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ラスベガスの2011年を振り返って

石川 葉子

石川 葉子

アメリカ・ネバダ州特派員

更新日
2011年12月31日
公開日
2011年12月31日
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こちらはただ今12月30日の夜。

予想では明日のNYE(New Years Eve:大晦日)には31万人以上の人出だとか。

今日の午前中からストリップ(大通り)には車が一気に増えて、ホテルはいつもよりたくさんの

人でごった返し始めており、明日のカウントダウンに向かって街全体が盛り上がっています。

そんなラスベガスの一年を振り返って、今年の三大ニュースというか、

印象的だったできごとを3つほど。

○元気が出てきたダウンタウン

景気どん底、2桁の失業率のラスベガスにあって、じわじわと元気になってきたダウンタウンが

話題に上ることが増えました。

特に今年はアートギャラリーを中心とした"First Friday", フードトラックの集まる"Vegas Streat" と2つの月いちイベントが、

フリーモント・イーストで定着して、観光客でにぎわうフリーモント・ストリートとは別の

新しい顔を作り始めています。

来年は、今かなり元気な企業"Zappos"が、ダウンタウンの元市庁舎をオフィスキャンパスと

して引っ越してきますので、ダウンタウンは引き続き話題の発信地として、元気を生み出してくれることでしょう。

○去り行くホテルたち

写真はusatodayよりお借りしました。

クローズと同時に、家具はもとより、カーテン・廊下のカーペットからトイレットペーパーホルダーにいたるまで、

何から何まですべて売りつくされました。

最近のニュースによれば、トレードマークだったローラーコースターは取壊され、

ホテル本体はビアガーデンを含む施設に生まれ変わる予定のようです。

資金繰りが着かずに建設途中でストップしてしまったホテル、「フォンテンブロー」。

ダウンタウンの老舗・プラザホテルが、9月の改装オープンにあたり、

この未完成ホテル「フォンテンブロー」から客室内の家具・調度品を買い取って使ったことで話題になりました。

そして、ストリップで今一番HOTなシティセンターの中で、ひっそりと空っぽのまま

たたずんでいる「ハーモン・ホテル」。

途中まで建設された時点で施工上の欠陥があるのがわかり、

当初の約半分の高さで完成となったものの、その後耐震性の問題もありオープンには

至らなかったという悲しいホテル。

夏には、爆破解体のための申請が当局に出されました。

(今までにもいくつものホテルが、爆破解体の憂き目にあいました)

今はまだ引き続き、シティセンターやショー「ビバ・ラスベガス」の広告用タワーとなっています。

○東日本大震災がラスベガスにもたらしたこと

遠く離れた日本での大災害にいてもたってもいられず、とにかく何かできることをしたい、

という気持ちがたくさんの人たちに生まれ、様々な募金活動という形になりました。

日本では今年を代表する「ことば」のひとつとして「絆」が選ばれたそうですが、

まさにこちらラスベガスでも、この大震災をきっかけとして、

今まであまり実感することのなかった、日本人コミュニティの「絆」がぎゅっと強く

結ばれました。

友人・知人との繋がり。地域との繋がり。母国・ふるさととの繋がり。

そういった繋がりがたくさん集まって、ひとつの太い絆となったのだと思います。

そしてその絆は、日本人である・ないに関らず、ラスベガス中のたくさんの人たちの気持ちで

さらに固められたと言えるでしょう。

*

今年一年、ラスベガス特派員ブログを訪ねていただき、ありがとうございました。

2012年もいろいろなラスベガスをお伝えしていきますので、どうぞ宜しくお願い致します。

(12月のお題"2011年3大ニュース")

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