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無事にバレーホに到着。フェリーを降り、今度はナパバレー公共交通機関『バインバス(VINE Local Service)』に乗り換えます。ここからは車でナパバレーに行く時と同じ風景になるはずですが、路線バスと自家用車では通るところも違うでしょうから、ちょっと楽しみです。
海沿いのメアアイランド・ウェー(Mare Island Way)を横断して公共駐車場の上に上がる。
その時、白人男性が声をかけてきた。
「あなたは、さっきナパに行くと言っていたけど、このバスでいいのでしょうか?」 すごく丁寧な英語だった。
私も今回初めてバスで行くと言い、ナパ・ダウンタウンより北に行くなら、バスは乗り換えが必要と教えてあげました。英語は達者なんだし、そんな不安そうな顔で、ただたどる英語の私に聞かなくてもいいだろうと、騙されるんじゃないかとこちらが不安になりました。
とりあえず二人で切符売り場に行き、お兄ちゃんが得意の英語で「僕たちはこれからカリストガ(Calistoga)に行くので、バスを確認したい」と何故か私までナパバレー北端のカリストガまで行くことになってしまっていた。
「バス停は道路の向こう#11。料金は車内で払ってください」その場で料金を払おうとしたお兄ちゃんに係の人は丁寧に教えてくれた。 路線バスの常識だと思っていた料金は料金箱に入れるのを知らない怪しげなお兄ちゃんだ。
バインバス#11 到着
クリッパー®のディスカウントはないようですが、それでも一回$1.60はお安い。バスは出発。
出発時間を10分くらい遅れてたので、ナパのダウンタン、「ソスコル・トランジットセンター(Soscol Transit Center)」からのスケジュールが心配になってきました。 何故か使命感をおびてきた。
バレホの住宅地・病院を抜けていくルートは、あまり人通りもなく壊れかけた古い車が家の前に半ば放置されっぱなしとか庭の手入れも全くされていないような地域もあって、治安の良い所と良くない所が明確に分かる。
バレホの港から約45分。車窓にはアメリカンキャニオン周辺の葡萄畑が見え始めホッとした。 お兄ちゃんは、先ほどの不安はどーした?余裕で雑誌を読んでいました。
ナパ街道と勝手に呼んでる29号線。バスはその側道を走っていきます。
ほぼ予定の時間に「ソスコル・トランジットセンター(Soscol Gateway Transit Center)」到着。
先ほどのバレホもそうだか、サンフランシスコのトランジット・センターと比べるとこじんまりと可愛いすぎる。切符売り場の女性以外誰もいない本当にバス来るんかい?と心配にもなるほど静かです。
お兄ちゃんが切符売り場に行こうと声をかけてきました。 また僕たちは云々言い始め、また同じように、乗る時に払うように言われた。 今度はお兄ちゃん「さっきのバスでお釣りがもらえなかったので細かくしてもらえませんか?」と丁寧に頼んでいた。 やってる事はトンチンカンだがとっても丁寧な好青年に見える。料金の両替まで既に学んでいえるし、学習能力は高い。しかし両替の事、私に聞かなかったのか不思議。
待ち時間が6分あるので、トイレを済ませ、窓口でバスの時刻表をもらい、今度は私が思い切って何故カリストガまで行くの聞いてみました。 そしたら友達の結婚式に参列する為、昨日シドニーから初めてサンフランシスコに来て明日の式に間に合うように今日移動しているとの事。カリストガで結婚式ができるお金持ちの友人がいるオージーのお兄ちゃんだった。
そーかこの人英語は話せるけどサンフランシスコ・ベイエリアについては、全く知らない外国人だったのです。帰りも同じ経路でサンフランシスコに帰ると言うのでもらった時刻表はあげました。帰りは一人だからとても助かると丁寧にお礼を言われました。
二人で#10・カリストガ行きのバスに乗車。 私はヨントビル(Washington Ave)まで約35分。オージー兄ちゃんはここから更に1時間半のバス旅となります。
降りる前にオージー兄ちゃんに「ここからはあなた一人、何かあったらドライバーさんに聞くように、細かいお金は持ってますか?大丈夫ですね。」と最後の確認をしました。お兄ちゃんも私に労いの言葉をかけてくれました。ちょっとジーンときました。車内には4〜5人人が乗っていましたが、拙い英語のアジア人にアドバイスしてもらってる明らかに英語が達者な白人男性の奇妙な関係に、一体どこから来て、どこへ行くのか車内はざわつき始めました。それを聞いてたドライバーさんも「私がちゃんと送るから心配しないで!」と力強く言ってくれました。
これで大丈夫、もう安心。あの兄ちゃんはカリストガまで無事に着くでしょう…。
今回はちょっと旅行記みたいになってしまいましたが、公共交通機関の利用者は圧倒的にアメリカ人乗客が多いですが、先月行ったアムトラック(Amtrak)でも同じように(あの時はイタリア人だった)アメリカで言う外国人によく会います。 そしてアジア人は比較的少ない事がわかりました。 移動手段としては安いので格安旅行者、バックパッカーもいたりするし、何か一体感を感じるものが溢れてくるのか乗合バスでも旅行者らしき人がいると周囲はいろいろ気を使ってくれ何かと親切にしてくれます。 飛行機の移動とはちょっと違う空気があります。
そして、とりあえず各ターミナル・駅のおトイレは清潔で安心しました。
現地の言葉が達者な人より、辿々しい現地の言葉でも現地の事情が分かる方が強いこともわかりました。