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【カタルーニャ・グランドツアー】天国に近い場所。リェイダ~ラ・セウ・ドゥルジェイ

sponsored by カタルーニャ州政府観光局

地球の歩き方観光マーケティング事業部

地球の歩き方観光マーケティング事業部

更新日
2024年8月30日
公開日
2024年8月30日
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文化遺産やアート、自然、グルメなど、カタルーニャ州の魅力を存分に体験できる「カタルーニャ・グランドツアー」。ここでは5つのコースのなかから、古都リェイダを出発し、星空が美しいモンセック、中世の村々や教会が残るピレネー山中のボイ渓谷とアラン渓谷などを経て、ラ・セウ・ドゥルジェイへと向かうルートをご紹介しましょう。

紀元前からの歴史をもつ古都リェイダ

©︎MasahiroAriga セグレ川から望むリェイダの町。丘の上に旧大聖堂がそびえる

エブロ川の支流のひとつであるセグレ川のほとりに広がるリェイダは、リェイダ県の県都であり、カタルーニャで最も古い街のひとつ。地理的にも重要な場所に位置し、紀元前215年にカルタゴ軍がローマ軍に敗れたエブロ川の戦いをはじめ、数々の歴史の舞台となってきました。現在は約14万人が暮らす、バルセロナに次いでカタルーニャで2番目に大きな街です。

©︎MasahiroAriga ヨーロッパ最大級を誇る旧大聖堂の回廊

街のシンボルは、丘の頂にそびえ立つ旧大聖堂セウ・ベリャ。イスラム時代のモスクの跡地に13~15世紀に建造され、はるか遠くからでも見える美しい八角形の鐘楼が印象的です。見晴らしのよい丘は、要塞としても使われ、旧大聖堂の隣にはラ・スダと呼ばれる王の城が建っています。丘の上にはカフェもあるのでひと休みしながら、リェイダの街とはるか彼方まで続く平原を見下ろしてみましょう。

桃の里アイトナでピンクの絶景を楽しむ

©︎MasahiroAriga ピンク色のじゅうたんに覆われたようなアイトナの桃畑

もし2月末から3月にリェイダを訪れるなら、桃の産地として知られるアイトナまで足を延ばしてみてはいかがでしょうか。リェイダから南西へ20kmほどのところにある、人口2500人ほどの小さな村です。周囲には桃畑が広がり、花が満開になる3月中旬には一面ピンク色に染まります。

©︎MasahiroAriga 近年フォトジェニックな風景が人気となり多くの観光客が訪れる

花の期間中、アイトナでは桃祭りが開催され、市民体育館が特設会場に早変わり。桃の瓶詰めやジャムなどを販売するほか、桃畑を訪れるバスツアー(下記サイトで予約可)もここから出発します。バスツアーは通常は立ち入りが禁止されている私有地に案内してくれるため、桃畑の中を自由に歩いたり写真を撮ったりと、心ゆくまでお花見を堪能できます。

■アイトナ(桃祭り)
URL:https://fruiturisme.info/ca/

ロマネスク教会の宝庫、ボイ渓谷へ

©︎MasahiroAriga ロマネスク様式の教会が残るボイ渓谷のタウイ村

リェイダをあとにして北へ。平原を抜け、ピレネーの南に連なるモンセック山脈に向かいましょう。星空保護区に指定されているアジェルにはモンセック天文公園があり、すばらしい星空を観察することができます。またこの地域では、ノゲラ・リバゴルサーナ川の浸食で生まれた高さ500mもの断崖絶壁が続き、ダイナミックな風景に圧倒されます。

©︎OriolClavera 大自然の威容を感じさせるノゲラ・リバゴルサーナ川

山道をさらに北へ進むと、ピレネー山脈のふところに抱かれたボイ渓谷(バル・デ・ボイ)に到着。渓谷に点在する9つの教会が「ボイ渓谷のカタルーニャ風ロマネスク様式教会群」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。ロマネスクとは、10世紀末から12世紀にかけて、ヨーロッパ各地で展開した建築様式のこと。9世紀に入るとイスラム教徒はイベリア半島のほとんどを支配しましたが、山深いこの地域は侵略を受けなかったため、ロマネスク様式の教会が数多く建てられました。

ボイ渓谷の中心となるのが、9つの教会のうち2つがあるタウイ。四方を山々に囲まれた小さな村に、石造りの家々がひっそりと並んでいます。春から夏にかけては緑のなかに色とりどりの花々が咲き乱れ、清涼な空気に包まれて、心が洗われるようです。

