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同僚と二人、仕事の帰り道、なぜだか急にお腹が空いた。BART 16th Street Mission駅のすぐ近くでのことだ。ふと目に入ったのは、「Birthplace of the Mission Style Burrito」という看板。これが店の名前なのか、それとも看板なのかも分からないまま、バートに乗るのをやめ、中に入ってみた。
注文したのは、
『プローン・ファヒータ(Prawn Fajita $13.95)』
たっぷりの野菜にエビ。“しっかり夕食になる量”で、二人で分けてちょうどいい。
続いて、『ブリトー(Prawn Fajita Burrito $10.10)』
エビが被ってしまったが、こちらも半分に切ってシェアすることにした。
アルミホイルに包まれたそれは、見た目以上にずっしり重い。
直径7〜8cmほどの太さで、切り口からはご飯や豆、具材が溢れんばかりに詰まっている。
一気に食指が働き、気づけば無言で食べていて、写真を撮ることすら忘れてしまった。
よほど空腹だったのだろう、ガツガツと食べた記憶しかない。
ただひとつ確かなのは…実に美味かった、ということだ。胃袋は、久しぶりに満たされ、幸せの頂点と言った感じだった。
写真は撮り忘れたけど、帰りに店の名前だけでもと確認。『タケリア・ラ・クンブレ(Taqueria La Cumbre)』 ファーストフードの頂点という意味のようだ。”Birthplace of the Mission style Burrito” ミッションスタイル・ブリトー発祥地らしい。
どうにもあの「ミッションスタイル・ブリトー」が気になって仕方がないので家に帰って調べてみた。
ブリトーは、メキシコ北部、特にチワワ州シウダーファレス周辺で食べられてきた軽食が起源とされる。
もともとは、具材をシンプルに細く巻いたスタイル(いわば“細巻き”のようなもの)だった。一方、アメリカで一般的に見られるブリトーは、肉、野菜、インゲン豆、サワークリームなどをたっぷり詰め込んだ“大型の太巻き”スタイル。私自身、この大きな太巻きスタイルしか知らなかった。
ちなみに「ブリトー」という名前は、“小さなロバ”という意味。巻いたトルティーヤがロバの耳に似ている、あるいは荷物を背負った姿に似ているなど、いくつかの説がある。
ヒスパニック系住民が多く暮らすミッション地区には、「タケリア(Taqueria)」と呼ばれるメキシコ系のファーストフード店が数多く並ぶ。
1960年代、このエリアのタケリアで生まれたとされるのが、ミッションスタイル・ブリトーだ。
・肉
・インゲン豆
・ライス
・野菜
・サルサ(ソース)
これらを惜しみなく詰め込み、巨大なサイズに仕上げる。そしてアルミホイルで包むのが特徴だ。そのルーツには、セントラルバレーの農業従事者や鉱山労働者の食事があるとも言われている。いずれにしても共通しているのは、「短時間でしっかり満腹になる食事」であることだ。
このスタイルは1970〜80年代にはすでに定着し、
やがてトルティーヤで具材を包む“ラップ式サンドイッチ”へと発展していき、Trader Joe’sのラップサンドはお手頃な値段でランチには大人気。
最後に、ミッション地区を中心に気になっているタケリアをいくつか。
ミッション地区を訪れたら、ぜひこうした店も巡ってみてほしい。