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ラスベガスのグリーンな「街」・シティセンター

石川 葉子

石川 葉子

アメリカ・ネバダ州特派員

更新日
2010年7月26日
公開日
2010年7月26日
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ラスベガスで今1番新しい場所と言えば、シティセンターでしょう。

これはべラージオとモンテカルロホテルの間に現れた、「街の中の街」–ホテル・カジノ・コンドミニアム・

ショッピングセンターからなる一大施設です。

このシティーセンターは、その規模・予算の大きさや建築デザインなど、注目のポイントがいくつもあるのですが、

実は「グリーン」な「街」でもあるんです。

3月にアースアワーについてでも書きましたが、消費天国のようなラスベガスで、

環境へのインパクトを考えた「グリーン」な施設っていうのはなかなかイメージしにくいですよね。

でも、実はすでにパラッツオホテルが一昨年オープンした際にLEED (The Leadership in Energy and

Environmental Design)の認証を受けており、世界最大のLEED ビルディング(グリーンな建物)となっていました。

そして、2009年末オープンしたこのシティセンターは、85億ドルのLEED認定プロジェクトとあって、

このたび世界最大のグリーンプロジェクトとなりました。

で、どのように「グリーン」なのかというと:

リサイクル:

シティセンターの建設にあたっては、建設予定地にあった古いホテルを取壊さなければならなかったのですが、

これにより出たあらゆる建築資材(コンクリート・木材・金属・プラスティックなど)の97%が再生・再利用されたのだとか。

また、建築中に出た130,000トンの廃棄物も捨てられずに再利用されたそうです。

省エネルギー:

シティセンターには天然ガスによる発電施設が作られ、これで自分たちの使う電気をまかなうことになります。

また、発電の際に放出される熱も逃さずに、センター内の建物・プールで使用する温水作りに再利用。

各建物自体も窓やシェード、屋根の構造などがラスベガスの強い太陽光を反射させて

吸収を少なくするような造りになっていたり、

ホテル「Aria」のVIP送迎用リムジンは、空気汚染や温室ガスへの影響を少なくするために

天然ガスで走るカスタムカーが使われているのだそうです。

実際には、まだまだ山のようにあるのですが・・・各ホテル・施設で、またシティセンター全体として、

建設資材の選択から始まり、節電・節水・ゴミ処理まであらゆる面での省エネルギー・リサイクル・

環境へのインパクトを小さくるするためのシステムが組み合わされているんですね。

ラスベガスでもこういった環境に対する意識の高さをアピールする施設が増えてくるのは、心強い限りです。

後ろは壁でなく前面ガラス張りなのでとても明るいし、開放感たっぷり。

パラベンフリー(防腐剤不使用)で、リサイクル材で作られた容器を使用。

すでにオープンしているシティセンターの施設

■ Vdara 全室スイートのホテルおよびコンドミニアム (カジノなし:56階建て・1495室)

■ Mandarin Oriental (カジノなし:47階建て・392室)

■ Aria 大型カジノホテル (60階建て・約4000室)

■ Crystals エルメス・プラダ・ルイヴィトン・ティファニーなどの入っているショッピングモール

■ Veer Tower 今月オープンしたばかりの高層コンド(37階建て・約335世帯入居予定)

*各ホテル等の詳細は公式サイトからご覧いただけます。

これからは、「今度のラスベガスへ旅行、どこに泊まろうか?」という時に、

「環境への意識の高いホテルを選ぶ」という選択肢が増えるのかもしれませんね。

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