©︎MasahiroAriga 天高くそびえる鐘楼が美しいサン・クリメント教会

タウイ村のシンボル、サン・クリメント教会を訪れてみましょう。1123年に奉納された、北イタリア・ロンバルディア様式の鐘楼をもつ美しい教会です。小さな窓から光が差し込む薄暗い堂内には、半円ドームの後陣が設けられています。かつて後陣には「全能のキリスト」を描いた、ロマネスク美術の傑作といわれるフレスコ画がありました。現在オリジナルはバルセロナのカタルーニャ美術館に展示されていますが、その代わりに、後陣をスクリーンにしてフレスコ画を再現するプロジェクションマッピングは必見。鮮やかな色合いで映し出される「全能のキリスト」は、素朴ながらも力強く、この絵が描かれた当時の人々の神への思いが伝わってくるようです。

©︎MasahiroAriga サン・クリメント教会の「全能のキリスト」。プロジェクションマッピングは毎日9回行われる

タウイにはこのほか、サン・クリメント教会と同時期に建てられたサンタ・マリア教会があり、後陣と側廊に残る壁画が見事。もし時間があれば、周辺の村々に点在する世界遺産の教会を巡り、自然のなかに今も息づくロマネスクの魅力に触れてみましょう。

©︎MasahiroAriga 中世の様式をそのまま残すサンタ・マリア教会

アラン渓谷で手つかずの自然を満喫する

©︎Vald'Aranphotos ピレネー山脈に抱かれ独自の文化を育んできたアラン渓谷

ボイ渓谷からさらに北へ進むと、標高2000m以上のアラン渓谷(バル・ダラン)にいたります。ピレネーの険しい山々に囲まれたこの地域は、長い間孤立していた歴史をもつことから、アラン語という独自の言語や習慣が生まれました。中心となるビエーリャの町には、夏は避暑やハイキング、冬はスキーを目的に、多くの観光客が訪れます。また「Baqueira Beret」というスキーリゾートは、スペインの国王が毎年バケーションを過ごす場所として有名です。

©︎O.Rodbag-Escolad'equitacióValld'Aran アラン渓谷では乗馬ツアーも開催されている

アラン渓谷の魅力は、なんといっても手つかずの自然に触れられること。ピレネーの山々と川や滝、可憐な花々を見ながらハイキングやサイクリングを楽しんだり、素朴な村々や教会をドライブで巡ったり。野生動物保護区のアラン公園では、オオカミやカワウソをいたるところで見かけることができます。また、ヨーロッパで最も高い場所にある温泉「Banhs de Tredòs」で、硫黄泉に浸かってリラックスするのもおすすめ。自然を満喫してお腹が空いたら、この地域の郷土料理である栄養たっぷりの高山スープ、オリャ・アラネサを味わってみましょう!

アラン渓谷からラ・セウ・ドゥルジェイへ

©︎OriolClavera 山の村らしい素朴な家並みが広がるエステリ・ダネウ

アラン渓谷をあとにして、アルト・ピレネー自然公園の雄大な風景を眺めながら南東へ進みます。途中のエステリ・ダネウは、アイグエストルタス国立公園をハイキングする際に拠点となる町のひとつ。カタルーニャにある唯一の国立公園には200以上もの湖が点在し、澄んだ水と空気を全身で感じることができます。またピレネーを水源とし山あいを流れるノゲーラ・パリャレサ川は、ヨーロッパ屈指の急流河川で、ラフティングの名所として知られています。

©︎OriolClavera ノゲーラ・パリャレサ川でラフティングを楽しむ

セグレ川とバリラ川の合流点にあるラ・セウ・ドゥルジェイは、標高690mに位置する、リェイダ県北部の重要都市。古くからピレネー地域の交易の中心として栄え、旧市街の中心にはカタルーニャで唯一の完全なロマネスク教会である大聖堂が立っています。また、セグレ川のほとりにあるラフティングパークは、1992年のバルセロナオリンピックでカヌー競技の会場となったところ。ラフティングやカヤック、スタンドアップパドルなど、ウォータースポーツにチャレンジするのもおすすめです。

©︎OriolClavera 北イタリアの影響を受けて11~12世紀に建造されたラ・セウ・ドゥルジェイの大聖堂

サンタ・マリア・ドゥルジェイ聖堂

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大聖堂を見学したら、旧市街のマジョール通りを歩いてみましょう。アーケードが付いた石造りの古い建物が立ち並び、中世のたたずまいを現在に伝えています。火曜と土曜の午前中には、11世紀から続くマーケットが開かれ、生鮮食品のほかこの地方特産のソーセージやチーズが露店に並びます。ここでのおすすめは、カタルーニャで唯一DOP(保護原産地呼称)に認定されているチーズ「Queso de l'Art Urgell y la Cerdanya」。マーケットやレストランで見かけたら、ぜひ試してみてください。

©︎OriolLlauradó 毎年10月にはチーズ市「FiradeSantErmengol」が開かれる

リェイダからラ・セウ・ドゥルジェイまで、ピレネーの山々に抱かれた中世の教会や村々を巡り、大自然を満喫する、カタルーニャの魅力が満載のルートをご紹介しました。旅の日程や目的、それぞれの興味に応じて自由にアレンジが可能なので、モデルコースを参考にして、自分だけの旅を創造してみてくださいね!

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