マルタの必訪観光スポットを厳選！世界遺産満載の地中海のリゾート地へ

地中海のちょうど真ん中に浮かぶ島国、マルタ。淡路島の半分ほどの国土に歴史的建造物が点在し、ヨーロッパでも屈指のリゾート地として知られています。南ヨーロッパならではのゆったりとした雰囲気とフレンドリーな人々、そして治安のよさで海外旅行初心者でも安心！今回は『Platマルタ』で紹介している数々の見どころのなかから、これだけは外せない必訪スポットを厳選してご紹介します。

まず訪れたいのは、町全体がユネスコの世界文化遺産に登録されているマルタの首都、ヴァレッタ。1565年のマルタ大包囲戦後、オスマン帝国の再攻撃に備えて聖ヨハネ騎士団が建設した要塞都市で、現在は経済、政治の中心地として約5200人が暮らしています。半島自体の地形を生かした造りになっていて、半島の先端には強固な砦、海岸線には城壁と堡塁が張り巡らされ、付け根には内陸からの侵入を防ぐための半月堡が何重にも備えられています。

長さ約1,000メートル、幅約800メートルほどの都市内には、聖ヨハネ大聖堂や騎士団長の宮殿、騎士団の寄宿舎など、聖ヨハネ騎士団の面影が残る建造物が点在。なかでも騎士団の心の拠り所でもあった聖ヨハネ大聖堂は、必見スポットです。簡素な外観とは対照的に内部は豪華装飾品で彩られ、見事な天井画や騎士団員たちの墓碑が敷き詰められた床、礼拝堂などの見どころが満載。天才画家・カラヴァッジョがささげた生涯最大の大作も見逃せません。

次に訪れたいのは、こちらもユネスコの世界文化遺産に登録されている巨石神殿。エジプトのピラミッド以前に建てられたもので、巨石文化の起源ともいわれています。巨石を積み上げて建てた神殿はマルタ全土に30ほど点在していますが、なかでも最も規模が大きく保存状態がよいタルシーン神殿はおすすめ。3つの神殿が連なる複雑な構造で、巨大な一枚岩を左右対称の巨石で支えたメインゲートを抜け、いくつもの壁で仕切られた内部を散策しながら巡ることができます。

神殿内からは巨大な女神像、動物や幾何学模様が施された祭壇、壁なども発見されていて、こちらはヴァレッタの国立考古学博物館でじっくり見学することが可能。今から4500～6000年前の時代、数トンもの巨石をどこからどうやって運び、積み上げていったのか……。誰が何のために築いたのか……。そして紀元前1800年頃、人々はなぜ突如神殿を捨て、マルタから姿を消したのか……。多くの謎について触れて学び、古代へと思いを馳せてみるのもいいかもしれません。

おもに石灰岩からなるマルタには、ハチミツ色に輝く断崖と海のコントラストが美しい絶景が点在しています。なかでもマルタ島南部、海面から約30ｍの高さの断崖にぽっかりと口を開けた青の洞門は有名。その壮大な姿は陸の上からでも十分に楽しめますが、現地を訪れたらぜひ体験してほしいのが、遊覧船ツアー。ルッツと呼ばれる伝統船で洞門内へと繰り出し、太陽の光を反射してさまざまな青を醸し出す神秘の世界を堪能することができます。

また、マルタ島とゴゾ島の間に浮かぶ小さな島、コミノ島の西側に広がるブルー・ラグーンは、“空飛ぶ船”が見られることで人気。太陽が真上から照り付け、透きとおるような海と空の“青”が一体化すると、まるで船が空中に浮いているかのような不思議な現象が見られます。コミノ島周辺の洞窟巡りなどを組み合わせたツアーに参加してもよいですし、個人でも気軽にマルタ島とゴゾ島から頻繁に行き来しているボートで訪れることができます。

リゾート地として人気のマルタの魅力は、観光だけにとどまりません。町のいたるところで見かける猫に癒されたり、断崖に囲まれた穏やかな湾やビーチ、岩にくり抜かれた天然プールで海水に浸りながらゆったりとした時間を過ごしたり、絶景を眺めながら海岸沿いをウオーキングしたりと、楽しみ方は人それぞれ。ローカルフードや伝統工芸、ワイナリー訪問などを通じて地元の人々と交流すれば、また新たなマルタの魅力を発見することができます。

地球の歩き方『Platマルタ』には観光スポットにとどまらず、旅スタイルを提案するさまざまな情報が満載！ローカル体験やアクティビティ、グルメ＆ショッピング情報に加え、町歩きがいっそう楽しくなる雑学や話題、取材者が見つけたとっておきの絶景スポットなども掲載しています。のんびりとした雰囲気と温かい人々に迎えられ、一度訪れたら、また訪れたくなる南ヨーロッパのリゾート地、マルタ。ぜひ、あなたならではのとっておきの過ごし方を見つけてください。

写真・文：「Platマルタ」編集担当 竹内あや