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フランス・パリの観光ガイド・有名観光スポット
2025.7.16
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フランスには、個性豊かな都市が点在しています。首都パリをはじめ、港町マルセイユ、美食と文化の町リヨン、地中海のリゾート地ニースなど、都市ごとに異なる魅力を満喫できます。この記事では、フランスを代表する4つの都市の特徴と見どころを紹介します。フランス旅行の計画を立てる際に、ぜひ参考にしてみてください。
フランスには、その土地の歴史や文化、自然を感じられる都市が点在しています。本土の行政区分は、13の地域圏(レジオン)に分けられ、地域圏のなかに県や郡といった地方自治体が存在します。フランスの主要な都市は以下の通りです。
| 都市名 | 地域圏 |
| パリ | イル・ド・フランス |
| マルセイユ | プロヴァンス・アルプ・コート・ダジュール |
| リヨン | オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ |
| ニース | プロヴァンス・コート・ダジュール |
パリは芸術と文化の都として知られ、歴史ある建築物や美術館、洗練された町並みが魅力の首都。市内はセーヌ川が東西に流れ、川を挟んで北側が右岸(Rive Droite、リヴドロワト)、南側が左岸(Rive Gauche、リヴゴーシュ)と呼ばれています。エッフェル塔や凱旋門などの名所が点在し、まるで町全体が美術館のような雰囲気。セーヌ川沿いの景観やカフェ文化も人気で、日常のなかに芸術や美しさを感じられます。
パリの基本情報
パリには四季があり、季節の移り変わりは東京と似ていますが、平均気温は1年をとおしてパリの方が低い傾向です。春の訪れを感じるのは4月頃。梅雨がなく、空気が乾燥しているため、夏は日中30度を超えても日陰に入れば比較的暑さをしのぐことができます。秋の訪れは東京よりも早く、11月になると冬に入り、曇りや雨の日が多くなります。同じ季節でも年によって気候が異なるので、旅行前に天気予報をチェックしておくのがおすすめ。
パリ観光のベストシーズンは、さわやかな晴れの日が多い4~6月。暑さがやわらぐ秋も、屋外での観光や町歩きに適しています。
パリ近郊にはシャルル・ド・ゴール国際空港とオルリー空港のふたつの空港があります。シャルル・ド・ゴール国際空港には日本から直行便が運航しており、所要時間は約14時間。
シャルル・ド・ゴール国際空港からパリ市内までは、バスや高速郊外鉄道(RER)、タクシーなどで移動可能。オルリー空港から市内までは高速郊外鉄道(RER)のほか、メトロやタクシーでアクセスできます。
エッフェル塔は、1889年のパリ万博のために建てられた高さ約330mの鉄塔で、パリを象徴するランドマーク。昼は鉄骨の構造美、夜はライトアップしたロマンティックな雰囲気を楽しめます。展望台からは、セーヌ川や凱旋門など、パリの町並みを一望できるのも魅力。エッフェル塔の下に広がるシャン・ド・マルス公園からはもちろん、セーヌ川対岸から見るのも美しく、さまざまな場所からその姿を楽しむことができます。
凱旋門(エトワール凱旋門)は、ナポレオンの命により1806年に建設が始まったフランスを代表する歴史的建造物。シャンゼリゼ通りの西端にそびえる高さ約50mのその姿は、パリのシンボルのひとつとなっています。内部のらせん階段を上った屋上からは、シャンゼリゼ通りをはじめ、エッフェル塔やサクレ・クール聖堂まで見渡すことができ、絶景を堪能できます。
