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本場台湾では、「香雞排(シャンジーパイ)」「炸雞排(ザージーパイ)」などと呼ばれているB級グルメ。日本へは、2019年頃からじわじわと浸透し、2021年に入ってから爆発的ブームに!YouTubeでは、芸能人や料理研究家がレシピを公開しています。食べれば食べるほどハマる、中毒的なおいしさの秘密を探ってみましょう♪
日本の唐揚げと台湾の唐揚げの違いは、大きくわけて3点!本記事の筆者が、台湾唐揚げを実際に作りながら解説していきます〜!。(完成品は、台湾人の夫に試食してもらいました)
「〜ポイントその1〜 鶏ムネ肉を使う」
日本の唐揚げは、鶏モモ肉を使うことが多いですが、台湾では鶏ムネ肉を使っている店をよく見かけます。ムネ肉を観音開きにしたあと、軟らかくさせるために、肉をたたきます。自宅で作る場合は、包丁の背で叩くといい感じに仕上がりますよ。
鶏ムネ肉を漬け汁(醤油、砂糖、みりん、酒、塩胡椒、ショウガすりおろし、ニンニクすりおろし、そして五香粉!)に漬けて、冷蔵庫で30分以上放置します。
「〜ポイントその2〜 五香粉は絶対に調達する!」
五香粉(ウーシャンフェン)とは、シナモンや八角、クローブ、フェンネル、花椒、甘草などが入ったスパイス。これがないと台湾の味になりません!S&Bなどからも出ているので、スーパーをチェックしてみてください。妊娠中はシナモンを控えたほうがよいという説があるようなのでご注意を。
漬け汁が染み込んだムネ肉に、キャッサバ粉をたっぷりつけて、パンパンと余計な粉を落としてから5分ほど放置。粉を馴染ませます。
「〜ポイントその3〜 きめ細かい粉は使わず、ワイルドに!」
日本では片栗粉を使いますが、台湾ではデンプン質で作られたキャッサバ粉(木薯粉、樹薯粉)を使います。キャッサバ粉は、荒い粒と細かい粒でできていて、荒い粒が台湾唐揚げ独特のザクザク感を演出してくれます。日本の中華スーパーで手に入りやすいタピオカ粉、地瓜粉(サツマイモ粉)でもOK。一般的なスーパーにありそうなもので代用する場合は、白玉粉と薄力粉を混ぜて使ってもそれっぽくなります。
フライパンにたっぷり油を注ぎ、170℃位でじっくり揚げるのがおすすめ。じゃないと初心者は焦げます。台湾では1度揚げをよく見るけれど、2度揚げしてもカリッとしておいしそうです。
味は想像以上においしくできて、夫にも「見た目はいまいちだけど、味はおいしいね!」と合格点をもらいました。せっかくなので、同じ漬け汁&キャッサバ粉で揚げた、台湾ではポピュラーなエリンギのフライにも挑戦。いやー、こんなに簡単なのに、めちゃめちゃおいしい!!ベビーコーン、インゲン、豬血糕を素揚げして、魔法の粉(下記)をかけたものも美味でした。
ちなみに豬血糕(ヂュウシエガオ)とは、豚の血を固めたもので、クセがなくモチモチしています。揚げると、外はカリッと、なかはモチモチに。中華スーパーで手に入りますよ。
「〜番外編〜 魔法の粉・椒鹽粉とは」
椒鹽粉(ジャオイエンフェン)は、台湾の揚げ物にだいたいかかっているスパイスのこと。白胡椒と黒胡椒をベースに、メーカーによってシナモンや八角、味の素などを入れ調整しています。味が濃いめの五香粉は下味に使い、仕上げで椒鹽粉をかけるのがよいかもしれません。
1992年創業の唐揚げ専門店。士林観光夜市に2店舗あり、ガイドブックに必ず登場する超有名店です。開店と同時に行列ができ、1日3000個を売り上げるのだそう。約30cmの大鶏排は、秘伝の漢方だれにひと晩寝かせてから揚げているので、味が染み込んでいます。冷凍肉は一切使わず、新鮮な鶏肉にこだわっています。
■豪大大鶏排(ハオダーダージーパイ)
・住所: 台北市士林區基河路115號
・営業時間: 15:30~24:00
・アクセス: MRT淡水信義線剣潭駅から徒歩約6分
新北市にある永和樂華夜市は、おいしいB級グルメが集まり、ローカル気分を味わえるお気に入りの夜市です。隱藏版雞排(インツァンバンジーパイ)や家郷碳烤鶏排(シャオシャンタンカオジーパイ)など、唐揚げ専門店も点在しています。
なかでも、台湾南部・高雄発の天使雞排(ティエンシージーパイ)は、お肉が通常の2倍の厚さでとってもジューシー!南部特有の少し甘めの味付けも特徴的です。インターネット人気投票では常に上位をキープし、台北、台中、高雄などに展開している人気店です。
■天使雞排(ティエンシージーパイ)
・住所: 新北市永和區永平路32號 永和樂華夜市
・営業時間: 14:30~23:30
・アクセス: MRT中和新蘆線頂溪駅から徒歩約8分
渋谷で人気の唐揚げ専門店。名物の台灣大鶏排700円は、鶏モモ肉を使っているのでジューシーです。秘伝のたれとスパイスをきかせた本格的な味わい。ミニサイズやサンドイッチ、魯肉飯などのご飯ものもありますよ。
■台湾鶏排とタピオカミルクティーの店 KAPI TAPI
・住所: 渋谷区道玄坂2-16-1
・営業時間: 11:00〜22:00(LO21:30)
・アクセス: JR渋谷駅A0出口から徒歩約3分
・URL: https://www.instagram.com/kapi.tapi/
2021年3月オープン。台湾発の唐揚げ専門店。名物は台湾ロースカツの排骨(パイコー)ですが、鶏の唐揚げも人気です。秘伝のたれにひと晩漬け込んでから薄い衣でカリッと揚げていて、五香粉など本格的なスパイスを使っています。
■林家排骨 リン・パイコー
・住所: 台東区浅草1-18-12
・営業時間: 11:00〜LO19:00
・アクセス: 東京メトロ浅草駅から徒歩約2分
・URL: https://lin-paiko.jp
鹽酥雞・鹹酥雞(イエンスージー・シエンスージー)とは?
