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【スイス取材日記DAY 4】グリンデルワルトからVバーンルートで冬のユングフラウヨッホへ

地球の歩き方編集室

地球の歩き方編集室

更新日
2024年2月7日
公開日
2024年2月7日
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ウインターシーズンのスイスを巡る旅。今日は多くの日本人旅行者のスイス旅行の目的地でもあり、このトリップ最大の見どころともいっていいヨーロッパ最高所の駅・ユングフラウヨッホJungfraujochを目指します。(3日目の様子はこちら

曇り空を抜け、ロープウェイで3000mオーバーの駅へ

勇んでホテルを出ますが、あいにく天気は……

昨日は日が暮れてからグリンデルワルトに到着したので、町の様子をつかむことはできなかったのですが、曇りながらも景色が見えてきました。本当に山と山の間に町が張り付いているようなこじんまりとした場所です。

メインストリートのドルフ通りを外れると、斜面に建物がギュッと詰まっている風景
ドルフ通り、チューリッヒとは一段違う気温です

ユングフラウヨッホの玄関口、グリンデルワルトターミナルへ移動

グリンデルワルト駅からひと駅でグリンデルワルトターミナル駅です。帰りは電車にも乗らず散歩しながらグリンデルワルト駅まで歩いてみたのですが2~30分程度の距離でした

鋭角を活かした素敵なデザインのターミナルです。中に入ると……。

スキーヤーと観光客が入り交じってウインターシーズン真っ盛りな感じ。人であふれているわけではないので、ゆったりした気分になれます
かわいいマスコットが迎えてくれます
館内にはカフェやお土産ショップがあります。ちょっとしたお土産もここで買えるのと、ゴンドラの予約時刻に遅刻するトラブルを避けるためにも、余裕をもって到着したいところ

安定感抜群の最新のゴンドラで一気に最高の展望台へ

今回はVIPゴンドラというプレミアムなゴンドラに乗車させていただけたので、ひと通り館内を巡ったあと、ラウンジへ向かいます。

VIPゴンドラ用のプラチナラウンジ。ゴンドラの乗車時間がリアルタイムに表示されるため、ゆったりと過ごすことができます

このVIPゴンドラのプログラムではラウンジ内での飲食がすべて無料。

ビールやワイン、チョコレートなどを食べながら待つことができます
これから向かう山々を眺めながらビールを楽しむ、みたいな使い方もよさそうですね。居心地がよすぎてゴンドラに乗り遅れないようにしましょう

豪華なソファでひと時を過ごしたら、いよいよゴンドラ乗り場へ向かいます。

ゴンドラへの入場口。VIPゴンドラは別に専用の入口が設けられています
到着地では雪が降っているのかもしれません
普段日本のゴンドラしか知らない私にはなんじゃこりゃー、な見た目のキャビンにいそいそと乗り込みます
室内ではシャンパンのボトルとグラスが!
©︎pixta この日は雪と雲でほぼ視界はなかったのですが、晴れた夏の日なら、ゴンドラからこんな風景を眼下にお酒が進むことでしょう

アイガー・エクスプレスの乗り心地のよさの秘密

乗り心地はスムーズのひと言。ゴンドラの揺れがかなり少ないです。液体の入ったグラスをおいていても破綻感がなく、外の山々の厳しそうな景色と乗り心地が反比例しています。あとで知ったのですが、この乗り心地のよさの秘密は、アイガー・エクスプレスを通す際の課題にありました。4000m帯を通るこのゴンドラ風の強さに悩まされてきました。これを解消するために、ゴンドラをつるケーブル(ザイル)を3つにし、さらに三角形に配置することで風への耐性を強め、それが快適な乗り心地に繋げているのです。さすが観光立国を自認するだけあるなぁと感動しました。(ゴンドラの性能ファクトシートという掲示があったのですが、風速が時速100㎞にも耐えると書いてありました。本当かな?)

あっという間に登山列車への乗り換え駅、アイガー・グレッチャー駅に到着

ゴンドラを降りると、標高2320m。日本でいうと、立山ロープウェイの大観峰と同じくらいの高さです。ただ、アイガー・エクスプレスはここからまだ100m以上標高を上げていきます

シャンパンを飲み終えたくらいに時間でゴンドラは列車との乗り換え駅であるアイガー・グレッチャー駅に到着しました。

外は何も見えません……
©︎pixta 天気がいいとこんな景色が楽しめるそう。ベルナーオーバーラント三山の懐に入っていく感覚

ここからは登山列車に乗り換え、ユングフラウヨッホを目指します。

憧れのユングフラウ鉄道

ユングフラウ鉄道はもともとクライネシャイデック発の列車で、グリンデルワルトとラウターブルンネンからの観光客をユングフラウヨッホまで運ぶ路線です。Vバーンルートの開通により、ここから乗り込むルートがメジャーなルートになりました。

ユングフラウ三山はアイガーグレッチャーから向かって左から、アイガー、メンヒ、ユングフラウの順に並んでいます。列車が向かう終着駅、ユングフラウヨッホは向かって右側に見えるメンヒとユングフラウの鞍部(山と山の間の標高が低い場所)に位置していますが、列車はアイガーを左側から裏側に大きく回り込みながら地下を進んでいきます。

雪をかき分け、アイガーの腹の中に突入していきます
アイガーとメンヒの間に位置するEismeer駅では途中で下車して展望を見ることも可能です。この日は悪天で何も見えませんでした

30分ほどでユングフラウヨッホ駅に到着!

