【2025年最新】アメリカ入国に必須!ESTA(電子渡航認証システム)の申請方法や注意点を解説

地球の歩き方編集室

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更新日
2025年9月30日
公開日
2025年8月14日
©iStock

アメリカへ観光などの短期渡航で入国する際に必要な電子渡航認証システム「ESTA(エスタ)」。オンラインで申請できる便利な制度ですが、入力ミスや有効期間の確認漏れなど、思わぬトラブルも起こりがちです。この記事では、日本国籍の方を対象にESTAの申請方法や注意点、よくある質問まで詳しく解説します。

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ESTA(エスタ)とは

ESTA(Electronic System for Travel Authorization)とは、日本を含むビザ免除プログラム(VWP)対象国の渡航者が、アメリカへ90日以内の観光・短期商用・乗り継ぎなどの目的で、ビザなしに入国する場合に取得が必要な電子渡航認証システムのこと。ESTAの申請・取得をすることでビザが免除され、アメリカへの入国が可能となります。

申請は公式ページもしくは公式アプリのESTA Mobile(Apple StoreGoogle Playからダウンロード可能)から行います。アメリカへの渡航が決まったら、すぐにESTAの申請・取得をおすすめします。

1.ESTAの申請対象者

ESTAは、日本を含むビザ免除プログラム対象国の渡航者が、90日以内の短期渡航目的でビザなしにアメリカへ入国する場合に取得が義務付けられています。年齢は問わないため、乳児や未就学児も申請が必須です。

2.ESTAの有効期限

認証取得の日から2年間有効で、期間内であれば新たにESTAを申請せずに何度でも渡航可能(90日以内)。ただし、2年の間にパスポートの有効期間満了日を迎える場合は、パスポート更新後に再度ESTAを申請する必要があります。

3.ESTAの申請から取得までにかかる期間

遅くとも日本出発の72時間前までにはESTAの申請と取得が完了していることが推奨されています。現在、即時承認は利用できなくなりました。

4.ESTAの申請費用

申請費用はひとりあたり40ドル、支払い方法はクレジットカード(MasterCard、VISA、American Express、JCB、Diners Club)やPayPalから選択できます。

5.ESTAの申請に必要なもの

・渡航時に使用するパスポート
・メールアドレス(認証コードや審査結果などの受け取りに使用)
・クレジットカード(MasterCard、VISA、American Express、JCB、Diners Club)またはPayPal
・渡航者情報(緊急連絡先、アメリカでの滞在先など)

ESTAの申請方法

ここからは、ESTAを申請する方法を解説します。公式ページもしくは公式アプリESTA Mobile(Apple StoreGoogle Playからダウンロード可能)で申請可能ですが、今回は公式ページでの申請の流れを紹介します。

1.ESTAの公式ページから新規申請を作成

ESTA公式ページの画面右上にある言語変更ボタンをクリックし、日本語を選択します。「新規に申請を作成する」を選択し、「個人による申請」をクリック。なお、「グループによる申請」を選んで複数人の申請をまとめて行うこともできます。

セキュリティに関する通告が表示されるので、内容を確認したうえで「確認して続行」をクリックします。

 

2.免責事項などを確認

ESTAに関する免責事項が表示されます。内容を確認し、問題がなければ「はい、私は上記の説明を読み、内容を理解し、これらの条件に合意します。」にチェックを入れます。

 

その下に、The Travel Promotion Act of 2009(2009年旅行促進法)についての記載があります。内容を確認し、問題がなければ「はい、私は上記の説明を読み、内容を理解し、これらの条件に合意します。」にチェックを入れ、次へと進みます。

 

3.申請者の情報を入力

申請者のパスポート情報を登録していきます。まずは、ポップアップ画面右下の「旅券をアップロード」をクリック。デバイスのカメラを使用してパスポートを登録する場合は「カメラから」を選び、パスポートの顔写真ページを撮影します。使用しているデバイスにカメラが付いていない場合、あるいはデバイス内の写真を使用してパスポートを登録する場合は、スマートフォンなどでパスポートの顔写真ページを撮影してデバイスに保存しておき、「ギャラリーから」を選んでパスポートをアップロードします。

