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10月1日に「石油製品不足の影響」という記事を更新しましたが、その後も状況は改善されることなく、非常に厳しい状況が続いています。
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9月20日、7年越しに公布されたネパールの新憲法に不満を持つインドが、2週間ほど前より、ガソリンや調理ガス等含む石油製品や生活物資を乗せた車両の国境越えを禁止。
ほとんどの品物をインドからの輸入に頼っているネパールとしては大打撃で、かなり深刻な状況となってきています。
4月に大地震があったばかりですので、ガソリン不足というとどうも地震と関連づけられることが多いのですが、今回の燃料不足については、地震との直接的関係はありません。
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本日現在の状況は次の通りです。
国際線:各航空会社には、カトマンドゥ往復分の燃料を積んで来るよう告知が出ているようです。機体の関係で復路の燃料が積めない場合は、ネパールの隣国で給油し飛ばしています。しかし、燃料を積むことが難しい場合など、欠航となることがあり、現在では中国南方航空が欠航しています。10月10日までの欠航予定とのことですが、その後運航再開されるかは確認が必要です。
国内線:本日現在、燃料調整のため通常よりも減便はしていますが、どの路線も運航しています。先日のニュースで、移動目的で飛んでいるのではなく、お楽しみ目的の観光用として飛んでいるエベレスト遊覧飛行(マウンテンフライト)は運休とする、というような情報も出ていましたが、本日現在、ブッダエア、イエティエア便とも運航しています。
しかし、いつまで運航できるかどうかは未定で、とりあえず燃料がなくなるまでは飛ばす、とのこと。
カトマンドゥと地方を結ぶツーリストバス:ディーゼルを燃料に走るバスがほとんどですが、給油できないときは運休とする会社が増えてきています。皆さんが利用される便が予定通り運行されるかどうかは、給油できるかどうか、にかかっています。前日に確認が必要です。
市内観光または貸切車手配:ガソリン残量がなくなってきている車も多く、空港送迎以外は車は出せない、という運送会社が出てきています。
市内観光用の車両や、遠出用の車両の場合は、直前に十分に給油できるか、にかかっており、見通しを立てられない車も多いです。
流しのタクシー:半日以上給油の列にならんでおり、営業できる時間もすくなくなっていることから、その対価で、通常の運賃よりも高い言い値となっています。
市内を走るローカルバス:走ってはいますが通常よりもかなり減便しており、来たバスに乗らないと、次いつ乗れるかわからない、状態。どれも定員をはるかにオーバーした状態で運行。本来交通規則では禁止されていますが、屋根にまで客を乗せたり、出入り口を開けっ放しにして、そこにぶら下がるように乗車させているようなバスも多々でています。
レストラン:調理ガスの不足により、メニューや営業時間を制限し始めた店も徐々に増え始めています。ホテルによっては、併設レストランのガスが尽きたため、「泊まるのは問題ないけど、食事は外でしてね」と通達しているところも。
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いつこのような状況が解除となるのか全く予測できず、非常に落ち着かない日々です。
私も、残っているガソリンは緊急用に取っておくべく、日々の移動はすべて自転車&徒歩に切り替えています。
首都カトマンドゥでのこの様な状態。かなりの危機だと思うのですが、いまだ日本ではほとんど報道されていないようです。このような一国の危機でも、報道の価値はナシ、ということなのでしょう。小国ネパールというのは、日本にとってその程度の国なのだなあ、と残念に思います。
今後もこの状態が続く場合、ネパール入りしても、移動もできず食事にもありつけない状態になることも懸念されます。ご旅行予定の方は、アンテナを広げ、今後の状況を「自主的」に収集することをお勧めいたします。
私のツイッターでも随時更新しておりますので、よろしければご参照ください。(日々のネパール情報 ツイッター でご検索ください)