幻想的な乗降口

トンネルを進んだ列車はほどなくユングフラウヨッホ駅へ到着します。

ここはもう標高3466m、富士山で言うと9合目に位置します。一気に標高を上がってきたからかシャンパンを口にしてしまったからか、空気も薄く感じます。

通路を進みたどり着くのがショッピングやランチなどが楽しめる複合施設「トップ・オブ・ヨーロッパTop of Europe」です。

©︎pixta 外から見たトップ・オブ・ヨーロッパ。左に広がる展望台がスフィンクス展望台ですが、もっと遠くから見ると、鞍部が横たわるスフィンクスのように見えたのでしょう。こんなところにこんな巨大な設備を建てるって大変……

展望台に上がる前にまずは地下20mの氷河に作られた通路「アイスパレスIce Palace」を歩きます。

皆さん完全防寒です
氷河の中をくりぬき作られた通路。氷河が毎年動くので、整備が大変とのこと。不思議な気分
22年にここを訪れ演奏を披露したという中国人ピアニスト、ラン・ランの氷像
映画「アイス・エイジ」に登場するサーベルリスも発見されたようです
通路の奥にはアイスバーのスペースもあります。アイスバー自体は国内でも体験できますが、氷河の中のバーは初めてでした
氷河の中で寝かせたワインも。繊細な味わいのスイスワインには合った貯蔵法かも?

そして展望台へ……

アイス・パレスをあとにしたらいよいよスフィンクス展望台へ……

何度も写真で見ていたドームを間近に
雲で煙っており全体的にあまり見えませんでしたが
©︎pixta 天気が良いとこんな絶景が!アルプス最大のアレッチ氷河はここから始まります

展望台では世界中からの観光客が思いおもいの時間を過ごしています。

展望台には観光客からの餌を期待してか、キバシガラスも溜まっています。たくましく、人懐っこい鳥

(この日はそこまで遠くは見えませんでしたが)たっぷりと景色を楽しんだら、建物内に戻ります。

館内にはお土産コーナーや
ユングフラウヨッホの歴史資料や……
レストランやビュッフェがあります
メニューもはすべて麓のターミナル内にある調理スペースで調理したものを運んでから仕上げるため、本格的な味わいが楽しめます

2時間強ユングフラウヨッホを楽しみ、そこから1時間ほどかけてターミナル駅へ再び戻ってきました。

今回、悪天だったのは残念ですが、ユングフラウヨッホは最新の設備でヨーロッパ最高所を楽しめるという点でグリンデルワルトに来たら必ず立ち寄りたいスポットです。個人的にも、アイガー・ミッテルレギ稜を初登攀し、日本山岳史に名を刻む槇有恒の足跡を辿れたことは感動でしたし、今回は歩いただけでしたが、次来るときにはぜひこの風景の中でスキーをするために帰ってきたい、憧れの地になりました。

 ユングフラウヨッホ

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一瞬だけのぞいた晴れ間

ターミナルにつくともう夕方でした。次の予定まで少しだけ時間があったため、グリンデルワルトのホテルまで歩いて帰ってみます。住宅の間をゆっくりと歩いていて、ふと顔を上げると、この旅初めてといっていい晴れ間がのぞきました。メッテンベルグです。

駅へと続く通りに合流してからすぐに山は雲に隠れてしまいましたが、とても気持ちのいい瞬間になりました。

夜に着いたため閉まっていた街のスポットにも寄りながら帰ります。

ナチュラル系のお土産屋日用品のセレクトショップ「DERLADEN」
荷物に余裕があったら持って帰りたい小物がたくさん
モンベルのグリンデルワルト店では……
限定のかわいいTシャツが複数買ってしまいました
槇有恒も当時買い求めたというピッケル工房「ベント」。もう夕方で工房に人が見えなかったため入るのはやめましたが、個人的にスイスでやれなかったことのうちのひとつに(あとから聞いたのですが、予約しても届くまでに1年以上かかるとのこと。)

この日のディナーはホテル近くのレストラン・ピンテです。

ホテルの1階がレストランになっていて、とてもこじんまりしたかわいいレストランでした
旅行中どの町でもこの野菜が出てきましたが(最後まで名前が分かりませんでした)、本当に日本でも栽培してくれないかと思うくらいおいしかったです
この頃になると頭のなかでワインorビール+レシュティ+肉=間違いないという構図ができあがっていました

ホテルのご飯もいいですが、同じホテルに複数泊することが出てきた時には、ぜひ街場のレストランでもディナーを楽しんでください。

ピンテ

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住所
Dorfstrasse 157
電話番号
(033)8531234

明日はグリンデルワルト観光もうひとつの目玉である、フィルストに向かいます。

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