パスポートの画像アップロードが完了すると、氏名や生年月日、パスポート番号などの項目が自動で反映されるので、内容に相違がないか確認します。その他、「*」の赤印が付いている必須項目を手入力していきます。なお、質問事項は日本語で表示されていますが、入力項目はすべて大文字アルファベットで入力する必要があります。

  • 出生した市区町村名 ※品川区なら「SHINAGAWA-KU」、横浜市なら「YOKOHAMA-SHI」など生まれの市区町村名を入力
  • 出生国 ※「JAPAN」など生まれた国をプルダウンから選択
  • 別の市民権・国籍 ※該当するものを「はい」か「いいえ」で選択
  • 電子メールアドレス ※有効なメールアドレスを入力。このメールアドレス宛にESTAの申請番号が送付されるようになる

 

続いて、申請者の自撮り写真をアップロードします。画面右側にある「自撮り写真をアップロード」をクリック。デバイスのカメラを使用して申請者の自撮り写真を撮る場合は「カメラから」、デバイス内の写真を使用して申請者の自撮り写真を選択する場合は「ギャラリーから」をクリックします。アップロードする顔写真については、以下の条件を満たす必要があります。

  • 顔全体を撮影し、頭と肩のみを写すこと
  • サングラス、帽子、マスクの着用は禁止
  • パスポートの顔写真のものとは異なること
  • 無地の背景でカラー写真を使用すること
  • 加工フィルターや大幅な編集をしていないこと

自撮り写真のアップロードが完了したら、画面下部の「次へ」をクリックします。入力した情報(氏名、パスポート番号、生年月日)に間違いがないかの確認画面が表示されるので、確認しながら次へと進みます。

 

4.認証コードを入力

メールアドレスの認証画面へと進みます。表示されたメールアドレスに相違がなければ、「コードを送る」をクリックします。メールに届いた4桁の認証コードを入力し、「コードを送信する」を押します。

数分待ってもメールが届かない場合は、「コードを再送する」をクリックしましょう。

 

5.個人情報の入力

続いて、個人情報を英語で入力していきます。「*」の赤印がある項目は必須項目です。

  • 他の名前または別称を通用していますか? ※該当するものを「はい」か「いいえ」で選択
  • どこか他の国から、これまでに渡航用のパスポートまたは国家身分証明書を発給されたことはありますか? ※該当するものを「はい」か「いいえ」で選択
  • 住所1 ※「2-11 NISHIGOTANDA」など町名番地を入力
  • 市区町村 ※「SHINAGAWA-KU」など市区町村名を入力
  • 州/都道府県/地方 ※「TOKYO」など都道府県名を入力
  • 国 ※「JAPAN」をプルダウンから選択
  • 電話のタイプ ※「自宅」、「勤務先」、「携帯」、「その他」から選択
  • 国番号 ※「JAPAN(+81)」をプルダウンから選択
  • 電話番号 ※最初の0を抜いた電話番号を記入
  • GE/NEXUS/SENTRIメンバーシップ ※CBPグローバルエントリー/NEXUS/SENTRIプログラムのメンバーであるかについて、該当するものを「はい」か「いいえ」で選択
  • 両親 ※ご存命か否かに関わらず、両親の氏名を入力
  • 現在または過去に勤務経験がありますか? ※該当するものを「はい」か「いいえ」で選択。「はい」の場合は、雇用主名(会社名)や住所を追加で入力

 

