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ベトナム旅行の前に、絶対知っておきたい治安状況と防犯対策

地球の歩き方編集室

地球の歩き方編集室

更新日
2020年7月2日
公開日
2020年7月2日
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初めてでも安心して旅行が楽しめるベトナム

東南アジアのなかでも比較的治安がよいとされるベトナムは、学生旅行から家族旅行まで幅広く人気のあるエリアです。しかし、スリやひったくりといった軽犯罪や、縦横無尽に走り回るバイクには注意が必要です。事前にベトナムの治安・安全状況を把握して、快適かつ安全な旅を楽しみましょう。

ベトナムの治安、交通事情、感染症は?

一日中交通量が多いハノイ中心部

外務省の海外安全情報によると、ベトナムの治安は比較的良好ですが、スリや置き引きは多く発生しており、特にハノイの大聖堂周辺や繁華街その他の観光地では、日本人の被害も散見されます。貴重品はもとより、パスポートを盗難・紛失した場合には、再発給手続きとその後のベトナム出国ビザの取得に時間を要するため、予定の日程では帰国できなくなるおそれがあります。

また、ベトナムの交通事情は劣悪であり、道路の横断にあたっては、信号機の設置がある場所でも注意が必要です。車に乗車する時は、後部座席であってもシートベルトの着用を心がけてください。

さらに、デング熱への感染は都市部でも発生し、数年おきに大流行しています。蚊に刺されないよう一年中注意する必要があります。

ホーチミンの治安事情

毎晩18:00頃から路上ビアガーデンと化すブイヴィエン通り

・ブイヴィエン通り&デタム通り
世界中のバックパッカーが集まるベトナム最大の旅人街。ミニホテルやゲストハウスはもちろん、カフェ、レストラン、バー、安食堂、コンビニ、旅行会社、ショップなどがズラリと並び、旅人街ならではの雑然とした空気が流れています。
このエリアに滞在する外国人旅行者が多いこともあり、治安はそれほどよくありません。私服警官が巡回し、以前より治安はよくなりましたが、ホテル内での盗難や路上でのバイクによるひったくりには十分注意が必要です。

・チョロン
市の中心部から西へ約5㎞行ったあたりに広がる、ホーチミン市最大のチャイナタウンがチョロンと呼ばれています。ここにはホーチミン市在住華人の大半が住むといわれ、漢字の看板を掲げた商店や中国寺院と、フランス統治時代の西洋建築が混在し、ディープでカオスな世界が広がっています。
町歩きが楽しいチョロンですが、スリ、ひったくり多発地帯であることも覚えておきましょう。町歩きの際の貴重品の管理や、チョロンの中心にあるビンタイ市場での買い物では特に注意してください。

ハノイの治安事情

ハノイ大教会周辺はおしゃれなブティックやカフェが並ぶ

・ハノイ旧市街
古い町並みが残るハノイ旧市街は、ハノイでもっとも外国人旅行者が集まるエリアとなっています。旧市街の細い路地には早朝から車やバイクがひっきりなしに走り回るので、町歩きには注意が必要です。事故やスリの危険性が高い“歩きスマホ”は厳禁です。
このあたりにはミニホテルやゲストハウスが多いですが、セキュリティの甘い所も多く、宿泊する際は貴重品の管理に十分気をつけてください。

・ロンビエン橋周辺
1902年に完成した約1700mのロンビエン橋は、ハノイのシンボルのひとつです。ハノイとハイフォンを結ぶ鉄道橋ですが、バイクや車も走り、歩道も設けられています。徒歩で渡るベトナム人がいますが、実は歩行は禁止されています。
歩道と車道の間に柵はなく、歩行者スレスレをバイクが走り抜けるほど幅も狭いので、一歩間違えば数十メートル下の川に落ちそうになり非常に危険です。橋上、橋付近は夕方以降やや治安が悪くなるため、見学は日中に済ませましょう。

・ハノイ大教会周辺
オリジナルの商品を扱うハイセンスな土産物店やブティックが並び、お土産ショッピングを楽しむ外国人旅行者の姿も多く見られます。治安はいいのですが、強制的に靴磨きをされて料金を請求されたり、むりやり募金させられるといった被害も散見されるので注意しましょう。

