
地球の裏側、南米のチリで「和風温泉」をめぐる
2024.10.1
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チリの歩き方
チリは南米大陸の西側に位置し、多様な自然と文化が息づく国だ。この国は、北のアタカマ砂漠から南のパタゴニアまで南北に細長い国土を有している。世界で最も乾燥したアタカマ砂漠、雄大なアンデス山脈、パタゴニア地方には氷河やフィヨルドが点在しており、旅行者にとっては驚きに満ちた冒険の地である。
チリ北部に位置するアタカマ砂漠は、世界で最も乾燥した場所として知られ、乾燥した大地がもたらした月面のクレーターを思わせる地形から「月の谷」と呼ばれている。昼間は太陽に照らされる奇岩や塩の平原を、夕暮れ時には暮れていく空と谷を眺めよう。夜になれば、世界でも有数の星空が広がる。標高の高い場所に位置するこのエリアは大気が澄んでおり、星々が手の届くほど近くに感じられる。
チリを代表する自然景観のひとつが、アンデス山脈だ。険しい山々が連なるこのエリアでは、ハイキングやトレッキング、さらにはスキーなど、さまざまなアウトドアアクティビティが楽しめる。特に冬には、ポルティージョやラ・パルバといったリゾートでのスキーが人気だ。また、春から夏にかけては、色とりどりの高山植物や野生動物が見られるトレッキングルートを巡るのがおすすめ。アンデス山脈で自然と一体になる体験は、忘れがたい思い出となるだろう。
パタゴニア地方は、世界の果てとも言われるチリ南部の広大な荒野だ。この地域では風が吹きすさぶ大地と、氷河が削り取ったフィヨルドや湖が特徴的な風景を形成している。トーレス・デル・パイネ国立公園は、この地域を代表する観光地で、トレッキングルートが豊富に用意されている。特に、「Wトレック」と呼ばれるルートでは、山、氷河、湖、そして野生動物が織りなす絶景を満喫できる。大自然の中を歩くその時間は、まさに冒険心をかき立てられる瞬間だ。
チリ中央部に位置する港町バルパライソは、カラフルな建物群が有名。ここはユネスコ世界遺産にも登録されており、その歴史的な価値と独特の芸術的な雰囲気が魅力だ。丘の斜面に張り付くように建てられた家々は鮮やかな色彩で彩られている。狭い路地や階段を歩きながら、地元のアーティストたちによるストリートアートを楽しもう。きっと丘の上から港を見渡す風景に心を奪われるはず。
チリの首都サンティアゴは、現代的な都市と歴史的な魅力が交錯する場所だ。ここでは高層ビルが立ち並ぶ一方で、歴史的建造物や美術館、公園などが点在している。特におすすめなのは、ラ・モネーダ宮殿やベルビス公園などの歴史的スポット。また、夜には地元のワインを楽しみながら、モダンなレストランやバーでチリの料理を堪能するのも一興だ。