PARC DES EXPOS(展示会会場への往復チケット)」「Ticket(s) Il de France(パリ郊外へのチケット)」という5つの選択肢が表示されます。
今回は片道のみ購入でパリ市内へ行くことにしますから、一番上の「Ticket pour Paris(パリへのチケット)」を選びます。
次の画面Choisissez votre quantité(数を選んでください)では購入する切符の枚数を決めます。今回は1枚だけ買うことにしまして「1」をタッチ。この記事を書いている時点の運賃として1枚10.30ユーロと表示されています。
次に確認の画面になります。Souhaitez-vous「Continuer vos achats(買い物を続けますか)」「Payer(支払いますか)」と2段で表示されます。今回は1枚だけの購入で確定ですので「Payer」に触れます。
Choisissez votre moyen de paiement(支払い方法を選んでください)の画面では「€ Jusqu'à 30€(30ユーロまでの現金)」「CB A partir de 1€(1ユーロからクレジットカード払い)」という2つの選択肢があります。
現金で支払うなら「€ Jusqu'à 30€」を、クレジットカードで支払うなら「CB A partir de 1€」をタッチします。今回はクレジットカードで支払うことにして、下段「CB A partir de 1€」を選んでみます。
Introduisez votre carte bancaire(クレジットカードを挿入してください)という画面に変わりました。
画面横にあるクレジットカードの挿入口にカードを入れて、暗証番号(PIN)を打てば支払い完了です。その後は切符が印刷されて出てきます。なお券売機でクレジットカードはVisaとMasterCardが使えます。
あとは、それぞれのターミナルの駅からパリ行き列車に乗ってパリ市内へ。
フランス旅行の初心者で語学も不安な場合、空港からパリ市内までもっとも確実に行く方法は、送迎の車を旅行会社などに頼んであらかじめ手配しておく方法です。料金は、手配する会社や指定した車のサイズ、車のクラス、日本人ドライバーかどうかによって、さまざまです。公共交通機関の利用と比べて費用はかかりますが、名前を表示したパネルやタブレットを掲げた運転手が、荷物受け取り後の出口で出迎えてくれます。
事前に車と運転手を手配しておくことで、列車やバスの行き先や降りる場所を間違えたり、荷物の移動、路線やタクシー乗り場を探す手間を省けます。また、スリなどに遭う確率も減らせます。お金を出して、時間や安心を買いたい人向けです。
シャルル・ド・ゴール空港の各ターミナルからパリ市内までのシャトルバスは、「ロワシーバス」と「ル・ビュス・ディレクト」の2社が運行しています。
ロワシーバスは、空港からパリ市内のオペラ地区をつなぎます(12ユーロ/1時間〜1時間15分)。
ル・ビュス・ディレクトは、ポルト・マイヨとシャンゼリゼ通りのシャルル・ド・ゴール広場を経由してエッフェル塔までを結ぶ2号線(片道18ユーロ、往復31ユーロ/空港からエッフェル塔まで1時間〜1時間10分)と、シャルル・ド・ゴール空港からオルリー空港をつなぐ3号線(片道22ユーロ、往復37ユーロ/オルリー空港まで1時間10分〜1時間20分)、パリ・リヨン駅を経由してパリ・モンパルナス駅に行く4号線(片道18ユーロ、往復31ユーロ/パリ・モンパルナス駅まで1時間10分〜1時間20分)の3路線があります。
タクシーを利用する場合は、指定されたタクシー乗り場から乗るようにしましょう。空港内の「TAXI」の表示に従って歩いていくとタクシー乗りに到着します。タクシー乗り場に停車せず、空港内で声をかけてくる運転手は、公認のタクシーではないので、ついていかないようにしましょう。
タクシー運賃は、シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内のセーヌ右岸までは50ユーロ、同左岸までは55ユーロの一律運賃です。クレジットカードで支払いたい場合は、乗車前に運転手に利用可否を確認しましょう。
また、Uberなどのスマホ配車アプリを利用して車を手配した際の乗車場所は、タクシー乗り場ではありません。乗車場所はターミナルによって異なりますので、アプリでの表示に従ってください。
ANAが発着する第1ターミナルにはスターシェフ、ティエリー・マルクス氏がプロデュースするレストラン「Teppan」があります。ハンバーガーやサンドイッチではなく、せっかくならもう少しきちんとしたものを食べたいという人向けです。
エールフランスの日本行きフライトやJALが発着する第2Eターミナルには、ホールK、L、Mの3ヵ所にエールフランスラウンジがあります。ラウンジオプションの利用は、50ユーロまたはフライング・ブルー1万マイルで(混雑状況によっては利用できない場合があります)。フランスらしいワインやシャンパンのセレクション、フランスの化粧品会社のクラランスによるエステを体験できます。
シャルル・ド・ゴール空港は、パリの空の玄関であり、旅行の起点となる場所。空港とパリ市内のアクセス方法や空港内の設備をしっかり頭に入れ、目的別に上手に使って、さらに充実のフランス旅行にしていきたいですね。良いパリ滞在を!