ルーヴル美術館はパリにある世界最大級の美術館で、ピラミッド型のガラスのエントランスが印象的。モナ・リザやミロのヴィーナスなど30万点以上の所蔵を誇り、古代から近代まで幅広いコレクションが展示されています。広大な館内はまるで迷宮のようで、1日では回り切れないほど見どころが詰まっています。
マルセイユは、南部の地中海沿岸に位置する港町で、フランス最古の都市として長い歴史を誇ります。旧港を中心に活気ある町並みが広がり、漁船やヨットが並ぶ風景は地中海らしい開放感満載。カランクと呼ばれる海岸線や地中海を一望できる丘からの景色など、美しい自然も満喫できます。また、美食の町としても名高く、魚介をふんだんにつかった地元のスープ料理・ブイヤベースをはじめとした新鮮な海の幸を楽しめるのも魅力。
マルセイユの基本情報
マルセイユは年間を通じて比較的温暖で、天候に恵まれているのが特徴。夏は30度を超える日もありますが、湿度が低いため比較的過ごしやすく感じられます。春先や秋から冬にかけて、この地域特有のミストラルと呼ばれる冷たく乾いた北風が吹くことがあり、厳しい寒さを感じることがあります。1年をとおして降水量は少ないものの、秋はやや雨の日が多くなります。
マルセイユ観光のベストシーズンは、気温が穏やかな春と秋。ビーチでの海水浴を楽しむなら、夏場が最適です。
マルセイユ近郊にはマルセイユ・プロヴァンス空港があり、空港からマルセイユ市内までは、シャトルバスや電車などで移動可能です。
なお、2025年10月現在、日本からマルセイユ・プロヴァンス空港への直行便は運航していません。パリやフランクフルトなどのヨーロッパの主要空港を経由してアクセスする方法や、パリやニースなどの都市から高速鉄道(TGV)で移動する方法などがあります。
ノートルダム・ド・ラ・ギャルド聖堂は、丘の上にそびえるロマネスク・ビザンチン様式の聖堂。丘の上から望むパノラマビューが美しく、マルセイユの町並みや旧港、地中海を一望できる絶景スポットとして親しまれています。聖堂内部には、航海の無事を祈る船の模型などが飾られています。
マルセイユ沖に浮かぶイフ城は、政治犯の監獄として使われたとされる歴史的建物。アレクサンドル・デュマの小説『モンテ・クリスト伯』の舞台としても知られ、文学ファンにも人気のスポットです。城内では石造りの牢獄などを見学でき、地中海やマルセイユの町も一望できます。
湾岸地区にあるヨーロッパ地中海文明博物館(MuCEM)は、地中海世界の歴史と文化、多民族の交流をテーマにしたユニークな博物館。伝統工芸から現代アートまで幅広い展示が魅力で、地中海地域の多様性について知ることができます。近代的な建築や隣接するサン・ジャン要塞と融合した景観も見どころ。
リヨンはフランス南東部に位置するローヌ・アルプ地方の中心都市。世界遺産にも登録された旧市街の歴史地区をはじめ、市内には趣ある建造物が点在し、町を散策しているとまるでタイムスリップしたような気分を味わえます。また、美食の都としても知られ、ブションと呼ばれる伝統的なレストランでは、リヨンの名物料理や地元産のワインが楽しめます。文化施設や美術館も充実しており、歴史や建築、グルメ、芸術と多彩な魅力が揃った都市です。
リヨンの基本情報
夏の暑さは厳しく、30度を超える日もありますが、湿度は低めで比較的過ごしやすく感じられます。冬は冷え込み、気温が1桁まで下がることがあります。1年を通じて雨が降りますが、特に春と秋にやや降水量が増えるため防雨対策が必要です。
リヨン観光のベストシーズンは春と秋。穏やかな天気が続き、町歩きや屋外での観光に最適です。
リヨン近郊にはリヨン・サンテグジュペリ空港があり、空港からリヨン市内までは、トラムやタクシーなどで移動可能です。
なお、2025年10月現在、日本からリヨン・サンテグジュペリ空港への直行便は運航していません。パリやフランクフルトなどヨーロッパの主要空港を経由してアクセスする方法や、パリから高速鉄道(TGV)で移動する方法などがあります。
