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来年2023年はトルコ共和国が建国して100年という記念すべき年。100周年を間近に控えたトルコ最大の都市イスタンブールでは新たなランドマークとなる建物が次々と誕生しています。今回はイスタンブールのなかでもヨーロッパ側の新市街に登場した新観光スポットを紹介します。
アジアとヨーロッパにまたがり、地中海と黒海の間に位置するイスタンブールは、世界を周遊する豪華客船が寄航する人気のデスティネーション。ヨーロッパ側の新市街にあるガラタポートは、こうした豪華客船が停泊するターミナルとして2021年にオープンしました。画期的なのは、パスポートコントロールなどのターミナル施設がすべて地下に築かれているという点。そのおかげで、1.2kmにわたるコーストラインには遮るものがなく開放的な空間が広がります。誰でも自由に立ち寄れて、海峡を眺めながらレストランなどが利用できます。
海に面したプロムナードからは、対岸の旧市街やボスポラス海峡を挟んだアジア側というイスタンブールが誇る極上の景色が心ゆくまで楽しめます。プロムナード沿いにはブティックやレストランなどの商業施設が数多く並んでいるので、海峡を眺めながら食事をしたり、トルコのおみやげ探しができるのもうれしいところ。イスタンブール現代美術館(建設中)と絵画彫像美術館というふたつの美術館が建つミュゼ広場は、オスマン帝国後期に築かれた時計塔やジャーミィ(イスラーム寺院)が建つ美しい広場。訪れたラマザン月(断食月)には仮設ステージが設けられ、トルコ伝統の影絵人形劇カラギョズや伝統絵画エブルの披露、ポップミュージックのコンサートなどが連日開かれていました。
施設名:ガラタポート・イスタンブール Galataport Istanbul
住所:Kılıçali Paşa Mah. Meclis-i Mebusan Cad. No: 8, İç Kapı No:102, Beyoğlu/ İstanbul
営業時間:施設、店舗によって異なる
アクセス:トラムヴァイT1でトプハーネ停留所Tophane下車、徒歩約5分。
イスタンブール新市街の中心的広場、タクスィム広場に面した文化センター。老朽化によって2年にわたり閉鎖されていましたが、2021年10月29日、トルコ共和国建国98周年に合わせてリニューアル・オープンしました。世界有数の文化の都を象徴する文化センターの中心は2040席を備えるオペラハウス。そのほかにも781席のシアターホール、410平方メートルのAKMギャラリー、芸術関連に特化した約2万冊の蔵書をもつ図書館、トルコの音楽に関する展示を行うミュージック・プラットフォームなどがあります。観光の合間にここでしか手に入れることができない作品の数々を販売するデザインショップをのぞいてみるのも楽しいかも。
オペラハウスやシアターホールは、実際に鑑賞しない限り内部の見学はできませんが、ミュージック・プラットフォームは、トルコ音楽に関する博物館として月曜以外の毎日オープンしており、気軽に立ち寄ることができます。展示スペースのうち、1階部分ではトルコ音楽と西洋音楽が互いに影響し合って発展してきたことを紹介、2階部分ではトルコの伝統楽器を種類ごとに展示しており、案内板にあるQRコードをスマホで読み込むと、音が聴けるようになっています。
施設名:アタテュルク・キュルトゥル・メルケズィ(アー・ケー・メー)Atatürk Kültür Merkezi (AKM)
住所:Gümüşsuyu, Tak-ı Zafer Cad., Beyoğlu/İstanbul
営業時間:施設によって異なる
休日:図書館、ミュージック・プラットフォーム、デザインショップは月曜
アクセス:地下鉄M2またはフニキュレルF1でタクスィム駅Taksim下車、徒歩約3分。
URL:https://akmistanbul.gov.tr
タクスィム・ジャーミィはアタテュルク文化センターと同じタクスィム広場のそばに建つイスラーム寺院(ジャーミィ)で、2021年に完成したばかりです。広場とジャーミィの間の建物の壁には噴水があり、水が勢いよく流れています。タクスィムとはトルコ語で「分配する」という意味で、かつてここにはイスタンブール各地に水を分配する施設が置かれていました。ジャーミィ内部は真新しくまばゆいばかり。メッカの方向を示すミフラープや説教壇のミンベルは、伝統的なフォルムを継承しながらも、モダンアートのようなデザイン性を備えています。また、地下には展示スペースがあり、イスラーム書道の作品展示などの企画展示が行われます。
施設名:タクスィム・ジャーミィ Taksim Camii
住所:Gümüşsuyu, Taksim Cad. 2B, Beyoğlu/İstanbul
営業時間:随時(礼拝時は入場不可)
料金:無料
アクセス:地下鉄M2またはフニキュレルF1でタクスィム駅Taksim下車、徒歩約7分。
トルコというとケバブといわれる肉料理が有名ですが、実は隠れた漬物大国。トルコの漬物はトゥルシュといい、ピクルスのように野菜や果物を酢に漬けたものです。定番のキュウリやトウガラシ、ニンジン、キャベツをはじめ、ナスやトマト、スイカ、リンゴ、メロンなどなど、そのバラエティーは実に豊か。トルコを訪れたら、ぜひ専門店に寄って、その種類の豊富さと奥深さに触れてみてください。また、トゥルシュの漬け汁は栄養価が高く、飲み物としても人気。イスタンブールにはトゥルシュの立ち食い屋台があり、プラスチック製のコップに数種類のトゥルシュと漬け汁をなみなみと入れて提供されますので、おやつ感覚で試してみるのもおすすめです。
店舗名:ペテッキ・トゥルシュラル Petek Turşuları
住所:Dudu Odaları Sok. 1/D, Beyoğlu/İstanbul
営業時間:9:00〜20:30
休日:日曜
アクセス:地下鉄M2シシハーネ駅ŞişhaneまたはテュネルF2でベイオール駅Beyoğlu下車、徒歩約8分。
イスタンブールにはトプカプ宮殿など壮麗な建築物や見どころがめじろ押し。エーゲ海、地中海沿岸のリゾートには世界中からバカンス客が押し寄せる。緑があふれる黒海沿岸、絶景の奇岩群カッパドキアを擁する中部アナトリア、多くの遺跡が残る東部アナトリア。さまざまな魅力があふれるトルコの魅力を満喫する旅行ガイド
E03 地球の歩き方 イスタンブールとトルコの大地 2019~2020
ガイドブック ガイドブック 中近東アフリカ
2019/08/07発売ヨーロッパとアジアの架け橋・イスタンブールの壮麗な建築物。母なる大地・アナトリアの大自然と古代遺跡。トルコを旅するガイド
ヨーロッパとアジアの架け橋・イスタンブールの壮麗な建築物。母なる大地・アナトリアの大自然と古代遺跡。トルコを旅するガイド
※当記事は、2022年4月26日現在のものです
TEXT、PHOTO: 『地球の歩き方ガイドブック E03 イスタンブールとトルコの大地』編集担当 どんぐり・はうす 平田功
取材協力: トルコ共和国大使館・文化広報参事官室
〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
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◎外務省海外安全ホームページ
・URL:https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
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