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サウジのスーク(市場)でいい感じのおじさんから購入したイエメン産のコーヒー豆。サウジのコーヒーの味に感動して勢いで買ってみたものの、コーヒー焙煎なんてした事ありません。でも、格安でおいしいコーヒーが味わえるならもしかしたらこれからハマるかも…という訳で、チャレンジしてみました。
自宅近くのコーヒー豆屋さんは大型の焙煎機でガッシャガッシャとキロ単位で豆を作っていますが、個人で必要なコーヒー豆なんて、いいとこ週に100グラム~200グラム。ここは、同じ豆つながりで豆煎り用の網を購入してみました。
一度卓上コンロでコーヒー焙煎をしているお店で豆を買ったことがあるのですが、その過程で大量のコーヒーの豆ガラがお店に飛び散っていたのを思い出しました。
自宅でファイヤーすると、家族の機嫌もファイヤーするかもしれないので、誰にも迷惑がかからない山奥でひっそりやることにしました。
炭火焙煎という言葉を覚えていたのですが、しょせん素人仕事で成功するかも分からないので、熾火が少しできたらさっさと火にかけてしまいます。ガスでやるよりは結果も良くなるでしょう…。酸っぱい系のコーヒーが好きな私は中炒りのミディアムロ―スト~ハイローストを目指します。(苦い系が好きな方は深炒りを目指されるとよいと思います)
火の入り方にムラができると嫌だったので、ひたすらシェイク。
はじめはうんともすんとも言わなかったのですが、5分ほど過ぎると、急にプチプチと音がし始めました…。
さらに火にかけ続けると、次第に取れたコーヒーの皮が燃えて細かくなり、焚火の煙と共に上空に散っていきます。豆もパチパチとはぜるような高い音に変わると、色づきもよくなり気分は最高潮。
ここまで約15分。手も疲れてきたのですが、一定のリズムで豆を振っていたら、ナチュラルハイになってしまい、火から下ろすのをスッカリ忘れていました…。
2度目のパチパチという音がし始めたところで、ふと気づいて火から下ろすと、豆には油が浮き、立派な深煎りコーヒーが出来上がりました。ミッション失敗か…。
しかし、焦げくさい匂いなどはなく、コーヒーの甘い香りが森に広がり、充実感ある時間、はじめての焙煎体験としては大満足です。
ベーコンなどのスモークは完成後すぐに食べると煙の要素が強くなるので、1日置いたりするのですが、今回は焙煎後、すぐに豆を挽いて試してみました。
結果はまったりした甘いコーヒーになり、初挑戦の割にはとてもよくできた味でした。雑味もせず、完全に“アリ”です。サウジのおじさんありがとう…。
当初目指した中炒りではなかったため、酸味はほぼ無し。大失敗も大成功もせず、中途半端になってしまったのを諦めきれず、次の日の昼に再度挑戦し、今後はなんとか中炒りコーヒーの精製に成功。きちんと酸味も残ったコーヒーを作ることができました。もちろん味もバッチリでした。
火力の強い焚火でチャレンジしたのが功を奏したのかもしれません…。
日本ではグラム1000円以上はするイエメンコーヒー。豆は半額以下、網の予算も1000円ちょいなので、今回買ってきた500グラムで完全に元は取れた感覚です。次に生豆を買う機会があったら絶対1キロ以上買おう。(生豆は保存が効きますし…)
皆さんもスークでおいしそうなコーヒー豆を見つけたらぜひチャレンジしてみてください。