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”カルチェ姉妹” と呼び合っている間柄の知り合いがいます。 幾つか持っているカルティエについて情報交換をしている ”バブリー” な集まりです。 何とも ”ミーハー” な一員の私が、光り物見たさでリージョン・オブ・オナー美術館(西洋美術館)の「カルティエとアメリカ展」に行ってきました。
会場には、カルティエの文字が燦然と輝いき、私の瞳もキラリ。 が、お出迎えは、大阪で有名なビリケンさんでした。 ムーブメントが見えない置き時計 <ミステリークロック>。 タネアカしでもあるのかと、お尻まで確認。
先ずは、パリの消費文化が繁栄した良き時代の頃の作品が展示。
一粒だけならダイアと分かるけど、これだけ散りばめられていると奇麗なガラス細工を見ているよう。 ルビーとピンクサファイアの区別が全くつかない。 グリーンゴールド?初めて聞いた。 エメラルドは大きすぎるとくすんだ緑に見えたけどプラチナの台が透けていたのねぇ。ルビーは、赤い石だと思っていたけど、限りなく紅に近いピンク。ガーランド様式(*)にするとデザインに奥行きがでてくるんだなぁ。 革命前の帝政ロシアも顧客で、ロシアスタイルの作品が数点ありました。
次は、アール・デコ、1925年のパリ万博の頃。
小ぶりではあるけど様々な色使いの可愛らしく、少し実用的な作品が増えてきました。 長めのネックレス、小さな化粧品バック、初期のタンク(腕時計)が展示されていました。 半歩身近になったような気がする。 王室だけでなく、セレブな顧客名が出始めました。 1909年、ニューヨーク店がオープンして、百周年記念という事で今回開催されています。
この辺りで、ミーハーは気がついた。 ヨーロッパ王室、アメリカの裕福層に通じていると、更に、おもしろいはず。
戦後あたりまでの作品。
お花、動物をモチーフにしたゴールドジュエリーが目立ってきました。 アヒルのカゥボーイのブローチ、白雪姫と7人の小人達のブレスレット等、またまた親近感がわいてきた。 でも、パンサーは別格! あちこちに通称シンプソン夫人(ウィンザー公爵夫人)の名前がでてきました。 また、ビジネスウーマンとして知る人ぞ知るポスト夫人の名前もでていました。
デザイン画から完成までの行程の短編フィルムを見ていると、どれだけの時間と技術が必要なのかあらためて感動します。 デンタルフロス状の糸で細部を磨くのは参考になりました。
「上流社会」(邦題)が、最後の映画出演となったグレース・ケリーは、映画の中でレーニエ3世から送られた ”10、47カラット” のダイアの婚約指輪をつけていました。 彼女が普段使いとしてつけていた、金のコーヒー豆のネックレスとブレスレットも展示していましたが、チャーミングな輝きで、これ私でも似合うかなぁなんて、1番印象に残る作品でした。
エリザベス・テーラーのルビーのネックレスは、ハナから観賞用?とわきまえて眺めていた、まったくもって、庶民派的ミーハーでありました。
*ガーランド様式:植物、果物を編むように紡いだ綱。三つ編み風。
チョット解説:カルチェとカルティエ、、、1980年後半まで日本では、カルチェと表記、発音していましたが、それ以降は本来の発音に近いカルティエに統一されています。