台湾の夜市や街角でよく見かける唐揚げのこと。店頭に並べられた食材から好きなものを自分で選び、店の人がその場で揚げてくれるシステム。食べやすいサイズにカットしてくれるので、雞排よりも食べやすくて、野菜もとれます。食材はさまざまで、鶏肉(鶏皮や砂肝など部位を選べることが多い)のほかに、ベビーコーンやインゲン、サツマイモなどの野菜、キノコ類、豆腐、練り物、ピータン、ウインナーなどバラエティ豊富。個人的なおすすめは、鶏皮とベビーコーンです!
日本で味わえる鹽酥雞は、自分で食材を選ぶシステムを導入している店はまだまだ少ないようですが、この名前がメニューに並ぶことだけでうれしい。鹽酥雞の塩味と、台湾ドリンクの甘味が最高にマッチします!
ほかにも台湾唐揚げ専門店や、台湾料理店のサイドメニューでも鹽酥雞を取り入れている店が増加中。近い将来、食材を選べて、目の前で揚げてくれる台湾式のお店が増えることを願っています。台湾では、雞排より、鹽酥雞のお店をよく見かけるほど、愛されているソウルフードなのですよ!
台湾発のアジア最大級のグローバル通販サイト・Pinkoi(ピンコイ)では、台北・師大夜市にある師園鹽酥雞(シーユエンイエンスージー)をイメージした鹽酥雞風スナックがおうちで楽しめます!チリパウダー、ペッパーソルトパウダーをお好みでかけて。
肉製品は一切使用しておらず、鶏肉を模したプラントベースミートを使っているので、ベジタリアンの方でも食べられます。五味香が香る本格的な味わいで、脂っこさがなくサクサク食感。ちょっとお値段は高いけれど、今だけ19%オフなので、この機会にぜひ!
■ベジ台湾風唐揚げ(鹽酥雞)スナック 通常1780円
・URL: https://jp.pinkoi.com/product/9gevSnvE
ビビットなパッケージが気分を上げてくれるSUNMAI(サンマイ)のクラフトビール。アジアで唯一世界5大大会を制覇したブルワリーです。いち押しは、一年に28日間しかとれない龍眼蜂蜜を使った「HONEY LAGER 蜂蜜薫るWBC受賞ビール」600円。蜂蜜本来の芳醇な香りが特徴ですが、甘過ぎず、後味さっぱり。レモンサワーに似た「HONEY LEMON LAGER」600円も、唐揚げ×レモンの間違いない組み合わせで、さっぱり食べられるのでおすすめです!
6月にはSUNMAI日本公式サイトがローンチ!購入は、「LADY TO DRINK」ほか、浅草雷門にある「浅草酒蔵」などでも取り扱っています。
■SUNMAI日本公式サイト
・URL: http://sunmai-jp.com
■LADY TO DRINK
・URL: http://ladytodrink.jp
■浅草酒蔵 アサクサシュゾウ
・住所: 台東区雷門2-13-3
・電話番号: 03-6240-6412
・営業時間: 9:00〜18:00
・休日: 土・日
本格的な台湾の味が楽しめる店が増えていると同時に、日本独自に進化した台湾グルメも増えていて、それはそれで楽しいですね。コロナが落ち着いたら、いろいろ回ってみてください!
東京にある台湾スポットを盛り込んだ本「aruco東京で楽しむ台湾」が7月下旬に発売!魅力的なグルメをはじめ、奥深い台湾茶の世界、ブームにもなったタピオカだけじゃないドリンクやスイーツの数々、じわじわとファンを増やしている台湾雑貨、開運スポット、台湾式シャンプーなどなど、台湾をとりまくあらゆることを都内で楽しもうという一冊になっています。ぜひお楽しみに〜!
■aruco 東京で楽しむ台湾
・URL: https://hon.gakken.jp/book/2080165500
※当記事は、2021年6月10日現在のものです