世界遺産に登録されているリヨンの旧市街は、中世の建物や石畳の路地が残る歴史的なエリア。ルネッサンス様式の建物や教会、路地から別の路地へ行き来できる抜け道(トラブール)が点在し、歴史や文化を感じられます。カフェやレストランも豊富で、地元のグルメを楽しみながら、リヨンならではの趣ある町並みを満喫できます。
フルヴィエールの丘は、リヨンの町を一望できる絶景スポット。丘の上にはノートルダム・ド・フルヴィエール・バジリカ聖堂がそびえ、内部のモザイクやステンドグラスも見どころ。ケーブルカーでアクセスでき、リヨンの旧市街や新市街、ローヌ川などの美しい景観を楽しめます。
料理人として初めてフランスの国家最優秀職人章(M.O.F.)を授与された、リヨンが生んだ偉大なるシェフ、ポール・ボキューズの名が付いた屋内市場。新鮮な野菜や魚介、チーズ、肉類など豊富な食材が揃い、地元の食文化を体感できる人気のグルメスポットです。レストランやフードスタンドもあるので、地元グルメを味わいながら市場内を散策するのがおすすめ。
ニースは、フランス南東部に位置するコート・ダジュールの中心都市で、美しい海岸線が魅力のリゾート地。年間を通じて温暖な気候に恵まれ、地中海の輝く青い海や灼熱の太陽を求めて多くの観光客が訪れます。旧市街には歴史を感じる建物やにぎやかな市場が並び、ショッピングやグルメを楽しめます。また、数々の芸術家たちが魅了された芸術の町としても知られ、市内の美術館では名作を鑑賞するなど、贅沢な時間を過ごすのにうってつけです。
ニースの基本情報
ニースは、1年をとおして天候に恵まれた温暖な気候が魅力。夏は晴天の日が多く、暑さは厳しいものの湿度が低いため比較的過ごしやすいでしょう。ときおり北風のミストラルが吹き荒れることがありますが、冬でも温暖です。年間の降水量は比較的少なく、短時間のにわか雨が中心。
ニース観光のベストシーズンは、比較的穏やかな陽気が続く春と秋。海水浴を楽しむなら、夏場が最適です。
ニース近郊にはニース・コート・ダジュール空港があり、空港からニース市内までは、トラムやタクシーなどで移動可能です。
なお、2025年10月現在、日本からニース・コート・ダジュール空港への直行便は運航していません。パリやフランクフルトなどのヨーロッパの主要空港を経由してアクセスする方法や、パリやマルセイユなどの都市から高速鉄道(TGV)や国鉄(TER)で移動する方法などがあります。
プロムナード・デザングレは、海岸沿いに続く全長約3.5kmの大通り。ヤシの木が立ち並ぶ遊歩道では、散歩やジョギング、サイクリングを楽しむ人々でにぎわい、沿道にはカフェやレストランも点在しています。夕暮れ時には海と空が夕日で染まり、写真スポットとしても人気。地中海リゾートの魅力を存分に味わえる場所です。
マティス美術館は、画家アンリ・マティスの作品を展示する美術館。色彩豊かな絵画や版画、彫刻などの数々が展示されており、マティスの独特な色彩感覚と構図を間近で感じられます。美術館は丘の上の公園内に位置するため、作品鑑賞だけでなく美しい自然も満喫できます。
ニース中心部に位置するマセナ広場は、赤れんがの建物や噴水、モダンアートの彫刻が調和する美しい広場。広場を囲むようにカフェやショップが点在し、夜にはライトアップされたロマンティックな雰囲気を楽しめます。地元の人々や観光客が集う憩いの場で、ニースらしい地中海文化を感じられるスポットです。
この記事では、フランスの主要4都市の特徴や見どころをご紹介しました。旅の目的に合わせて訪れる都市を選べば、フランス旅行はより充実したものになるはずです。本記事を参考に、ぜひフランス旅行を計画してみてはいかがでしょうか?