ダナンの治安事情

龍が水面を泳ぐ姿をモチーフにデザインされたロン橋

・ロン橋(ドラゴンブリッジ)周辺
全長666mのロン橋は、ダナンを代表する観光名所です。毎週土・日曜の21:00から約15分間、ライトアップされた龍が口から火や水を吹くショーがあり、橋上はかなりの人混みになります。スリには十分に注意してください。また、このショーの時間帯はロン橋が通行止めになるため、スケジュールを立てる際に注意が必要です。

・ハン市場周辺
ダナン市街地は、ハン市場を中心に安宿から高級ホテル、旅行会社、レストランなどが集中しています。ビーチリゾートとは別の顔が見られるエリアとあって、外国人旅行者に人気のエリアで比較的治安も良好ですが、リゾートエリアに比べるとやはり車やバイクの数が多いので、道路を歩いたり横断する際には注意してください。

ベトナムで旅行者が気を付けるべき犯罪と防犯対策

シクロは、風情を感じることができるおすすめの乗り物

・ひったくり、スリ
ベトナムにおけるひったくりやスリでもっとも多いのが、バイクに乗って近づいてきて、カバンやスマートフォンを奪い去るという手口。昼夜問わず多数の被害が報告されています。スマートフォンは歩きながらの使用時はもちろん、ポケットに入れていてもひったくられるので、路上での使用は控えて鞄にしまっておきましょう。
また、たすき掛けのバッグがむりやりひったくられ、引きずられるケースもあるので、リュックにするか、たすき掛けのバッグは体の正面に持ち、手で押さえながら歩くようにするなど対策を。

・詐欺、ぼったくり
言葉巧みにポーカーなどに誘い、最初は勝たせて最終的には有り金すべてを巻き上げるカード賭博詐欺に要注意。町で親しげに声をかけてくる東南アジア人には絶対についていかないこと。
また、桁が多いベトナムドンは、慣れるまでは使いこなすのが難しく、小さな商店での買い物で、実際は5万ドン(約250円)なのに50万ドン(約5000円)を要求され支払ってしまったというようなトラブルもよくあります。支払いの前に必ず桁数を確認するようにしましょう。

・タクシー、バイクタクシー、シクロ
ぼったくりタクシー(いわゆる白タク)は特にハノイに多く見られます。大手タクシー会社に似せた車体や、メーターの隣にドライバーの顔写真がないタクシーは、メーターを改造したぼったくりタクシーの危険性が高いので、絶対に乗らないようにしましょう。
現地で使えるスマートフォンがあれば、タクシー配車アプリ「Grab」を利用するか、ホテルやレストランで信頼できるタクシーを呼んでもらってください。

バイクタクシーの数も多く、小回りの利く便利な交通手段ではありますが、値段交渉を自分で行う必要があり、万一交通事故に遭った際の補償もないため旅行者にはおすすめできません。

ベトナム版人力車のシクロは、ホイアンやフエ、ハノイ旧市街などで観光用に乗車することができます。個人で乗る場合は値段交渉が必要なので、旅行会社を通して利用しましょう。

・交通マナー(原付)
バイク社会のベトナムでは街を縦横無尽にバイクが走り回るため、道路を横断するのにもひと苦労。以前と比べると信号が増え交通ルールも整ってきましたが、一方通行をバイクで逆走したり歩道を走ったりと交通ルールを守らない人もいるので、注意は怠らないようにしましょう。

まとめ

レトロな雰囲気がどこか懐かしさを感じさせるベトナムの風景

ベトナム旅行の前に知っておきたい注意事項を挙げました。比較的治安のよいベトナムですが、起きやすいトラブルを事前に把握して旅を存分に楽しんでください。

TEXT : アジアランド 小坂歩
PHOTO: 竹之下三緖、大池直人、アジアランド

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※本記事の観光情報は2020年4月29日現在のものです。

渡航についての最新情報は下記を参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html

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