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家で過ごす時間がたっぷりある今日このごろ。憧れの北欧ブランドの食器で、4月からの新生活を始めましょう。後編は、センスあふれるデザインと使いやすさで日々の生活を彩ってくれる、スウェーデンとデンマークを代表する陶磁器ブランドとそのプロダクツを紹介します。
スウェーデンが世界に誇る陶磁器メーカー。1825年の創業当時は便器などの衛生陶器をメインに扱っていましたが、スティグ・リンドベリやウィルヘルム・コーゲ、リサ・ラーソンなどスウェーデンの有名デザイナーを登用し、一躍ミッドセンチュリーのテーブルウエアを代表するブランドに。
現在もストックホルム郊外にあるブランド名と同じ名前の町「グスタフスベリ」に工場があり、一つひとつ手作りに近い製法で製造を続けています。
●代表的なモデル
ベルサ/Bersa
スウェーデン語で「葉っぱ」を意味するベルサは、グスタフスベリのトップデザイナーであるスティグ・リンドベリのデザイン。
プルヌス/Prunus
かわいらしいプラムが描かれたシリーズで、こちらもスティグ・リンドベリのデザイン。マグカップやプレートが定番です。
●グスタフスベリの陶磁器工場へ
グスタフスベリの陶磁器工場に併設してファクトリーショップがあり、プロパーのほかお買い得なB級品を販売しています。また、同じ敷地内にリサ・ラーソンのフィギュリンを製作している小さな工房もあり、絵付けの作業などを見学することもできます。
1726年に誕生した、スウェーデン王室御用達の陶磁器ブランド。ドイツのマイセン(1709年創業)に次ぐヨーロッパで2番目に古い歴史を持ち、ストックホルムで行われるノーベル賞授賞式の晩餐会にはこのロールストランドの磁器が利用されます。フィンランドのアラビアも最初はロールストランドの生産工場として開業しましたが、2001年には逆にロールストランドがイッタラの傘下に入ることとなりました。しかし、ブランド名は残されています。
※1SEK(スウェーデンクローネ)=約10.84円(2020年4月8日現在)
●代表的なモデル
モナミ/Mon Amie
1952年から30年間にわたり製造されたロングセラー。2008年にデザイナー本人により、リ・デザインされ復刻販売されました。
スウェディッシュ・グレース/Swedish Grace
1930年にリリースされた、ブランドを代表するモデル。縁を取り囲む麦の穂パターンと、やわらかな単色の色合いが特徴です。
デンマーク王室の加護により1775年に開窯した、デンマーク王室御用達窯。手描きによる美しい絵付けとアンダーグレイズ技法による濡れたような艶が特徴です。1888年にはパリで行われた万国博覧会でグランプリを獲得し、一躍人気ブランドになりました。創業当時から続くブルーフルーテッド プレインやフローラ ダニカなど伝統的なパターンのほか、近年では若手デザイナーの手による時代に応じた作品を生み出しています。
●代表的なモデル
ブルーフルーテッド プレイン/Blue Fluted Plain
唐草模様を鮮やかな青の塗料で手書きした、創業当時から続くパターン。繊細なレースを施したハーフ&フルレースもあります。
フローラ ダニカ/Flora Danica
デンマークの国宝にも指定される最高級シリーズ。デンマークの花を上絵付けで描き、縁取りに24金で金彩を施しています。
ブルーフルーテッド メガ/Blue Fluted Mega
ブルーフルーテッドの絵柄を拡大したパターンは、女性デザイナーの提案によるもの。伝統にとらわれないブランドの姿勢を感じる人気モデルです。
●ロイヤル コペンハーゲンの本店へ
ロイヤル コペンハーゲンの本店は、コペンハーゲンのメインストリート、ストロイエ沿いにあります。赤れんが造りの風格ある建物は、伝統的な北欧ルネッサンス様式。旧コペンハーゲン市内は戦争や火災で焼けてしまいましたが、この建物は残り、コペンハーゲンでも最も古い建物のひとつとなっています。
いかがでしたか。美しい陶磁器の生まれ故郷を訪れてみたくなったのではないでしょうか。2020年5月末までは“kindle unlimited”で『地球の歩き方』シリーズ185タイトルが読み放題となっています。
https://news.arukikata.co.jp/column/event-season/Japan/Kanto/Tokyo/146_022661_1585213345.html?w=146
“北欧デザイン”の食器やインテリアと共に、リビングルームで北欧の国々に思いを馳せつつページを繰り、豊かな時間を過ごしましょう。そして、また旅立てる時機が来たら、ぜひスウェーデンとデンマークへ!
TEXT: グルーポ・ピコ
※当記事は、2020年4月7日現在のものです。