6.渡航情報の入力

渡航情報を英語で入力していきます。「*」の赤印がある項目は必須項目です。

  • 米国への渡航目的は、他国へ乗り継ぐためですか? ※該当するものを「はい」か「いいえ」で選択
  • 米国内の連絡先情報(氏名) ※「LOS ANGELS AIRPORT HOTEL」など滞在先のホテル名を入力
  • 米国内の連絡先情報(住所1) ※「000 W.CENTURY BLVD」など滞在先住所の番地・通りの名称から下の部分を入力
  • 米国内の連絡先情報(市町村区) ※「LOS ANGELS」など滞在先住所の町名を入力
  • 米国内の連絡先情報(都道府県) ※「CALIFORNIA」など滞在先住所の州名をプルダウンから選択
  • 米国内の連絡先情報(国番号) ※「UNITED STATES(+1)」をプルダウンから選択
  • 米国内の連絡先情報(電話番号) ※ホテルの電話番号などを入力。連絡先が不明な場合は「0000」と入力
  • 米国滞在中の住所 ※「米国内の連絡先情報」と同じ場合は「はい」を選択
  • 米国内および米国以外の緊急連絡先情報 ※氏名、メールアドレス、国番号、電話番号を入力

 

7.適格性についての質問に回答

続いて、適格性に関する質問が表示されるので、各項目をしっかりと読み、「はい」または「いいえ」で回答します。

ページ下部の「申請内容に関する証明」の内容を確認したうえ、チェックを入れます。また、もう1箇所「第三者による代理申請の場合に限定(該当する場合のみ)」と書かれたチェックボックスがあるので、本人以外が代行して入力した場合はこちらにもチェックを入れ、次へと進みます。

 

8.申請内容の確認

これまでの入力内容が表示されるのでそれぞれ相違がないかを確認し、「確認して続行」をクリック。もし情報を修正したい場合は、「申請内容の内容を変更する」をクリックして修正します。各項目の申請内容を確認したら、次へと進みます。

 

9.支払い手続き

支払い画面では、申請者の氏名や申請番号などが表示されます。免責事項を確認し、問題なければ「今すぐ支払い」をクリック。すぐに支払わない場合は、画面左側にある支払い手続き期限までに支払いを済ませます。支払い方法は、「PayPalアカウント」か「デビットカードまたはクレジットカード」のどちらかから好きなほうを選択。カードの場合はMasterCard、VISA、American Express、JCB、Diners Clubが利用可能です。

選択した支払い方法に応じた決済画面が表示され、カード情報などを入力すれば支払いが完了します。

 

10.申請完了

支払いを終えると「認証は保留中です」と表示され、登録したメールアドレス宛てにメールが届きます。これでESTAの申請手続きは完了し、審査結果は72時間(3日)以内に出ます。

ESTAの申請・認証状況は、公式ページのトップ画面にある「ESTAのステータスを確認」をクリックし、パスポート番号、生年月日、申請番号を入力することで確認できます。申請番号がわからない場合は、パスポート番号、パスポート発行日、パスポート有効期間満了日、国籍、生年月日を入力します。

