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今日は、お花にまつわる、タイの風習について、3つ、ご紹介したいと思います。
1.タイにおいて、クリスマスリースはお葬式を連想させるもの
日本では、クリスマスシーズンになると、クリスマスリースを部屋に飾る方も少なくないかもしれませんが、タイや諸外国では、リース状のお花はお葬式用のお花であることが多いよう。タイでは、リースはお葬式用のお花ということで、不幸を連想させるものとの認識から、リース状のお花をクリスマスに贈ったり、部屋に飾るのはありえないのだそう。風習を知らないと、縁起の悪いものを敬遠するタイ人の方々に対して、良かれと思って綺麗なリースを贈っても、とんでもないことをしてしまっていることになりかねありません。気を付けたいところですね。
2.タイでは、先生や恩師にお花を贈る日がある
タイでは、お世話になっている先生や恩師に、敬意と感謝の気持ちを表す日が、年に2回あります。
タイには、「วันไหว้ครู:ワンワイクルー」という、先生に敬意を表する日があります。私が通っていたタイ語教室の文献によると、新学期の最初の木曜日と記載されていましたが、「木曜日はワンワイクルーで、先生にお花を渡す日なんだよ」としきりに言われました(^^;)。実際には、6月中旬の木曜日に、そのための行事を実施する所が多いようです。ワンワイクルーには、3種類の植物、すなわち、知的さを象徴する「ดอกเข็ม:ドークケム(イクソラ・コッキネア)」、尊敬、謙遜を象徴する「ดอกมะเขือ:ドークマクア(ナスの花)」、そして、忍耐や我慢を象徴する「หญ้าแพรก:ヤープレーク(ギョウギシバ、バミューダグラス)」を持っていき、先生にワイ(合掌)して、敬意と感謝の気持ちを表現するという風習があります。最近は、都市部では、イクソラ・コッキネアのお花(写真上)以外の2つは入手困難なので、代わりに別のお花が用いられることが多いようです。
また、毎年1月16日は、「วันคุรู:ワンクルー(先生の日)」と定められています。この日も、先生へ敬意と感謝を表現するため、様々なイベントが催されるのだそう。日頃から、お世話になっている恩師がいて、感謝の気持ちを表現したいと思っている方は、この日に、お花を渡すととても喜ばれるでしょう。
3.タイのバレンタインデーは本命の女性へ赤い薔薇(バラ)のお花を贈る日
2月14日は、タイでも、バレンタインデー(Valentine's Day)で、カップルの愛の誓いの日。
日本のバレンタインデーと言えば、女性から男性へチョコレートを渡すことが多く、愛情を表現するために女子が男子に本命チョコを渡したり、感謝の気持ちを表すために女性から男性へ義理チョコを渡したりしますよね。最近は、自分へのご褒美チョコや同性間で渡す友チョコを用意する人も見受けられます。そして、お返しの日としてホワイトデーがあるのが特徴です。
一方、タイのバレンタインデーでは、日本の文化に詳しいタイ人女性は、日本人男性に、チョコレートを渡すこともありますが、男性から本命の女性に対してのみ、赤い薔薇(バラ)を贈ります。カップルの場合は、その日にプレゼントを交換しあったり、一緒にお出かけする人も多いようです。なお、義理で薔薇の花を贈ることはしませんし、3月14日にお返しをするというホワイトデーの文化もありません。
以上、タイにおける、お花にまつわる風習のご紹介でした。お花を通して、タイ人たちと良好な関係を築けると良いですよね。少しでも参考になれば嬉しいです。
最後に、お知らせです。前記事でもお知らせしましたが、タイの自然の魅力や大切さについて伝えていきたいと思い、インスタグラムのアカウントを作りました。こちらも合わせてフォローしていただけたら、とても嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。