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移民国アメリカは、多国籍な食文化を楽しめる場所でもあります。独自に進化したアメリカならではの料理のほかにご当地グルメもたくさんあるので、滞在中にいろんな味を試してみたいもの。そこで現地に住む筆者が、実際に食べておすすめしたいと思った10のアメリカ料理をご紹介します!
目次
まずご紹介するのが、アメリカ南部で広く食べられる「シュリンプ&グリッツ」。聞きなれない料理名かもしれませんが、グリッツとは乾燥した粗挽きとうもろこしの粉に水や牛乳を入れてお粥状になるまで煮込んだ料理です。南部発祥で、朝食やブランチによく食べられます。そんなグリッツの上にトマトソースやクリームソースで煮込んだエビとベーコンを組み合わせたのが「シュリンプ&グリッツ」!
シュリンプの旨味とベーコンの深み、そしてグリッツに溶けたチーズが絶妙にマッチする一品は日本人にも合う味。アトランタをはじめ、南部のレストランで多く見かけるので、旅行の際は要チェックです!
アメリカでピザと言えば、日本でよくあるクリスピータイプのものや、ニューヨークスタイルの極薄タイプを思い浮かべるかもしれませんが、ぜひ挑戦してほしいのが「ディープディッシュ・ピザ」! これはタルト皿のような形の深いピザ生地にソースや具材をたっぷりと入れて焼いた料理で、アメリカらしいダイナミックなボリューム感を味わえます。
ディープディッシュ・ピザはシカゴが発祥ですが、ほかにもデトロイト名物のスクエアピザもおすすめ。スクエアピザは四角形で、ディープディッシュ・ピザほどではないですが、通常のピザに比べ生地が厚めでふっくら、もっちりとした食感です。どちらも広く普及しているので、アメリカ全土で楽しめますよ。
南部スタイルの朝ごはんとしておすすめなのが「ビスケット&グレービー」。焼き立てのアメリカスタイルのビスケットに,肉汁の入ったグレービーソースをかけた料理です。サクッとした食感のビスケットはイギリスのスコーンに似ており、どろりとしたグレービーソースと相性抜群です。
南部発祥ですが、アメリカ全土で広く食べることができます。ダイナーのメニューによく見かけるアメリカの庶民的朝ごはん、見かけたらぜひ挑戦してみてくださいね。
「クラムチャウダー」も欠かせないアメリカのご当地グルメ! ボストンとサンフランシスコが発祥の地とされますが、ニューイングランドやマンハッタンなど、地域によってさまざまなスタイルがあり、食べ比べしてみる楽しみ方もあります。
例えばサンフランシスコでは、サワードウと呼ばれる天然酵母を使った酸味のある丸いパンをボウルにしたクラムチャウダーが王道。サンフランシスコの風土を活かして天然発酵させたサワードウパンは独特な酸味があり、コクのあるチャウダーの組み合わせも絶品! まさにここでしか味わえないご当地グルメです。
アメリカの朝食にぜひ試して欲しいのが「パンケーキ」。アメリカのパンケーキは、薄くてしっとりしているタイプが主流で、上にメープルシロップやバターをのせて食べます。また、スクランブルエッグなどの卵料理とベーコンの組み合わせが王道で、全国どこでも食べることができる国民的朝食です。
ベーコンや卵料理のしょっぱさとシロップの甘さが混じり合った味わいは、まさにアメリカ朝ごはんの定番。パンケーキの生地にココナツやブルーベリーなどが入っていたり、手作りシロップが提供されたりとお店によってこだわりが違うので、ぜひいろんな味を楽しんでください。
テキサス州で独自に発達したメキシコ料理が「テックス・メックス」。伝統的なメキシコ料理とはまた違った、アメリカスタイルのメキシコ料理も外せないご当地グルメです。溶けたチーズがトルティーヤにたっぷりとかかったナチョスや、信じられないくらい大きくて重たいブリトー、さまざまな具材やトッピングを楽しめるタコスなど、アメリカ独自のメキシコ料理の数々を楽しめます。
特にアメリカで進化したメキシコ料理はベジタリアン食材も多く、さまざまな好みに対応可能なのが魅力。町中に多くあるタケリア(Taqueria)と呼ばれるカジュアルな屋台なら、値段もお手頃です。ぜひ地元住民に混じって、アメリカならではのメキシコ料理を味わってみてください。
アメリカのブランチメニューに欠かせない「エッグ・ベネディクト」もおすすめしたいカフェメニューです。トーストしたイングリッシュマフィンやバゲットの上にハムなどの具材とポーチドエッグを重ね、上からオランデーズソース(バター、レモン果汁、卵黄を使用して乳化し、塩と黒コショウで味つけしたもの)がかけられています。この濃厚なソースととろりとしたポーチドエッグは、イングリッシュマフィンの香ばしさと絶妙にマッチします。
発祥はニューヨークですが今やブランチの定番メニューで、アメリカ全土で食べられます。熱いコーヒーや搾りたてオレンジジュースとも相性が良く、アメリカでのカフェごはんにぴったりです。
ハワイ発祥の「ポケ丼(ボケボウル)」も、近年人気のアメリカグルメです。ハワイではすでに味つけされた具材が売られていますが、本土では自分で具材とトッピングを選び、最後に味つけしてもらうスタイルが主流。
ご飯も白米や玄米が選べ、ご飯の代わりにサラダを選ぶこともできます。また具材は魚の刺身のほかに卵やきゅうり・海藻サラダ・枝豆などトッピングが豊富なのも特徴。日本の海鮮丼とはまた違ったアメリカならではのポケ丼、自分好みにカスタマイズするオーダーにも、ぜひ挑戦してみてくださいね。
アリゾナ州などにある先住民族保留地近辺で食べられるご当地グルメが「フライブレッド(Fry Bread)」です。これは、小麦粉と砂糖で作った生地を平たく成形し、油で揚げたパンです。古来より先住民の食べ物として知られており、この上に煮豆やミンチ肉、レタス、トマト、チーズなどの具材をのせて食べるのが一般的です。この具材をのせたフライブレッドは、ナバホ・タコスというメニュー名でも知られています。
どっしりとしたパン生地と煮豆の組み合わせは、これひとつでお腹がしっかり満たされます。またアメリカ全土で食べられるわけではなく、ユタ州とアリゾナ州にまたがるパウエル湖を中心としたグランドサークル付近で食べられる郷土料理です。モニュメントバレーを見下ろせることで有名な「ビューホテル」内のレストランでも提供していますよ。
大きなボウルいっぱいに盛られたサラダをメインディッシュとして食べる経験もアメリカならでは。特に西海岸発祥と言われる「コブサラダ」は、彩りもよくボリューム満点でおすすめです。
近年のコブサラダには、サラダ菜とともにキヌアやひよこ豆などが入ったヘルシーなタイプが増えており、細かく切ったアボカド、卵、ターキー(七面鳥の肉)、レタス、トマト、ブルーチーズなどのいろんな具材の味わいを楽しめます。特に新鮮な地元の野菜を使ったカリフォルニアのサラダは格別の味。西海岸を旅行の際にぜひ食べてみてくださいね!
監修:地球の歩き方