よくある質問

Q
ESTAの申請から認証されるまで、どのくらいの時間がかかりますか?
A
遅くとも日本出発の72時間前までに申請・取得を完了してください。なお現在、即時承認は利用できなくなりました。 申請結果には、「承認」、「保留」、「拒否」の3種類あります。
Q
ESTAの申請に料金はかかりますか?
A
申請にはひとりあたり40ドルかかります。クレジットカードもしくはPayPalで支払い可能です。ESTAの申請が拒否された場合は、処理費用のみ請求されます。
Q
ESTAによる渡航認証の有効期間は?
A
認証取得の日から2年間有効。ただし、2年間のあいだにパスポートの有効期間満了日を迎える場合は、パスポートの有効期間満了日までとなります。
Q
すでにESTAに登録している場合、再登録が必要ですか?
A
再登録は、ESTAの有効期間、もしくはパスポートの有効期間のどちらの満了日前日まで必要ありません。ESTAの有効期間の満了日を迎えた場合、ESTAの有効期間内にパスポートの有効期間満了日を迎えた場合、ESTAの有効期間内にパスポートを更新・新規取得した場合は、改めてESTAを申請する必要があります。
Q
支払いに使用するクレジットカードは申請者本人名義である必要がありますか?
A
家族や親戚などの第三者のクレジットカードで支払うことが可能です。
Q
自身のESTAの申請・審査状況を確認できますか?
A
ESTA公式ページのトップ画面にある「ESTAのステータスを確認」をクリックし、パスポート番号、生年月日、申請番号を入力することで確認できます。
Q
ESTAの申請番号とは? 忘れた場合は、どこで確認できますか?
A
申請番号とは、ESTAを申請した際に自動で発行される16桁の番号のことで、申請完了時の画面や登録したメールアドレス宛てに送付されます。申請内容の確認や修正を行う場合に必要となるため、控えておきましょう。忘れてしまった場合は、送付されるメールに記載があるので確認しましょう。
Q
留学する場合もESTAによる申請が必要ですか?
A
不要です。 ESTAの申請・取得は、ビザ免除プログラムを利用してアメリカへ渡航する方が対象となります。留学や就労などビザの申請が必要な場合はESTAによる渡航認証の申請・取得は不要です。
Q
ESTAはビザとは異なりますか?
A
ESTAとビザは異なります。ESTAは、ビザ免除プログラムを利用した渡航認証制度で、ビザなしにアメリカへ渡航できるかどうかを事前に申請し、渡航認証を取得するためのものです。
Q
乳幼児でもESTAによる申請は必要ですか?
A
年齢、航空券の発券の有無にかかわらず、アメリカビザ免除プログラムを利用して渡航する方全員が、ESTAの申請・取得が必要です。
Q
ESTAによる申請は代理の人でもできますか?
A
家族、一緒に旅行する人などが代理でESTAを申請することができます。また、旅行会社や代行会社に申請を依頼することも可能ですが、申請費用とは別に手数料が発生する場合があります。
Q
ESTA申請の際に誤った情報を入力してしまった場合はどうしたらよいですか?
A
まず、入力内容を送信する前によく確認しましょう。もし、パスポート情報、または伝染病や犯罪歴、ビザの取消しや強制送還歴の有無などの適性に関する質問を誤った内容で回答して申請・取得してしまった場合は、新たに申請してください。そのほかの間違いは、公式ページのトップ画面にある「ESTAのステータスを確認」から修正・更新が可能です。また、審査が保留になった後に渡航認証を取得した場合も同様です。拒否となった場合は、10日前後経過後に改めて申請をすることができます。
Q
ESTAによる渡航認証の回答が「拒否」となった場合はどうしたらよいですか?
A
ビザ免除プログラムを利用したアメリカへの渡航が許可されなかったため、アメリカ大使館・領事館にビザを申請する必要があります。 詳しくは、アメリカ大使館・領事館へお問い合わせください。 ▼在日米国大使館・領事館公式ページ
Q
ESTAによる「渡航認証許可」のページを印刷し、現地に持参する必要はありますか?
A
アメリカ入国審査の際に提出する必要はありません。しかし、申請番号、有効期間満了日を確認するための控えとして、念のため印刷しておくとよいでしょう。
Q
グアム・サイパンに行く場合はESTAによる申請が必要ですか?
A
ビザ免除プログラムを利用してグアムやサイパンに渡航する場合、Guam-CNMI ETAあるいはESTAのどちらかを申請する必要があります。グアムやサイパン渡航前に有効期間内のESTAを保有している場合は、新たな申請は不要です。ESTAを取得しておらず、新たに申請する場合はどちらかを申請する必要がありますが、申請費用についてGuam-CNMI ETAは無料ですが、ESTAは有料である点に注意してください。Guam-CNMI ETAの概要や申請方法は、こちらをチェック。
※新グアム-北マリアナ諸島連邦ビザ免除プログラム:日本など特定の国籍の人が短期商用・観光目的での渡航予定で、同プログラムを利用して入国する場合は最大45日滞在が可能です。
Q
カナダやメキシコから陸路でアメリカに入国する予定ですが、ESTAによる申請は必要ですか?
A
2022年5月から陸路でアメリカへ入国する場合にも、ESTAの申請・取得が必要になりました。

まとめ

この記事では、ESTAの概要や申請方法、注意点などについて詳しくご紹介しました。ESTAは、アメリカ入国に欠かせない申請です。記事を参考に、アメリカ渡航前に余裕を持って取得の準備を進めましょう。

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