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人それぞれの旅行スタイルがあるように、海外でのネット接続法も多種多様。利用シーンや目的に合わせて選ぶことがポイントです。今回は、近年主流になりつつあるeSIMとレンタルWi-Fiを比較し、使い分けについて解説。2024年10月28日『地球の歩き方』からリリースされるeSIMプランも要チェックです!
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まずひとつめは、旅に持っていく荷物量をチェック。「旅先は身軽に移動したい」「荷物はコンパクトにまとめたい」という人には、eSIMが向いています。通信情報が埋め込まれているeSIMはスマホ1台あればOK。特にバックパックスタイルの旅なら、1gでも荷物を減らしたいと思う人も多いはず。できるだけ荷物を減らしたいミニマリスト派にもぴったりの選択肢です。
さらに、eSIMの場合は紛失・破損リスクも抑えることができるのもポイント。画面上で完結するため、地面に落としたり雨で濡れたり……といった旅行にありがちなアクシデントも心配不要です!
eSIMについての詳細は地球の歩き方からeSIMが登場!メリット&注意点が分かる基本ガイドをチェック。
一方、スマホ一体型のeSIMと異なり、レンタルWi-Fiの場合は専用ルーターや充電器が必要になります。Wi-Fiルーターとはネット接続に必要な機器のこと。機器によって異なりますが、大きさはおおよそスマホをイメージするのが近いでしょう。出発前に空港などで受け取ったあと、ルーターが周囲にあるときに限り接続可能です。定期的に充電も必要なため、専用の充電器やコードも忘れずに持参する必要があります。
〈eSIMがおすすめ〉
ふたつめにチェックしたいのが、同行者の人数と接続したいデバイス数。家族旅行やグループ旅行など、複数人で旅行するならレンタルWi-Fiがおすすめです。なぜならWi-Fiはルーター1台で複数のデバイスに接続が可能だから。1台分の料金で済むため、ひとりあたりの費用を抑えられるのがメリットです。もちろん、パソコンやタブレットの同時接続も可。海外出張など、パソコンやタブレットに接続したいという人にも最適です。
ただし、複数人でシェアした際は別行動に注意。ルーターの通信範囲はおよそ10〜20mのため、離れてしまうとネット接続は不可に。また1台で同時接続できるデバイス数には限りがあります。レンタルしたWi-Fiルーターが何台まで同時接続が可能なのかも確認しましょう。さらに、接続台数が増えるに従ってそのぶん通信速度も遅くなっていきます。解決方法として、複数台Wi-Fiルーターをレンタルするのもいいでしょう。
eSIMも1台のスマホでテザリングをして複数のデバイスもしくは、複数人と同時接続することはできますが、そのぶん充電の減りが早くなります。複数台に同時接続しなければ、ひとり旅派にはeSIMがイチ押しです。またグループ旅行の場合でも、単独行動する予定があるなら購入しておくのが安心かもしれません。
〈レンタルWi-Fiがおすすめ〉
〈eSIMがおすすめ〉
最後に確認するのは、スマートフォンの機種と接続方法についてです。初めてeSIMを使うときにチェックしたい点はふたつ。ひとつめは自身のスマホがeSIM対応機種であるかを確かめること。国際的に普及は進んでいますが、一部は使用不可の機種もあります。
ふたつめはSIMロック解除の確認です。SIMロックとは、大手キャリアで購入した端末で他会社のSIMが使えないようロックされた状態のこと。2021年10月以降に購入したスマホなら確認不要ですが、それ以前の場合、オンラインで解除手続きをする必要があります。確認後は、オンラインでプランを購入し、指示に従って設定を行うことで即時利用可能に!購入から利用までスムーズに終えられ、忙しい社会人にもおすすめです。
一方Wi-Fiの場合、利用するのにスマホの機種は選びません。ルーターに付けられたSSIDという識別番号とパスワードを入力すれば接続は完了。現物で受け取りと返却を行うので、デジタル機器が苦手な人でもスムーズに使いこなせるはずです。
〈レンタルWi-Fiがおすすめ〉
〈eSIMがおすすめ〉
Wi-Fiの新しいスタイルが「WiFiBOX」。最大の特徴は予約から受け取り、返却まですべて非接触で完結すること。混雑する空港カウンターに並んだり、宅配を待ったりする必要はありません。出発当日でも予約&購入できるため、スケジュールに余裕がないときも安心。購入から返却まで4ステップで完了します!
〈STEP1〉希望の日付とプランを決めてネット申し込み(出発当日でも可)
〈STEP2〉WiFiBOX貸出機のQRコードを読み取る
〈STEP3〉スロットから自動で本体が取り出され、レンタル開始!
〈STEP4〉スロットに差し込み返却完了
通常のWi-Fiと比較し、リーズナブルな価格も魅力のひとつです。4G-LTE Wi-Fiプランの場合、例えば台湾は1日当たり300円~から購入可。ハワイやアメリカ、タイやベトナムなどは390円~。約130の国と地域に対応しており、ヨーロッパ周遊や世界周遊などプランも豊富です。
また内部には、スマホなどの充電に対応した3タイプのケーブルを内蔵。ルーター兼モバイルバッテリーとして使えるのも大きなメリットですね。
“旅先に誰とどこに何日間行くのか?”通信手段の選択は、その時々の旅行スタイルに合わせて使い分けをしてみましょう。今回ご紹介したレンタルWi-FiとeSIMのおもなメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット | |
レンタルWi-Fi |
・複数人で接続できる ・パソコンやタブレットにも接続できる ・初期接続が分かりやすい |
・返却と受け取りが必要 ・持ち運びの荷物が多くなる |
eSIM |
・荷物の量が減らせる ・紛失や破損リスクを減らせる ・オンラインで手軽に購入できる |
・対応端末が限定されている ・初期設定を複雑に感じる場合がある |
そして2024年10月28日に、『地球の歩き方』からeSIMが発売されます!購入者限定のオリジナルリーフレット付き。出発前に役立つ持ち物リストのほか、パッキング・収納のコツや防犯対策など、実践的な情報も掲載!安心・安全をモットーにして、出発から帰国までサポートします。次の旅先ではガイドブックと一緒に「地球の歩き方eSIM」もお忘れなく!
TEXT:渡辺菜々子(ART LOVE MUSIC)
PHOTO:iStock