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中欧に位置するスロヴァキアは、深い歴史と豊かな自然が魅力の国。首都ブラチスラヴァをはじめ、古都の風情が漂う旧市街や丘の上にそびえる荘厳な城、修道院や博物館など、歴史の面影を感じられるスポットが点在している。今回は、そんなスロヴァキアでおすすめの観光スポット5選を紹介。スロヴァキアの魅力を堪能する旅に出かけよう。
ドナウ川を見下ろす丘の上に、ブラチスラヴァの町を見守るかのようにそびえるブラチスラヴァ城。戦火や改築を経て、現在の姿になった。四隅の四角い塔が印象的で、遠くからでもひと目でブラチスラヴァ城だとわかる。ここは、かつてハンガリー王国の居城としても使用された。現在、内部は国立博物館となっており、スロヴァキアの歴史や文化が紹介されている。また、展望台からはブラチスラヴァの町並みを一望でき、庭園では散策を楽しむこともできる。
中世の荘厳な雰囲気が漂う聖マルティン大聖堂は、旧市街の中心にあるブラチスラヴァ最古の教会。19人のハンガリー王がこの大聖堂で戴冠式を執り行ったとされ、ここがいかに重要な教会であったかをうかがい知ることができる。内部に入ると、見事なアーチやステンドグラスに迎えられ、静かな祈りの空間が広がる。主祭壇の細工も精緻で、見る者を圧倒する美しさだ。この他、宝飾室や王の墓も公開されている。
国立自然史博物館は、歴史や文化だけでなく、スロヴァキアの自然の魅力にも触れたい人におすすめのスポット。オソブニー桟橋のすぐ北側に位置し、広場にはチェコ初代大統領であるトマーシュ・マサリクの像が建っている。隕石を含めた鉱物のコレクションや化石、スロヴァキアに生息する動物の剥製や標本などが展示されている。建物自体も見応えがあり、近代的なデザインと豊かな展示内容が融合した空間が、知的好奇心を刺激する。
ドナウ川とモラヴァ川が合流する絶景ポイントにあるデヴィーン城は、スロヴァキアの歴史を物語る遺跡だ。1~5世紀の間、ブラチスラヴァ城とこの城はローマ帝国にとって重要な拠点となっており、9世紀には大モラヴィア王国の要塞として用いられていた。その後も改築が重ねられ、城はますます巨大になったが、ナポレオン率いるフランス軍によって1809年に攻め落とされた後、廃墟と化した。現在ではその姿をドナウ川面に映すのみだが、散策しながらスロヴァキアの歴史に思いをはせることができる場所だ。
ブラチスラヴァ旧市街の中心に位置する旧市庁舎は、フラヴネー広場を見下ろす時計塔が目印の建物。現在、内部はブラチスラヴァ市の歴史博物館(Muze-um dejin Mesta)となっている。併設しているモザイク模様の屋根が美しいアポニー宮殿には、ワインとブドウ栽培についての博物館などがあり、観光にうってつけだ。
スロヴァキアは、多様な文化遺産と自然の美しさが魅力の国で、この記事で紹介した観光スポット5選にはその魅力が凝縮されている。ブラチスラヴァ城の歴史や、デヴィ―ン城からの絶景、そして聖マルティン大聖堂の荘厳な雰囲気は、スロヴァキアならではの体験となるだろう。豊かな歴史と自然に触れる旅を楽しんでほしい。